レイザーラモンHGを観察せよ003●女性たちに「開放的なエロス」を提供・・・!?
最近、彼が出演するテレビ番組を意識的に見て観察しているのですが、受けている秘密がすこ~し見えてきたので書いてみることにしました。
●TBSテレビ「 きょう発プラス!」
12/23(金)前10:50→後12:55
昼間のワイドショーで、祝日向けの目玉として扱われたHG氏。今年の彼のベストパフォーマンスを振り返り、自らが選ぶ「ベスト5」を発表するというコーナーでした。
時間としては12時直前から放送され、いわゆる「時報またぎ(チャンネルが一番移動されやすい時間)」の勝負ネタとして使われていました。
☆第5位「初単行本 フゥー!!」
・・・写真集を出したそうです。
HG氏のコメント
「脂の乗り切った、この30になった身体を収めてもらおうと思いましてですね。かなりエロイ感じ。ほぼエロ本でございます。」
ナレーション
「HGさんの肉体美を求めて、男性だけでなく、女性が集まるんです。・・・ん?」
サイン会の会場には、HG氏のうしろに、体格のいい男性モデルが裸で立たされていて「ゲイ・テイスト」を醸し出そうという演出が施されていました。
ナレーションの言う通り、会場のお客さんは圧倒的に女性の方が多いみたいですし、それほど広くはない会場のほとんどを埋め尽くしているのはどうやら、マスコミのカメラマンや記者達のようでした。
・・・さすが吉本興業。
第4位 「初受賞 フゥー!!」・・・流行語大賞や、小学館DIMEトレンド大賞を受賞
「クールビズ」で授賞式に臨んだ自民党の小池百合子さんに、カメラマンからHG氏とのツーショット写真の要求が出たのですが、小池氏はあからさまに嫌な顔をして拒絶。その引きつった笑顔が印象的でした。
(テレビはそんなところまで映し出しちゃうから怖いですね~。)
HG氏のコメント
「スーツを着た偉い人がさんざん、『絡んでくれるな』と。『絶対に駄目だから』と。会場に出る10秒前位までずーっと止められてですね。さすがにゴリゴリに押す私でも、そこまで大人に頭を下げられたら絡むわけにはいかないなと。」
・・・「良識派」で通す人には、彼のような人とツーショットだなんて、「私の格が下がってしまうわっ!」ということなんでしょうか(笑)
●TBSテレビ
「 あなた説明できますか?2005年総決算!有名人の疑問ぜんぶ答えますSP」
12/28(水)後06:30→後08:54
そうかと思えば彼の人気に便乗しようとする政治家もいるようで(笑)。
ゴールデンタイムに放送されたこのクイズ番組で、彼はレポーターとして新党大地の鈴木宗男議員の事務所を訪ねたのですが・・・笑顔で快く迎え入れられるばかりか、部屋にポスターまで貼らせてもらう優遇ぶり。
まあ、宗男議員の場合は「これ以上汚れようがないレベルまで」イメージが汚れてますから、挽回するために、いかに親近感を持ってもらえるかが政治家としての勝負どころ。最近いろんなバラエティー番組に積極的に出演しているようですから、HG氏のあしらい方など慣れたもの。
・・・テレビって、たくさん出ていれば出ているほど、理屈を超えたところで親しい友人であるかのような感覚を視聴者が持ってしまう危険な装置。そんなテレビの特性を熟知した政治家による、違った意味での「大人の世界」が繰り広げられていました。
その後、田原総一郎氏も訪ねるのですが、雑然とした事務所のソファーにギャグとして密着して座ったHG氏。そこで突然、田原氏から「君は○○っ気があるの?」と聞かれ、たじろいでいたのがノンケ全開(笑)。
・・・これがギャグとして成立すること自体、HG氏が「ノンケである」ことが認知されている証拠だと思いました。ゲイのキャラをやっているのにあえて「ホモっ気があるの?」という質問をすること自体、彼が本当のゲイだとしたらギャグとしては成立しないからです。
●テレビ朝日「 鳥越道場」
12/27(火)深12:35→深01:30
この深夜番組では、彼は腰に鍼を刺されます。性感が回復する治療ということで、この一年腰を振り続けてきた彼の疲労を癒して回復させようという企画です。
