中村中の歌世界018●日本テレビ「Music Lovers」のテロップ、これって失礼なんじゃないの?
さっそくどなたかが番組の映像をYouTubeに上げてくださっているので、まずは見てみてください。僕は何に「カチン」と来たのでしょう?
●YouTubeより~友達の詩 & 茶番劇

僕、トランスジェンダーの人をけっこう知ってますけど「性同一性障害を抱えてます」だなんて言ってる人とか、そういう意識でいる人に会ったことないですよ。これって完全に「性的マジョリティー」の視点から「性的マジョリティー」の人たちにしか向けられていない説明の仕方ですよね。この番組の視聴者にトランスジェンダーの当事者が少なからずいるだろうということへの想像が、まったくされていない失礼極まりない表現だと思います。中村中さん本人やトランスジェンダーの人たちは、どう感じたんでしょうねぇ。

『「触れてはいけない関係」をテーマに中村中が15歳の時に初めて書いた楽曲』となっていたのですが・・・「触れたいのに触れられない関係」の間違いでしょうが!。あるいは「触れたいのに触れてはいけないと感じさせられている関係」でもいいですけど。
・・・わかんないのかなぁ、その辺のところ。自分の性に揺らぎを感じたり、好きになる相手が必ずしも異性ではないことって「触れてはいけないこと」なの?。どうしてそのように勝手に決め付けられなくてはならないの?。
まったく。こういう無神経な表現が日々チクチクと「性的マイノリティ当事者」とか「そうかもしれないと思っている人」の気持ちを傷つけ、いつしか傷つく気持ちが麻痺するほど自尊感情を低くさせているのですよ。中村中さんも大変ですねぇ。こういう「チクチク」を我慢しながら日々、メディア露出を続けているのかと思うと、精神的に大丈夫なのだろうかと心配になってしまいます。(もうとっくの昔に慣れてるんでしょうけど。)
心あるテレビ人なら、せめて歌われている歌が「どういう思いが込められて作られたのか」の背景を、きちんと考慮したうえで歌番組を制作し、放送して欲しいです。おかげでこの番組や日本テレビ、そして一社提供のKDDIのイメージが、僕の中ではとても悪くなりました。ケータイもauを使っているのですが、マジで他社に乗り換えよっかな~と思ってしまいます。番組の途中、CMで紹介されてた家族割の無料通話新サービスに「同性パートナー」は含まれてないようで疎外感を感じさせられたし。全然いいことなし!→FC2同性愛 Blog Ranking
中村中の歌世界017●一青窈さんと歌番組で共演!「受け入れて」のエピソードに注目

デビューしてからしばらくの間は、歌番組での言動や雑誌での発言が時に不安定で尖っていたりして、ハラハラさせられるところがまた魅力でした。彼女は2枚目のシングルである『友達の詩』を発売するにあたって「性同一性障害」であることが大々的に周知されるに至ったわけですが、その時期の彼女の精神の揺れには、とても心配させられました。たぶん辛かったと思いますよ、いろいろと「大人の事情」に振り回されたでしょうし。
その当時は『友達の詩』
さてそんな中村中さんが今夜23:30~日本テレビ系で放送されるMusic Loversに出演します。メインゲストは、最近「友人の性同一性障害カミングアウト」から生まれた新曲『受け入れて』を歌っている一青窈さんということなので、この組み合わせというだけで「何かが起こりそう」な気がしてワクワクするんですけど!(←別に起こんなくてもいいんだけど。笑)。
●YouTubeより~一青 窈 ☆受け入れて☆

一青窈さんはこの詩を、「違いを受け入れられていると感じられない人」の立場になって、感情同化して書いたのでしょうね。でもこういう「自分はまだ足りない。もっと自分が『自分になったら』受け入れて欲しい」と思う気持ちって、誰の心にも少なからずあるものだし、人生の過程において何度も味わった感情なのではないかと思います。
「人と違うから阻害されている」と感じる人の痛みや苦しみを想像することって、他人に完全には出来るものではないけれど、誰もが自分の心の中を覗いてみることで、ある程度は出来るものなのではないかと感じさせられる歌です。→FC2同性愛 Blog Ranking
中村中の歌世界016●風になる

あの人をなぜ追いかける
その訳に気付いた途端に
あの人が風になる
2月21日に発売された中村中(あたる)さんの新曲は、壮大なオーケストラサウンドに優しく彩られながらも、実はとても繊細で痛切な心の叫びがストレートに込められた嘆きの唄である。愛する人への思いが「絶対に叶わないのではないか」と気付いた時の、心の空洞。吹き抜ける風。あの人は風になっても、「私」の思いは風にならない。一方的に取り残される思い。
この詩が書かれるに至った精神の軌跡。闇の底でもがいていた「過去からの叫び」を、歌手としての現在の彼女は一歩退いた所から柔らかく包み込む。その大きさに魅せられた後、不思議と励まされるような感覚を憶えた。人は変われるものだよと。

●「汚れた下着」
●「私の中の「いい女」」
●中村中公式Web
●ブログ「恋愛中毒」
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中村中の歌世界015●言葉を手ですくうように、ていねいに

