YOUTH TALK 13●「これからのパートナーシップ」最終回。質疑応答
質問①
「パートナーシップの問題が出てきたのは、人と人との関係性に根本的な変化が出てきたからだと思う。ここに今いる人たちは、その流れはもう戻るものではないだろうと思っていると思う。しかし反対に、安倍さんの『美しい国へ』という本は、裏返すと「美しくないものを排除する国へ」という風にも捉えることができるし、そういう考え方がけっこう盛り上がっているように報道からは見受けられる。その中で実際に福島さんは、性同一性障害について超党派で法律が出来たときなども含めて、今、周りの国会議員の皆さんの中に、どれくらい本当にこの問題について理解していてゲイ・フレンドリーな人がいると感じていますか。」
→福島さんの返答1
→福島さんの返答2
質問②
「尾辻さんが、実際に活動している人とLGBTの多くの人たちの間を繋ぐものがない、情報が行かないという状況を変えるべく新しいセンター機能をという風におっしゃっていましたが、それは新しいNPOのようなものを作ろうと考えているのでしょうか。」
質問③
「パートナーシップについての法律を整備しようとすると「ゲイのことを認めてもらおう」「同性愛のことについて認めてもらおう」という風に他の法律にもどんどん関わって行くようになると思うんですね。今、同性間の権利が法律上は認められていないからこそ、法の目をかいくぐって出来ていることにも、厳しく規制がかかってくることになるのではないか。そこを慎重に考えて行くべきだと思うのですが。」
→尾辻さんの返答
僕はこのトークを聴いてみて、現状では国に期待出来ない分、当事者同士でもっと交流しあったり情報を交換したりして、結び合うことが何よりも今、大切なのではないかと感じました。
LGBTとしての人生を全うする上で実際に「生活に関わること」の中に不利益や不都合が生じているのだとしたら、それはやはり不当なことだと思うし改善されるべきだと思います。
そのためにはLGBTの権利獲得への運動を「大きな流れ」にして行き、いずれ国政レベルに持ち込むべきだと思います。実際に実践できている国もあるのですから、不可能なことではないはずなんです。そして、それを担うべきなのは他でもない、当事者たち自身以外にはないんだと改めて思いました。これから、ある意味では「おもしろい時代」に突入するのかもしれませんよ。
今回の映像連載にあたり、撮影とWeb公開を快諾してくださった以下の皆様に感謝いたします。ありがとうございました。
●Youth Talk About Japan実行委員会
●大阪府議会議員・尾辻かな子さん
●ピアフレンズ・石川大我さん
●社民党党首・福島みずほさん
●衆議院議員/社民党・保坂展人さん
Youth Talk About Japan②「これからのパートナーシップ」各記事へのリンク
01●新連載近日開始
02●これからのパートナーシップ~尾辻かな子さん挨拶
03●2年、3年付き合ってみて見えてくるもの~石川大我さん挨拶
04●なんで私が吸収合併されなくちゃいけないの~福島みずほさん挨拶①
05●生き方によって差別を受けるのはおかしい~福島みずほさん挨拶②
06●事実婚と同性カップル、法律上の実際の問題点~福島みずほさん挨拶③
07●国会の中で「LGBT差別はおかしいよ」と言って行く場を作ります~保坂展人さん挨拶
08●きっかけは映画「ハーヴェイ・ミルク」~福島みずほさん
09●いよいよ本題。なにが出来るのか~尾辻かな子さん
10●ケータイの「家族割」が同性パートナーで利くかどうか~石川大我さん調査
11●僕らの「フツー」
12●情報を共有するセンター機能を
13●最終回。質疑応答
日本のLGBTにはまだ「当事者が発信する映像メディア」がありません。既存のマスメディアによるセンセーショナルで歪んだLGBTイメージを払拭するべく、これからも機会があれば、こうした形でLGBT当事者にまつわる情報を発信して行こうと思っています。
もし撮影&Web公開が可能なイベント・シンポジウムがある場合にはぜひ、ご連絡ください。都合のつく限り撮影・公開させていただきます。→FC2 同性愛Blog Ranking