治療の際、彼は下半身をかなり際どいところまで露出するのですが・・・脱いだレザーパンツの下にはエロいデザインのビキニパンツを履いている姿が披露されます。
「いやだぁ~」と言いながらも凝視する女性タレントたち。
「半ケツ」状態になったHG氏は、かなり際どい箇所に鍼を深く刺されるのですが、眞鍋かおりと若槻千夏という「率直な物言い」が売りの女性タレントが目を輝かせて間近から覗き込んでいたのが印象的。これは確実に「男の身体」としての露出であり、「ハードゲイ」としてのキャラは完全にどこかへ飛んでいました。
彼を見て「キャーキャー」言っている女性は「ハードゲイ」に歓声を上げているのではなく、彼の「男性としての肉体のエロさ」に興奮しているのかも。そんなことも感じさせらる場面でした。
そういえば、今までエロのインパクトを武器にして有名になるタレントといえば女性たちでした。10年以上前にテレビ界では「お色気タレント」ブームがあり、ワキ毛とSM女王風コスプレで売った黒木香や、杉本彩、飯島愛、細川ふみえに代表される、女性のエロスを武器にした売り出しが盛んに行われました。彼女たちはビキニ姿でギリギリの際どい露出をし、ラテンダンスのような腰の動きをしたりして男の欲望をそそり、注目を集めました。HG氏のやっていることは、いわばその「男版」という面もあるのかもしれません。
従来は男性ストリップにでも行かないと滅多に見ることの出来なかった「男の裸体の際どい露出」と「挑発する腰振り」。それを彼はあんなにもテレビ画面で乱発しているのです。「ハードゲイ」キャラは、そのための衣裳にすぎないのではないかと感じてしまいます。このキャラを女性に置き換えたら「SM女王」や「バニーガール」のようなもの。同じような事をこれまでに女性たちはたくさんやってきたし、要求されてきました。HG氏は「男性であるにも関わらず」性を売り物にして笑いをとっています。だからこそ今、とても新鮮に感じられるのかもしれません。
「男らしさ」と「女らしさ」の両方を、笑いによって茶化しているHG氏
今までにも確かに「男の裸体=筋肉を露出する」ことで売り出したタレントはいました。しかし彼らはあくまでも「男らしくクールに格好よく」あることの範疇を飛び越えることはありませんでした。しかしHG氏は「ハードゲイ」という奇抜な衣裳を着ることで「クールな男らしさ」からは自由になり、「開放された男らしさのエネルギーの興奮」を視聴者に与えているように感じます。
それはもしかして、かつて杉本彩に男性たちが喜んだのと同じような感覚を、女性たちにももたらしているのかもしれない・・・。HG氏に対する小池百合子氏と眞鍋かおり・若槻千夏氏の対照的な接し方を比べてみると、人間的には後者の方に共感してしまうなぁ。素直だと思うし、「権威」とか「良識」という鎧を身にまとう必要のない自然な姿だと思う。「笑い」っていうのは本来、人を武装解除させるという役割も持っているわけで。
HG氏の登場はもしかしたら、既成の「男性性の権威」の「不自由さ」とか、「女性性」に閉じ込められていた「エロスへの欲望」だとかを刺激して表面化させているという風にも言えるのかも。そういう意味では世の「時流」に乗っているようです。
この流れに乗って、今度は「ゲイ・キャラ」ではなく「男」が「男」のままで堂々とエロスを武器にして売り出して来たら・・・「本当に世の中変わったなぁ~」と感心してしまうと思います。そしてその時には・・・ゲイの僕としても一緒に興奮できちゃうのかも(←コラッ!笑)
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12/23(金)前10:50→後12:55
昼間のワイドショーで、祝日向けの目玉として扱われたHG氏。今年の彼のベストパフォーマンスを振り返り、自らが選ぶ「ベスト5」を発表するというコーナーでした。
時間としては12時直前から放送され、いわゆる「時報またぎ(チャンネルが一番移動されやすい時間)」の勝負ネタとして使われていました。