この「ジュニアプレス」というコーナーは中学生・高校生が「記者」となって取材した記事を掲載しているのですが、中村さんは「ティーンズに向けて」次のようなメッセージも語っています。「まだゼロ歳だから、初めてのことばかり。私にとって、表舞台に立つということは、もう逃げられない、という気持ちでした。いつまでも甘えたままではいられないと。この半年、いろんなことを吸収するために、ずっと緊張していました。でも今、初めてのアルバムを作り終えて考えると、それで良かったのだと思っています。人にものを伝える側になるということは、それだけ自分も常に心を豊かにしていなくてはいけないし。いろんなことを覚悟した年でした。」
この記事では他にも、曲作りの時に心がけていることや、『友達の詩』についての思いなども語られているのですが、中でも僕が印象深かったのは記事の最後に添えられていた、取材をした中学生記者の感想でした。自分のことを嫌いにならないで
「自分が自分らしくあるためにも、自分のことを嫌いにならないで。人は紛れもなく愛の名のもとに生まれ、人を愛するために生まれてきたのだから。それと、大人になるとできないことが増えるから、今のうちにいろんなことにチャレンジしてほしい。そして、たくさん失敗をして、痛い思いをして、学んでほしい。そうした経験が多い人ほどすてきな大人になれると思いますよ。」
これからは「やさしい気持ちにしてくれて、なるべく真心を伝えられる言葉を使っていきたい」という中村さんですが、 今年の展開に、ますます期待が大きくなりましたよ!→FC2 同性愛Blog Ranking取材を終えて
「中村さんは「美しい人」でした。私たちの質問に、あいまいに答えるのではなく、「ちょっと待って」と、真剣に考えた上で、まるで言葉を手ですくうように、ていねいに答えてくれました。そんな何事にも真摯に向き合う姿勢からは、必要なもの、信じるものを大事にするという中村さんの覚悟が感じられました。」(U・Mさん)

●1st SINGLE「汚れた下着」
●2nd SINGLE「友達の詩」
●3rd SINGLE「私の中の「いい女」」
●4th SINGLE「風になる(DVD付)」
●4th SINGLE「風になる」
●中村中公式Web
●ブログ「恋愛中毒」
●「中村中を寿ぐ&ヘドウィグ」
・・・北丸雄ニ.com 「World index」より

2007.2.15thu~3.4sun 新宿FACE
2007.3.15thu・3.16fri Zepp Sendai
2007.3.22thu~3.25sun 大阪・松下IMPホール
2007.3.27tue・3.28wed Zepp Nagoya
2007.3.31sat Zepp Fukuoka
2007.4.7sat・4.8sun 東京厚生年金会館 大ホール
NEWS! 1/13(土)18:00~フジテレビ系「MUSIC FAIR 21」出演
すっげ~!大好きなミュージックフェアで岩崎宏美さんと太田裕美さんとの競演!しかもこれまた大好きな「汚れた下着」を歌うとはっ!絶対観るっ。
中村中の歌世界014●ファーストアルバム「天までとどけ」は大暴れっ!

さてCDを聴こうかと思ったら、そこには仕掛けが。まるで脂ぎった手でCDを扱った時に付いてしまう「指紋のような汚れ」が、あえてデザインされています。あまりにもリアルなデザインなので一瞬「不良品?」と疑ってしまう方も多いのではないでしょうか(僕もそのクチです。笑)。『友達の詩』で印象付けた「清らかで透き通ったイメージ」を裏切って、生々しい人間性を感じさせようという意志が感じられるビジュアル・イメージです。(注:『友達の詩』も充分、生々しい歌なのですが、サウンドとビジュアル・イメージが「清らか路線」でしたからね。)
一聴したところ、音楽のトータル・イメージも「攻め」の姿勢が全開。尖った感じのサウンドで、彼女の「やんちゃな感じ」のキャラクター性が強く印象に残りました。
『友達の詩』的な綺麗な裏声もいいのですが、僕としてはどちらかというと『汚れた下着』や『私の中の「いい女」』で聴かせてくれたハードな地声の方が好きだし彼女らしいと感じる方なので、このアルバムでは充分に堪能できて嬉しいです。とにかく、21歳の「今」吐き出しておきたかったであろう彼女の「これまでのいろんなこと」が詰まった、非常に攻撃的かつピュアな魅力に溢れたアルバムだと言えるでしょう。
これからもピュアなまんまで、本当に「その時に歌いたい歌」を生み出しながら進んで行って欲しいと思います。

●1st SINGLE「汚れた下着」
●2nd SINGLE「友達の詩」
●3rd SINGLE「私の中の「いい女」」
●4th SINGLE「風になる(DVD付)」
●4th SINGLE「風になる」
●中村中公式Web
●ブログ「恋愛中毒」
●「中村中を寿ぐ&ヘドウィグ」
・・・北丸雄ニ.com 「World index」より