mail→akaboshi07@mail.goo.ne.jp
YOUTH TALK 12●情報を共有するセンター機能を
僕、最近よく思うのですが日本のLGBTには漠然とした「コミュニティー」はあり、個別の活動は活発だったりするのに、全体を俯瞰して方向付けたり指揮を担ったりする組織が無いように感じます。べつに「権力」になる必要はありませんし、そうなったらそれはそれで危険なんですけど、ある程度の中心的な役割を果たす組織は、やはり必要なのではないかと思ったりします。
それはきっと既成の営利団体からは独立した形で存在するべきだろうし、幅広く継続的に情報を集約し、蓄積し、発信する「センター」としての機能を果たすべきでしょう。
そろそろそういう組織を具体的に設立することを考えるべき時が、来ているのかもしれませんね。→FC2 同性愛Blog Ranking
YOUTH TALK 11●僕らの「フツー」
知識とか情報の共有って本当に大切ですね。「事実婚」の人たちが得ることの出来ている権利。その情報から僕らが学べることはたくさんあるようです。
福島さんの話によれば「事実婚で出来ないことはほとんどない」そうです。つまり異性愛者の間では「多様な生き方」が、ある程度は保障される世の中になってきているわけですね。
残る問題は、異性愛者と同性愛者との間に横たわる「偏見」と「無理解」という名の壁の存在。
僕ら同性愛者にとっては、同性を愛する気持ちや一緒に暮らしたいと思う気持ちは、異性愛者が異性を愛したり一緒に暮らしたいと思う気持ちと「何ら変わりがない」ということが常識です。それが僕らにとっての「フツー」なんですから。
しかし異性愛者の多くの人々から、それは「違ったものだ」と勝手に思い込まれている。つまり僕らの常識(フツー)が理解されていない。この偏見を無くさないことには、同等の権利が得られることは難しいでしょうね。
僕らは、僕らの「フツー」を疑う必要はない。むしろ、もっとアピールするべきなんです。偏見を持ち、その辺を理解していない人々に対して。→FC2 同性愛Blog Ranking
YOUTH TALK 10●ケータイの「家族割」が同性パートナーで利くかどうか~石川大我さん調査
うう・・・僕はauなので残念。若者をターゲットにしたイメージ戦略を展開している割には体制が古いんですね~。番号ポータビリティー制度も施行されたことですし、乗り換えちゃおっかな~(爆)。
「家族」の概念が会社によって違うというのが面白いですね。こんな風に生活に密着した部分で「実質的にLGBTライクな企業」を探し出し、情報共有できるといいですね。そして、眠っている「LGBT市場」の底力を見せつけるのだっ! →FC2 同性愛Blog Ranking石川大我さんの調査結果まとめ
●DoCoMo→同性パートナー微妙
原則3親等以内。住所か苗字が同じであれば、ショップで個別対応。
●au(KDDI)→×(言及なし)
●softbank→同性パートナー(条件付で)OK。
家族概念・・・①血縁関係②婚姻関係③住所が同じで生計を同じにしている人
★免許証が同一住所であり、生計が同じであることを証明すればOK
お客様センターの三宅さんの発言
「ゲイカップルでもレズビアンカップルでも、当社としては大丈夫です」
★免許証を持っていない場合・・・住民票の中で「世帯が同じ」であればOK
当ブログ内「LGBT市場」言及記事
●「yes」創刊の波紋003●未開拓だと言ってもいい「ゲイ市場」
●マスメディアのゲイ描写002●「R25」がアメリカのLGBT市場の巨大さを紹介
●「yes」創刊の波紋020●AERAに「yes」紹介記事が掲載される
YOUTH TALK 09●いよいよ本題。なにが出来るのか~尾辻かな子さん
●RainbowTalk~同性パートナーの法的保障を考えるリレーシンポジウム
●「ダブルに男性同士」宿泊拒否ダメ 大阪市、ホテル指導(GAY JAPAN NEWS 2006/10/18)
人権侵害に遭ったら泣き寝入りしないこと。不都合を感じたらちゃんと声を上げること。そして情報を蓄積し、当事者同士で知識を共有し合って行くこと。尾辻さんはこのことを繰り返し呼びかけ続けています。