・・・写真集を出したそうです。
HG氏のコメント
「脂の乗り切った、この30になった身体を収めてもらおうと思いましてですね。かなりエロイ感じ。ほぼエロ本でございます。」
ナレーション
「HGさんの肉体美を求めて、男性だけでなく、女性が集まるんです。・・・ん?」

ナレーションの言う通り、会場のお客さんは圧倒的に女性の方が多いみたいですし、それほど広くはない会場のほとんどを埋め尽くしているのはどうやら、マスコミのカメラマンや記者達のようでした。
・・・さすが吉本興業。

第4位 「初受賞 フゥー!!」・・・流行語大賞や、小学館DIMEトレンド大賞を受賞
「クールビズ」で授賞式に臨んだ自民党の小池百合子さんに、カメラマンからHG氏とのツーショット写真の要求が出たのですが、小池氏はあからさまに嫌な顔をして拒絶。その引きつった笑顔が印象的でした。
(テレビはそんなところまで映し出しちゃうから怖いですね~。)

「スーツを着た偉い人がさんざん、『絡んでくれるな』と。『絶対に駄目だから』と。会場に出る10秒前位までずーっと止められてですね。さすがにゴリゴリに押す私でも、そこまで大人に頭を下げられたら絡むわけにはいかないなと。」
・・・「良識派」で通す人には、彼のような人とツーショットだなんて、「私の格が下がってしまうわっ!」ということなんでしょうか(笑)

「 あなた説明できますか?2005年総決算!有名人の疑問ぜんぶ答えますSP」
12/28(水)後06:30→後08:54
そうかと思えば彼の人気に便乗しようとする政治家もいるようで(笑)。
ゴールデンタイムに放送されたこのクイズ番組で、彼はレポーターとして新党大地の鈴木宗男議員の事務所を訪ねたのですが・・・笑顔で快く迎え入れられるばかりか、部屋にポスターまで貼らせてもらう優遇ぶり。

・・・テレビって、たくさん出ていれば出ているほど、理屈を超えたところで親しい友人であるかのような感覚を視聴者が持ってしまう危険な装置。そんなテレビの特性を熟知した政治家による、違った意味での「大人の世界」が繰り広げられていました。

・・・これがギャグとして成立すること自体、HG氏が「ノンケである」ことが認知されている証拠だと思いました。ゲイのキャラをやっているのにあえて「ホモっ気があるの?」という質問をすること自体、彼が本当のゲイだとしたらギャグとしては成立しないからです。

12/27(火)深12:35→深01:30
この深夜番組では、彼は腰に鍼を刺されます。性感が回復する治療ということで、この一年腰を振り続けてきた彼の疲労を癒して回復させようという企画です。
治療の際、彼は下半身をかなり際どいところまで露出するのですが・・・脱いだレザーパンツの下にはエロいデザインのビキニパンツを履いている姿が披露されます。
「いやだぁ~」と言いながらも凝視する女性タレントたち。

彼を見て「キャーキャー」言っている女性は「ハードゲイ」に歓声を上げているのではなく、彼の「男性としての肉体のエロさ」に興奮しているのかも。そんなことも感じさせらる場面でした。


