無力

みしみしっ・・・
地球がきしむ音
蓄積された歪みが直ろうとしている
みしみしっ・・・今度は「 4 」か
とりあえず電車は止まらない
とりあえず
みしみしっ・・・無力だね
えらそーに繁栄してても
所詮はわれわれ
主導権を握られている
命を握られている
ただジッと「その時」を待つだけ
考えないように取繕うのは
そろそろ、いいかげんにそろそろ
終わりにせねばと気が付き始めた
無力なわれわれ
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ジョン・グレイソン/ジャック・ルイス「プロテウス」●MOVIEレビュー
スリルに満ちた映画体験。
「レズビアン&ゲイ映画祭」でゲイに囲まれながらゲイ映画を見る・・・その状況にドキドキしていた僕は、
かなりボーっとしながらこの映画を見ていた。
(↑お前だってゲイだろっ!)
それに輪をかけてボーっとさせてくれたのが、隣に座っていたゲイの方が付けていた香水の匂い(笑)。
しかもその人がさりげなく足を僕の足に絡ませて来て・・・鬱陶しいから離してもまた来て・・・という攻防戦が暗闇で繰り広げられていたために映画に集中できず。(←そういうことをここで書くなっつーの!笑)。
めくるめく歴史絵巻のような映像美と大画面だったのだが、それどころではない気持ちと戦いながらの映画鑑賞となったのである(笑)。
あ、ちなみにその人はエンドロールが映ったら暗いうちにそそくさと帰って行ったので、顔も見なかった。残念ながらその後の展開はありません(笑)。
禁じられると燃えるんだろうなぁ、特にセックスは。
同性愛の罪で島流しになり囚人労働をしているオランダ水兵リカートが、同じ班の黒人クラースに恋をする。18世紀の南アフリカの孤島での出来事。
黒人クラースは明るく無邪気な性格で、囚人達を管理している白人にもモテている。そのせいで、仲の良かった黒人の親友を、嫉妬により鞭打ちで殺されてしまう。
自分が男たちに愛される魅力を持っていることに気付いたクラースは、その能力を逆手にとり白人たちを篭絡したりもする(なかなか賢い奴である)。
クラースはやがてオランダ水兵リカートからの愛を受け入れ、作業の合間に水汲み場の物置で秘密のセックスにふけるようになる。その描写がなかなかエロチック。禁じられた状況で、いつ見つかるともわからない緊張に満ちた中であるからこそ感じる快感なのではなかろうか。とても気持ち良さそうに至福の表情を浮かべる彼ら。
あまり派手にヤッていると周りから怪しまれるので、ある時期は距離を置いたりするのだが・・・。やはりバレていた。久しぶりに激しくヤッている最中に見つかってしまう。
掟では同性愛行為は死罪だから、二人揃って海に沈められることになる。
二人の死出の旅路を望遠鏡で見守る白人上官の複雑な表情が印象に残った。彼にとっても、愛するものを失うことであったのだから。
人種・身分・権威。
それらのものが複雑に絡み合う中で素直に愛し合えたのは、皮肉にもいちばん下の階層に身を置くものであったわけだ。
センチメンタルに陥らず、乾いたタッチで描ききる。
この物語は実話だという。
こういう題材だとつい「同性愛の悲劇」を強調してセンチメンタルな音楽と共に感動を強制しがちだが、この映画はそうした押し付けがましさからは無縁だ。あくまでも物語の進行を丁寧に、オーソドックスに乾いたタッチで描き出す。その点、とても好感が持てた。
逆境であればあるほど燃えてしまう人間というものの複雑な魅力に満ちた映画だった。
「Proteus プロテウス」
監督: ジョン・グレイソン / ジャック・ルイス
Dir: John Greyson / Jack Lewis
2003年 / CANADA / SOUTH AFRICA
35mm / 103 min
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かなりボーっとしながらこの映画を見ていた。
(↑お前だってゲイだろっ!)
それに輪をかけてボーっとさせてくれたのが、隣に座っていたゲイの方が付けていた香水の匂い(笑)。
しかもその人がさりげなく足を僕の足に絡ませて来て・・・鬱陶しいから離してもまた来て・・・という攻防戦が暗闇で繰り広げられていたために映画に集中できず。(←そういうことをここで書くなっつーの!笑)。
めくるめく歴史絵巻のような映像美と大画面だったのだが、それどころではない気持ちと戦いながらの映画鑑賞となったのである(笑)。
あ、ちなみにその人はエンドロールが映ったら暗いうちにそそくさと帰って行ったので、顔も見なかった。残念ながらその後の展開はありません(笑)。
禁じられると燃えるんだろうなぁ、特にセックスは。

黒人クラースは明るく無邪気な性格で、囚人達を管理している白人にもモテている。そのせいで、仲の良かった黒人の親友を、嫉妬により鞭打ちで殺されてしまう。
自分が男たちに愛される魅力を持っていることに気付いたクラースは、その能力を逆手にとり白人たちを篭絡したりもする(なかなか賢い奴である)。
クラースはやがてオランダ水兵リカートからの愛を受け入れ、作業の合間に水汲み場の物置で秘密のセックスにふけるようになる。その描写がなかなかエロチック。禁じられた状況で、いつ見つかるともわからない緊張に満ちた中であるからこそ感じる快感なのではなかろうか。とても気持ち良さそうに至福の表情を浮かべる彼ら。
あまり派手にヤッていると周りから怪しまれるので、ある時期は距離を置いたりするのだが・・・。やはりバレていた。久しぶりに激しくヤッている最中に見つかってしまう。
掟では同性愛行為は死罪だから、二人揃って海に沈められることになる。
二人の死出の旅路を望遠鏡で見守る白人上官の複雑な表情が印象に残った。彼にとっても、愛するものを失うことであったのだから。
人種・身分・権威。
それらのものが複雑に絡み合う中で素直に愛し合えたのは、皮肉にもいちばん下の階層に身を置くものであったわけだ。
センチメンタルに陥らず、乾いたタッチで描ききる。
この物語は実話だという。
こういう題材だとつい「同性愛の悲劇」を強調してセンチメンタルな音楽と共に感動を強制しがちだが、この映画はそうした押し付けがましさからは無縁だ。あくまでも物語の進行を丁寧に、オーソドックスに乾いたタッチで描き出す。その点、とても好感が持てた。
逆境であればあるほど燃えてしまう人間というものの複雑な魅力に満ちた映画だった。

監督: ジョン・グレイソン / ジャック・ルイス
Dir: John Greyson / Jack Lewis
2003年 / CANADA / SOUTH AFRICA
35mm / 103 min
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