続いて、尾辻さんが「レズビアン当事者」としてカミングアウトして以降、大阪府議会等でどのように活動して来たのかの報告です。
●「緊急時連絡先カード」のQWRC(くぉーく)公式サイト
●尾辻かな子さん公式サイト
今まで黙って不都合を受け入れて来た我々だけど、そろそろ目覚める時ですね。さあ、これからは遠慮せずに社会に対して声を出して行きましょ~!。→FC2 同性愛Blog Ranking尾辻さんの提案「なにが出来るのか」
①公正証書を二人で作る
②今ある制度を使ったり、自分たちで意志表示をして行く事が大事
③最終的には、法律をどのようにして行くのか
YOUTH TALK 08●きっかけは映画「ハーヴェイ・ミルク」~福島みずほさん

1985年のアカデミー最優秀長編記録映画賞を受賞した傑作ドキュメンタリーで、僕も大学時代に見ました。ただ、情けないことにその頃の僕は自分が「ゲイかもしれない」ことから逃げていたので、内容にはショックを受けましたけれども、それ以上深くは考えなかったような気がします。
あれから10年。なんとか自分を素直に見つめることを覚えた今の僕が見たらどう感じるのか。見返してみたくなりました。
● 映画「ハーヴェイ・ミルク」DVD
●「ゲイの市長と呼ばれた男〈上〉―ハーヴェイ・ミルクとその時代」
●「ゲイの市長と呼ばれた男〈下〉―ハーヴェイ・ミルクとその時代」
トークは続いて尾辻かな子さんが「同性パートナーシップというものをどう考えていくべきなのか」を語ります。→FC2 同性愛Blog Ranking
YOUTH TALK 07●国会の中で「LGBT差別はおかしいよ」と言って行く場を作ります~保坂展人さん挨拶

「国会の中で、もっと他の党の国会議員も含めて、この差別について『おかしいよ』とちゃんと言って行く場を作ります」という約束をしてくださっている保坂さん。最近は「いじめ問題」で国会での活躍が報じられていますが、LGBT問題についての今後の活動にも期待して注目しましょう!
なお、この「Youth talk about JAPAN」というイベントは4回シリーズで行われ、毎回保坂さんがゲスト出演しているそうです。(残るは12/2と12/23の2回。) ●Youth Talk About Japanサイト
さていよいよ映像連載は、休憩後のトークへと続きます。どんどん実際的でタメになる話に展開して行きますよ~。→FC2 同性愛Blog Ranking
YOUTH TALK 06●事実婚と同性カップル、法律上の実際の問題点~福島みずほさん挨拶③
福島さんの発言の要点をメモしてみました。
事実婚の場合
●パートナーの葬式の喪主をやるには遺言を書けばいい。(→同性パートナーの場合も)
→トラブルを回避するには、家族や周りにも言っておくことが必要
●「事実婚」で明らかに法律上クリア出来ない点
①法定相続人にならない→遺言書けばOK。でも税金が高くなる
②配偶者控除がない→税金
③配偶者ビザ
・・・あとは、創意工夫と運用によって、困難な場合とクリアできる場合がある
同性カップルの場合
●「結婚届」を出す・出さないの選択肢が無い(まだ結婚届を出した当事者がいない)
・・・法律上は「出来る」という説と「出来ない」という説がある。←まだ挑戦したことが無い
・・・結婚届を出し、不受理になるだろうから「行政処分の不受理取り消し訴訟」をして問題提起をしようとしたレズビアンカップルが、かつていた。(結局まだしていない。)
●異性愛のカップルよりも、「カップル」という認識が社会の中にないから困難なところはある。だが「事実婚」と互いに参考に出来るところもある。
似ているところ
●許容性が社会にあるかどうか(に左右される)。
●外国では、異性愛の事実婚で先行し、ゲイ・レズビアンのカップルでの「事実婚」を保護する「パートナーシップ法」が出てくる。←「事実婚」と「同性カップル」は敵対するものではなく、連動するものがあるかもしれない。
社民党の取り組み
●1998年の「21世紀人権大綱」の中で「性的指向に関する権利」を打ち出す
→政党が行った「はじめて」のもの。