「男らしさ」と「女らしさ」の両方を、笑いによって茶化しているHG氏
今までにも確かに「男の裸体=筋肉を露出する」ことで売り出したタレントはいました。しかし彼らはあくまでも「男らしくクールに格好よく」あることの範疇を飛び越えることはありませんでした。しかしHG氏は「ハードゲイ」という奇抜な衣裳を着ることで「クールな男らしさ」からは自由になり、「開放された男らしさのエネルギーの興奮」を視聴者に与えているように感じます。
それはもしかして、かつて杉本彩に男性たちが喜んだのと同じような感覚を、女性たちにももたらしているのかもしれない・・・。HG氏に対する小池百合子氏と眞鍋かおり・若槻千夏氏の対照的な接し方を比べてみると、人間的には後者の方に共感してしまうなぁ。素直だと思うし、「権威」とか「良識」という鎧を身にまとう必要のない自然な姿だと思う。「笑い」っていうのは本来、人を武装解除させるという役割も持っているわけで。
HG氏の登場はもしかしたら、既成の「男性性の権威」の「不自由さ」とか、「女性性」に閉じ込められていた「エロスへの欲望」だとかを刺激して表面化させているという風にも言えるのかも。そういう意味では世の「時流」に乗っているようです。
この流れに乗って、今度は「ゲイ・キャラ」ではなく「男」が「男」のままで堂々とエロスを武器にして売り出して来たら・・・「本当に世の中変わったなぁ~」と感心してしまうと思います。そしてその時には・・・ゲイの僕としても一緒に興奮できちゃうのかも(←コラッ!笑)
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レイザーラモンHGを観察せよ002●彼がノンケであるということ

・・・まあ、小心者のゲイにありがちな自意識過剰なショック状態とでもご理解ください。臆病なんです、基本的に。
それに僕は元々テレビをあまり見ないので、今のところHG氏を「知っている」とはとても言えません。これから意識的に見るようにしてみたら、彼のことを好きになるのかもしれないし嫌いになるのかもしれない。それもわかりません。どう変わって行くのかを自分でも楽しみにしながら、この連載を進めてみようと思います。
さて今回は、前回の記事へのコメントから「回族連邦共和国」の「大統領」(と、呼ばせてもらってます。笑)の言葉を紹介します。
HG。
本人いわく、ゲイではないそうです。確実に。
不肖大統領も、ちまたで騒がれるほど、オモロイとは思いませんわ。
べしゃりがOKなわけでもない。
みためがウリなわけでもない。←肉付きはええけど(プロレス経験者)
あの動きだけ?
年明けには消えるかも?(^^) ご指摘のように、気弱らしく、グラサンあるから派手なパフォーマンスができる・・・・。
いまのところ、ギョーカイに消費されているだけなんすかねえ。
お笑いでも、政界でも、学界でも、
思想性
がないと・・・・ 持続せんような気がしますわ。
ノンケ特有の無神経さ・・・か(ええ意味での)
ん? 大統領じゃん!(T_T)

(このブログ、性別あまり意識せずにやってるもんで。笑)
前回ノンケの特徴を「いい意味での無神経さ」なんて書きましたが・・・実はうらやましいんです。男同士だからこそ醸し出せる解放感とか体育会的なノリって、僕にとっては「特に」無縁の世界でしたから(爆)。そんな僕の直感では、HG氏をテレビで見かけた時すぐに「ノンケだな」と気付きました。あの恥じらいのない身体の使い方は「男」そのもの。もし男を性的対象として意識する感性の持ち主なら、テレビという公の場であそこまで大胆なことは、出来ないのではないかと思います。
お笑い芸人は「有名になりたい」ということがまず先立つのでしょうから、HG氏があのキャラをやるようになったのも「目立ちたい」という以外に深い理由はないのでしょう。その真価が問われるのはこれから。注目を集めた後も生き残れるかどうかは「思想性の有無」によるという指摘はその通りだと思います。事実、長年活躍しているお笑いの人たちは皆、笑いに哲学を持っているし美学を持っていると思います。現在のHG氏から、その「根っこ」の部分が感じられるかというと怪しい感じがしますが、そうしたものは戦いながら自分で培って行くものなのかもしれないので、まだ結論の出ることではないかもしれません。
彼がノンケであるということ

