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フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

「対テロ戦争」という言葉には、踊らされない。・・・終わりのない戦争なんて勝手に始めるな!

ロンドンでの同時爆発事件が
「テロ」という言葉で表現され、報道され続けている。
まだ捜査もはじまっていないというのにアルカイダの名前が見出しに踊り、イスラム系の人々への不信感を増長させている。
ブレア首相はサミット参加国いわゆる「先進国」のトップを背後に並ばせるという、これ以上はない位の強烈な視覚イメージを伴って「対テロ宣言」をした。

ん?・・・ちょっと待て。
こういうときは冷静になった方がいい。
どうして、誰がやったのかもわからないうちから「テロ」だと言えるのか。
そもそも「テロ」ってなに?

わかっているようでわかっていないような気がして、調べてみた。


●テロリズム(テロ、テロル=Terror, Terrorism)とは・・・
心理的恐怖心を引き起こすことにより、政治的主張や理想を達成する目的で行われる暴力行為のこと。またはその手段を指す。
個人で行う個人的テロリズムと、政治集団や国家による集団的テロリズムに分けられる。
国家や政治権力を持つ集団による集団的テロリズムは恐怖政治につながる。スターリン主義体制における大量テロルが恐怖政治の例である。
一般には国家権力に対する過激派の暴力手段をさすことが多い。
衆人環境で爆発物を爆発させるなどの無差別殺戮、要人暗殺などである。
<Wikipediaより>
なるほど。そうすると今回のロンドンの事件はいわゆる「テロ」っぽい。
ちょうどサミットがイギリスで行われている最中だし、大都会の真ん中で同時多発的に発生したわけだから何らかの政治的な目的があって行われたものだと推測することはできる。
しかし、だからといってすぐに「アルカイダ」の仕業だと思い込んでしまうのは何故だろう。
そう思う側が疑心暗鬼に陥っているからではないのか?

●疑心暗鬼・・・疑心があると、何でもないものにまで恐れや疑いの気持ちを抱くものである。「疑えば目に鬼を見る」<goo辞書より>

2001年の9・11同時多発爆発事件が大きなきっかけとなり、いわゆる「先進国」の人たちは、心の中に鬼を飼いはじめてしまった。その鬼はじわじわと成長を続けており、何かが起こるとエキセントリックに姿を現し、暴れ出す。
でも、鬼ってそもそも想像上の生き物であって実体はないもののはず。つかもうとしても決してつかむことの出来ない雲のような存在に、「先進国」の人々は苦しめられるようになってしまったのだ。自らが育ててきたものであるにもかかわらず。
鬼に栄養を与えているもの。それはきっと「先進国」が「先進国」としての栄華を維持するために今まで目を背けてきた様々な矛盾への負い目である。
鬼を育てて作り出しているのは、我々なのだ。

鬼を実体化し、退治するまで追い詰める私たち。

9・11だって犯人グループの元を辿って行けば、アメリカ自身が中東諸国やアジアに対してやってきたことの歴史の因果だ。アメリカが育てた鬼っ子たちの引き起こした反逆である。
そうした都合の悪いことには目をつぶり、自分たちに関係のあるものが攻撃された時にだけ「テロ」という言葉のレッテルを貼り、心の中の鬼を実体化し攻撃する。
メディアを使って一方的に宣戦布告をし、「正義」の名の下に鬼退治をする。
そのためには、今回のテロの何万倍もの民間人の犠牲をものともせずに。
・・・なんて都合のいい人たち。

鬼がいる限り繁栄はつづく。

鬼を実体化して武力行使をすることで、結局得をするのは「先進国」の軍需産業。
軍需産業は産業界の中枢に巣食っているから、たまに兵器を使っておかないと景気が悪くなる。景気が悪くなると国内で暴動が起こり、国としての結束が弱くなってしまうからだ。いわば必要悪。
要するに「先進国」の人たちは鬼を定期的に実体化して攻撃を繰り返しているおかげで、豊かな生活を維持しているのだと言える。
だったら・・・「攻撃させていただいている」という感謝の気持ちを鬼に対して持ってもいいぐらいのもんである。

さて、次に攻撃させていただく所はどこだろう。
北朝鮮?、イラン?、アフガニスタン?・・・鬼の候補はいくらでもいる。
簡単に作り出せる。
「テロとの戦争」という殺し文句を使えば簡単に国民は賛同してくれる(と、思っているらしい)。

戦争だってテロじゃないか。テロだって戦争じゃないか。

そもそも「テロとの戦争」という言葉って、なんか変だ。
「テロ」=悪で
「戦争」=善だとでもいうのか?
誰だ、こんなわけのわからない言葉を使い始めたのは!?
こんなのただの言葉遊びと一緒じゃないか。
善だの悪だのというものは、立場や環境が変わればいくらでも反転する。
日常生活では一人殺すだけでも「悪」なのに、戦時になると一人でも多く敵を殺せば「善」になる。
そんなむちゃくちゃな・・・。

善と悪を正しく裁けるのは、いわゆる「神」のような存在でなければ不可能。
しかしもはや「神」なんていうものは、20世紀にとっくに死んだ。
「神」がいるならアウシュビッツやヒロシマ・ナガサキの惨劇は誰が説明してくれるんだ。
そんなものいないということは、歴史がいくらでも証明してきたじゃないか。

勝手に最終戦争をはじめるな。

今回のロンドンでの爆発事件も、犯人側が事前に「爆発させるぞ」と予告して、その理由を「宣戦布告」で説明して、テロではなく「戦争」として実行すれば正当化されたとでもいうのか?
そして予告とは外れた場所を爆発させても「誤爆でした。戦争では起こりうることです。」と言ってしまえばそれは許されるのか?

「テロは防ぎようがない」と最近よく言われる。
それはそうだろう。暴力がゼロになるということはあり得ない。人間が人間である限り。

防ぎようがないものと戦うって・・・どういうこと?
「テロとの戦争」って・・・「防ぎようがないものとの戦争」って・・・ひょっとして

「終わりようがない戦争」っていうことなのか?

9・11以降のブッシュ大統領や、今回のブレア首相の声明が「宣戦布告」なのだとしたら、もう戦争開始は一方的に宣言されてしまった。これからはどこを攻撃しても「テロリストがいるという情報があったから」と言えば正当化されるというわけだ。

あほか。

馬鹿な言葉を勝手に発明し、「先進国」の目先の利益のために、フツーに生きている人たちの日常を壊すのはやめてくれっ!

とはいえ、僕だってその馬鹿の一員である。

僕はいわゆる「先進国」と呼ばれる国に住み、物質的には豊かな生活を享受している。
目先の利益が優先される社会で、同じ罪を犯しながら生きている。

でも・・・自分のことを「善」だと錯覚する傲慢さとは無縁でありたい。

そして、事実上の宣戦布告をする許可を政府に与えた覚えはないということは、声を大にして言っておきたい。

「先進国」って・・・民主主義なんだよね、小泉首相。
たのむから、こんな大事なことまで暴走しないでね。

02に続きます。

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