●今年、男女雇用機会均等法の改正法案を提出。(社民党と共産党の共同提案)
「政府はこの法律の施行後3年を目途として、雇用の分野における労働者が、性同一性障害者であることを理由とする差別的取扱い、労働者の性的指向を理由とする差別的取扱い等に関する既成のあり方について検討を加え、その結果に基いて必要な措置を講ずるものとすること。」というのを入れるが、結局政府案が通ったために、この案は通らず。
僕が面白いと思ったのは、同性同士で「結婚届」を出してみたカップルが、まだ日本にはいないということ。訴訟を起こして問題提起をしてみたら、結構おもしろいかもしれませんね。・・・誰かやってみませんか~?(笑)→FC2 同性愛Blog Ranking
YOUTH TALK 05●生き方によって差別を受けるのはおかしい~福島みずほさん挨拶②
、
個人的に惹かれた言葉・・・
「生きている人間がいて法律や制度があるんだから、
生きている人間にとって不都合であれば、法律や制度を変えればいい」
「婚外子差別撤廃」と「夫婦別姓選択制の実現」を、趣味と生きがいと実益を兼ねてやろうとしているという福島さん。政治家の中には「二世である」というだけで親の地盤を引き次ぎ、中身がないものだから主張を平気でコロコロと変える「政治屋」が多数いるようですが、福島さんや尾辻さんのように「自分の問題として、自分だからこそやるべきことをやっている政治家」って、信用できると僕は思います。→FC2 同性愛Blog Ranking
YOUTH TALK 04●なんで私が吸収合併されなくちゃいけないの~福島みずほさん挨拶①
改めて説明するまでもありませんが・・・社民党の党首である福島さんは「結婚制度」自体に疑問を抱いて婚姻届を出さず、「事実婚」というパートナーシップのあり方を選択しています。お子さんは、いわゆる「婚外子」ということになるのです。何故そうした暮らし方を選択しているのかについて、熱く語ってくださいました。(数回に分けて紹介させていただきます。)
個人的に「感銘」を受けた言葉・・・
「世界中の人を騙すことは出来ても、自分を騙すことはできない」
それにしても福島さんは、いつ息継ぎをしているのでしょう。YouTubeはファイルの長さに上限があるので、切れ目を見つけのが難しかったです(笑)。思わず惹きつけられるパワフルなお話は、まだまだ続きます~。
■福島さんの主な著書(これでもほんの一部)

●「結婚と家族―新しい関係に向けて」
●「あれも家族これも家族―個を大事にする社会へ」
●「福島瑞穂の落弟子育てノート」
●「福島瑞穂の夫婦別姓セミナー―これからの「家族のカタチ」を考える」
●「楽しくやろう夫婦別姓―これからの結婚必携」
●「結婚が変わる、家族が変わる―家族法・戸籍法大改正のすすめ」
●「結婚はバクチである―本当のパートナーシップを育てるために」
●「買う男・買わない男」
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YOUTH TALK 03●2年、3年付き合ってみて見えてくるもの~石川大我さん挨拶
ちなみに今回のファイルは怒涛の3分割。よろしくどうぞ~。
え~っと、僕も工藤静香世代=光GENJI世代です(笑)。そういえばクラスの女子が佐藤敦啓君の追っかけをしてました。休み時間には女子達が光GENJIの半裸の切抜きを見せ合っていましたし、テレビでも、やたらと脱ぎまくる彼らのパフォーマンスは衝撃的でした。今考えると光GENJIの発するセックスアピールって凄かったですよね。ものすごいブームだったけど、露出しまくって消費されまくった末に嵐のように終息してしまいましたっけ。
↑個人的な「ツボ」・・・ボクの彼氏はここにいた。
●石川大我さんの著書「ボクの彼氏はどこにいる?」
●ゲイユースのための友達さがしイベント「ピアフレンズ」・・・思春期に同性愛者であることに気付いた時。きっかけとして、こういう場があるのって本当に助かるかも。
さあ、次回はいよいよ福島みずほさんの超パワフルトークです。ホントにすごいよ~(笑)。
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