そこが、「ゲイ・アーティスト」と彼の大きな違いであり、懸念材料でもあります。当事者ではないからこそ出来る大胆なゲイ描写が笑いを取っているというのが現状。
しかしそのことは、今後彼の表現が無邪気に暴走しかねないという危険も孕んでいると思います。
「おかまキャラ」だらけのパターンを打ち破ったことは革新的
今までの日本のテレビ界や芸能界で注目されてきたゲイは、ゲイ本人による「おかまキャラ」が主流でした。女性っぽい喋り方が「パターン」であり、実際以上に誇張して笑いをとるため、結果として彼らは「ゲイ=おかま」という一面的なイメージを拡大させてきました。しかし実際に生活しているゲイは、そういう人たちばかりではありません。男っぽい喋り方や男っぽい性格の人だって、たくさんいます。なぜならパートナーに「男っぽさ」を求めるゲイの方が多数派だからです。理由は簡単なこと。ゲイは基本的に「男」が好きなんだから。
「誇張されたお笑いキャラ」という意味ではパターンどおり
HG氏のブームは結果として、今まであまり認識されていなかった「男っぽいゲイ」の存在を世の中に印象付けることには、なっているようです。しかし結局は「誇張化されたお笑いキャラ」であり、「ハードゲイ」という、ゲイの中でも滅多にお目にかかれない特殊な扮装をする人たちのことを取りあげたに過ぎません。彼の撒き散らす誇張されたゲイ・イメージが「生活者としてのリアリティのあるゲイ」の認知につながらない事は、依然として懸念材料ではあり続けるでしょう。その意味では本質的に、今までのパターンどおりではあるわけです。
「異常イメージ」からはいつ脱却できるのか
芸能界に実際にたくさんいるであろうゲイの俳優や歌手たちは、「ゲイである」ことを公表して活動はしていません。制作現場や仲間内では周知の事実であっても、表立ってマス・メディアに公表することは控えられています。同性愛者であるというイメージを表面化することは芸能マスコミによる「スキャンダル」に発展しかねません。ゲイに嫌悪感を持っている保守的なファン層を支持母体とする人の場合、それはかなり「リスキーな賭け」であり致命的なイメージダウンを招きかねないからです。(例外として歌手の槇原敬之さんがいますが、彼の場合は事件によって表面化したに過ぎず、本人が望んで公表したわけではありません。)

しかし長い目で見た時に、ひょっとしたら・・・という期待も、ほんの少しは持たせてくれるようにも感じます。
現状としてはまだ何とも言えないですね。だからこそ、意識的に見続けてみようと思っています。
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☆画像は発売中の雑誌「TV LIFE」より。来年の抱負を述べている記事です。
レイザーラモンHGを観察せよ001●正直、どうなの?

今年の夏頃からあちこちで「フォーッ!」という叫びが流行り出し、その頃あまりテレビを見ていなかった僕には何のことだかわからず、職場で「知らないの?ハードゲイだよ」と同僚から無邪気に口にされた日にゃあ・・・驚いて心臓が止まるところでした(いやホント、大げさじゃなく)。
ハ・・・ハードゲイ・・・。こんな真っ昼間から、そんな大声で堂々と・・・。この人、意味をわかって言ってるんだろうか・・・。僕は動揺を抑え、冷静さを装いながら同僚に説明を求め、それがお笑い芸人のネタであることを知りました。なんでも彼の格好がモノスゴくて、肌を露出させたり股間を強調させて腰を振っているということを楽しそうに教えてくれます。「すっげ~おもしろいから見てみなよ~。」と言われたので、複雑な感情を抱きながらも恐る恐るテレビを見てみました。
う~ん。僕にとってはあまりセクシーじゃない(←そういうことじゃなくて。爆)
思ったよりも大人しいというか、キャラを演じている本人の気の弱さが滲み出ていて痛々しいと思いました。困ったら力技で「フォーッ!」と叫べばとりあえずウケているらしいし、「流行っている」という空気のみで人気が保たれている、その薄っぺらさに安心しました。このブームは間違いなく一過性だろうから。
屈折のない奔放さ
しかも彼は明らかにゲイではない(・・・ですよね?知らないけど)。だって、ゲイというものに距離のある人でなければ、あそこまで無邪気には茶化せないでしょう。それに、彼からはゲイに特有の「屈折」を感じない。わかりやすく言うと、ゲイとしての「色気」がない(←あくまでも僕の主観ですよ)。彼の全身からは、いわゆる「ノンケ」の男たちに独特の、あっけらかんとした奔放さや、いい意味での無神経さが滲み出ているように思います。
☆「ノンケ」・・・「ゲイの気配がない人」の意味で、主にゲイたちの間で使われている用語です。
このブームの後には何が残るんだろう
ただ一つ気懸かりなのが、ブームが終わった後のこと。
「ハードゲイ」という言葉は「2005年を象徴するブーム」として、あのコスチュームと「フォーッ!」という叫びと、笑いをとるために誇張された腰の動きとともに人々に強烈に記憶されます。そのイメージが今後どう変容するのでしょうか。とても気になります。
それにしてもテレビというものはおそろしい

テレビというものは、なんでもかんでも日常化して陳腐化してしまうもの。この年末年始の特別番組を中心にして、牧歌的な日常のお茶の間に「全国民的な今年の風物詩」として「ハードゲイ」という言葉が扱われ、あっという間に消費されまくることでしょう。これは滅多にない現象です。
そこで僕はこの際、年末年始の彼の出演番組をパソコンに録画し、番組全部を見るのは時間的に無理だとしても彼の出演シーンを抽出して観察してみようと思います。番組内で「ハードゲイ」という言葉がどのように使われ、彼がキャラクターとしてどのように笑いのネタに使っているのか。そこから導き出される笑いはなんなのか。考えてみると面白そうだからです。
TV番組表サイト「ON TV JAPAN」の「出演者」をクリックして「ら行」の「レイザーラモンHG」を見ると、彼の出演番組をチェックすることができます。
皆さんも、もし興味のある番組がありましたらレイザーラモンHGがなぜ受けているのかに注意して見てみてください。また、ご家族で一緒に見る方は、家族がどういうリアクションをとっていたのかも観察してみてください。そしてこのコーナーに、ぜひ情報を寄せてください。
<本日の時点でわかっている彼の出演情報>
●12/23(金)
前08:30→前09:55TBSテレビ「 はなまるマーケット」
前09:55→前10:55日本テレビ「 なるトモ! 」
前10:50→後12:55TBSテレビ「 きょう発プラス!」
●12/24(土)
後12:00→後01:55テレビ朝日「 M-1グランプリ2005準決勝67組激闘の全て」
● 12/27(火)
後07:00→後10:24 フジテレビ「 爆笑そっくりものまね紅白歌合戦スペシャル」
深12:25→深01:49 TBSテレビ「 ネプベガスペシャル!年末だから90分SP!」
深12:35→深01:30 テレビ朝日「 鳥越道場」
●12/28(水)
後06:30→後08:54 TBSテレビ「 あなた説明できますか?2005年総決算!有名人の疑問ぜんぶ答えますSP」
後06:30→後08:54 フジテレビ「 なるほどザ・ワールド年末の祭典スペシャル 」
深12:37→深01:37日本テレビ「 しゃべる大捜査線 ホンマ刑っ事スペシャル」
●12/30(金)
後09:00→後11:25テレビ朝日「 笑いの金メダル・歳末大笑いスペシャル」
それにしても売れっ子ですね~。28日なんかゴールデンタイムで同時間にW出演・・・!
★オーストラリア在住のNicoさんのブログでも最近この話題が出ています。
「流行語大賞2005」という記事によると・・・「ハードゲイ」という言葉は1979年に製作されたアル・パチーノ主演の映画「クルージング」で日本にも認知されるようになったそうです。
では、情報提供よろしくおねがいしますね~、フォーッ!(←バカっぽい。笑・・・それにつけてもなんでフォーッ!なの?)→FC2 同性愛Blog Ranking
工藤静香リスペクト●新曲は中島みゆき作品!来年4月頃発売予定

なんと久々に中島みゆきさんの作詞・作曲になる模様。トークで歌の一部を紹介もしてくれたようです。
まだ予定段階だと思いますし、変更もあり得ると思います。正式な発表までは浮かれることは避けようとは思いますが(笑)来年の楽しみが一つ増えました。なんたってこのコンビは相性が抜群に良く、これまでにもたくさんのヒット曲を生み出してきました。みゆきさんのドロドロと渦巻く情念の世界は、工藤さんの歌声と出会うことで見事に「ポップ歌謡」として生まれ変わります。
今年、歌手活動を本格的に再開した工藤さんの今後の展開に期待しています。
★祝!最強コンビ復活予定
工藤静香&中島みゆき コンビ・シングルの歩み
(僕がドキッとさせられるフレーズとともに、お楽しみください。)
●「FU-JI-TSU」(1988年)
不実です その芝居を誰に見せたいの 彼女も気の毒ね
●「MUGO・ん・・・色っぽい」(1988年)
明日少し勇気を出して 視線投げてみようかしら
●「黄砂に吹かれて」(1989年)
微笑みずくで 終わらせた恋が 夢の中 悲鳴あげる
●「私について」(1990年)
薔薇ならどうする 毒ならどうする たぶん悔やむよ あなた
●「慟哭」(1993年)
おまえも早くだれかをさがせよと からかわないで エラそうに
●「激情」(1996年)
世界中で あなた以外の 誰の指図も受けない
●「雪・月・花」 (1998年)
シーツの波間にあなたを探してた 探せると思った







この他にシングルのカップリング曲やアルバム収録曲として、下記の12曲があります。
●「証拠をみせて」(1988年)・・・アルバム「静香」収録
●「さよならの逆説」(1988年)・・・アルバム「静香」収録
●「ブリリアント・ホワイト」(1988年)・・・アルバム「静香」収録
●「裸爪のライオン」(1988年)・・・アルバム「静香」収録
●「群衆」(1988年)・・・シングル「MUGO・ん・・・色っぽい」C/W
●「秋子」(1989年)・・・シングル「黄砂に吹かれて」C/W
●「TEL・・・ME」(1990年)・・・シングル「私について」C/W
●「つぎはぎのポートレイト」(1991年)・・・アルバム「Mind Universe」収録
●「Embrace」(1991年)・・・アルバム「Mind Universe」収録
●「コール」(1993年)・・・シングル「慟哭」C/W
●「他人の街」(1993年)・・・アルバム「Rise me」収録
●「そのあとは雨の中」(1993年)・・・アルバム「Rise me」収録
さ~て。最強コンビの記念すべき20曲目はどんな曲なのでしょうか。
正式発表を首を長くして待とうと思います。→FC2 同性愛Blog Ranking
「yes」創刊の波紋003●未開拓だと言ってもいい「ゲイ市場」

☆LGBT・・・(L=Lesbian、G=Gay、 B=Bisexual、T=Transgenderの略。)
今回は12/11の記事に highlightくんが書いてくれたコメントを話のきっかけにさせてもらいます。
ゲイやレズビアンの人たちは子供が居ないことが多くて、・・・そういえばそうなんですよね。子どもがいないということは、同世代の「父親たち」と比較すると自分の時間を作りやすいし、お金も自分のために使いやすいので、ゲイは(比較的)消費に積極的であるということは言えると思います。
消費に積極的なところがあるそうですね
これから日本でも、企業がその市場を獲得しようと
いろいろやりはるのでしょうか…良い傾向ですよね。
アメリカではこうした「ゲイ市場」に着目した企業による、新しいビジネスモデルが出来つつあるようです。「yes」に掲載されている北丸雄二さんの記事を参考に、考えてみます。
(記事中のデータは「yes」創刊号の『LGBT市場は6000億ドル規模!~活発な消費行動が特徴的な彼ら~』から引用させていただきました。)
ゲイは実はたくさんいるのだ

(カムアウトしていない人も含めると更に規模は拡大します)。
「自認しているゲイ」は、全体の平均値よりも10%は多く消費にお金を廻すことが特徴的。観劇や映画や旅行、クラブやバーに行く回数も多く、新しい家電製品や新製品の動向に詳しく、それらをいち早く購入するミーハー度も高いというわけです。新市場の開拓を目指している企業にとっては、けっこう「おいしいターゲット」なのです。
それに気がついた企業はさっそくLGBTたちから良い印象を持たれるようなイメージ戦略を開始しています。CMや雑誌広告で「ゲイを支持することを表明する」ことが先進的であるという「トレンド」が生まれているようなのです。(画像は「yes」P83より。)
アメリカは反面、保守的なカトリック系圧力団体からの攻撃も盛んであり、リスクを負いかねない戦略ではあるでしょう。それでも総合的に考えてみて、LGBTを味方につけた方が「イメージ的にお徳」だとソロバンを弾く企業が増えてきているのです。

広告とは日常にあふれかえる表現媒体であり、そのビジュアル・イメージは無意識下の「本能的な感覚」に訴えかけるもの。結果として「肯定的なゲイ・イメージ」が一般社会の日常にあふれ出して行くことにつながっているようです。
日本ではまだ「タブー」時代の名残りが・・・
それに引き換え、日本には宗教的な「縛り」があるわけではないのに、そうした動きは微々たるもの。毎夏恒例の「東京レズビアン&ゲイ映画祭」以外に、あまりその兆候を感じる事は出来ません。一般的な「ゲイ」に対する感覚としてはせいぜい、レイザーラモンHGブームで「ハードゲイ」という言葉を知ったという程度なのではないでしょうか。
ゲイ解放運動が活発に繰り広げられてきたアメリカの場合と比較するのは無茶なことではありますが、まだまだ日本におけるゲイとは「ほんの少数の異常な人たち」であり、その話題に触れることは「タブーである」というイメージは根強く残り、拭い去れていないように思います。
イギリスでの注目すべき調査結果
最近、イギリスでは人口の6%が同性愛者であるという調査結果が出ました。(すこたん企画Webサイトより。)この数字が本当だとすれば、日本にも500万~600万人はLGBTがいるということになります。つまり20人いたらそのうちの1人は同性を好きになる感性を持っているということ。決して「ごく少数の人たち」ではないのです。

運動体としての政治的アピールももちろん大事ですが、経済面からのアピールという視点や環境が、今までの日本には足りなかったのではないでしょうか。雑誌「yes」のコンセプトは、そうした日本の現状に一石を投じてもいます。
「仮面」をかぶったままでも出来ること
ただ現状の日本では日常的に「仮面」を被らなければ社会生活がまだまだ困難なのが実際のところ。だからこそ「yes」のような試みが起きた時、賛同するのならば積極的に投資することが大事なのではないかと思います。
この雑誌に限らず、映画や書籍、展覧会など「ゲイがターゲット」となっていそうなものには、積極的に投資して儲けさせること。そして、次に繋げさせること。それはきっと、選挙で一票投じるのと同じくらい、あるいは運動体でアピールするのと同じくらいに、我々の存在を一般社会に対してアピール出来る方法なのではないでしょうか。→FC2 同性愛Blog Ranking
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