2007.2.15thu~3.4sun 新宿FACE
2007.3.15thu・3.16fri Zepp Sendai
2007.3.22thu~3.25sun 大阪・松下IMPホール
2007.3.27tue・3.28wed Zepp Nagoya
2007.3.31sat Zepp Fukuoka
2007.4.7sat・4.8sun 東京厚生年金会館 大ホール
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中村中の歌世界013●「頑張れたのは、あなた自身の力」

「性同一性障害を公表した歌手」という小見出しでの紹介ですが、こうした取り上げられ方にも彼女がだんだんと慣れ、そして受け入れてきているようです。取材記者(二階堂友紀さん)が彼女の経歴について触れると「小学生の頃からいじめられた」ことについて「女の子っぽかったのが違和感だったのかもしれません」と、かわすことなく正面から答えたそうです。
性同一性障害という「レッテル」を貼られることに敏感で、尖っている印象だった公表直後の取材記事等と比べると変化が感じられます。きっと公表するには相当な勇気が必要だっただろうし、表には出さなくても一人で落ち込んでしまうこともあっただろうと思います。カミングアウトの直後というのは本人の気持ちが最も揺れるものだし、いろいろと新しく起こることとか、周囲の反応に敏感になるし緊張感も伴います。正直、疲れてしまうこともあっただろうと思います。変声期。自分の声が受け入れられず、中学時代は楽器に逃れた。しかし、「わたしの言葉は、わたしの声で歌いたい」。16歳のころからライブハウスで歌うようになった。
性同一性障害を公表したのは、「友達の詩」の発売直後だ。余計なレッテルを貼られるのではないか、と不安に揺れた。だが、正直に生きたいという気持ちで決心した。
でも。彼女は「レッテル」なんて見事に蹴散らしてしまうほどの表現者だし、クリエイターとして本物の魂を持っていると思います。かつて受け入れられなかった場所から「逃げて」没頭した結果、ピアノ・ギター・ドラムの全てで弾き語り&叩き語りが出来るほどの実力を身につけ、歌唱力を身に付けることが出来た。彼女は逃げたのではなく「選び取った」のだと思います。自分が本当に輝き、生きるために歩むべき道を。
記事の最後は、こんな素敵な文章で締めくくられていました。
ファンから「勇気をもらいました」と言われると、必ずこう答える。
「頑張れたのは、あなた自身の力」

●1st SINGLE「汚れた下着」
●2nd SINGLE「友達の詩」
●3rd SINGLE「私の中の「いい女」」
●1stアルバム2007年1月1日発売
●中村中公式Web
●ブログ「恋愛中毒」

2007.2.15thu~3.4sun 新宿FACE
2007.3.15thu・3.16fri Zepp Sendai
2007.3.22thu~3.25sun 大阪・松下IMPホール
2007.3.27tue・3.28wed Zepp Nagoya
2007.3.31sat Zepp Fukuoka
2007.4.7sat・4.8sun 東京厚生年金会館 大ホール
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中村中の歌世界012●ナマ歌&握手会体験記in葛飾

秋晴れの10月28日土曜日。かねてから念願だった中村中さんのライブを見に、東京の下町まで出かけてきました。上野から京成電鉄に乗って20分ほど。こういうことでもないと足を踏み入れない、僕にとっての「ディープ東京」とも言うべき地域・葛飾区です。
青砥駅を下りた途端に感じるのは、なんとも言えない安らいだ空気。土曜の午前中ということもあり、街はすっかり休日モード。ほんわかした空気感が、都会生活でギスギスしがちな神経を休ませてくれるかのようです。そのままゆったりとした住宅地を歩き、「テクノプラザかつしか」という公民館へ向かいました。

ライブは公民館の中の吹き抜けスペースで行われます。ステージが設けられパイプ椅子が並べられていますが200人も集まれば一杯になってしまうような空間。人の集まり具合はまぁ「そこそこ」という感じ。だって午前11時ですもん。予想通りの「新人歌手っぽい」ロケーションに嬉しくなってしまいました。そうそう、こういうのを見てみたかったんだよね。

中村中さんが登場しました。僕は、はじめて「生」の姿を見たのですが、やっぱり「かわいいなぁ」と思いましたよ。スカートではなく長めの半ズボンを履き、カジュアルな雰囲気。「こんにちは」と話す声は、先ほどまでのアナウンサーとは対照的に「無理をしないテンション」であり、周囲がガヤガヤとうるさい環境なので耳をそばだてないと聴き逃してしまいそうです(笑)。
まずはギターの弾き語りで、松任谷由美さんの『卒業写真』を歌いました。歌いだしの「♪悲しいことがあると~」の部分で、ゾゾゾ~っと鳥肌が立ちました。TVやCDを通してよりも遥かに強烈に胸に迫ってくる歌声です。なんなんでしょうね、この感覚は。グワッと心臓を掴まれるかのような強烈な吸引力がある声です。

ギターから電子ピアノへと移動して披露した3曲目は、デビュー曲「汚れた下着」のカップリング曲である『風の街を捨てて』。観客に手拍子と足拍子を指導してからの歌唱だったのですが、足のリズムの難易度が高くて多くの観客はなかなか出来ずに戸惑います(笑)。中村さんにもその戸惑いが伝わり焦ったのか、ちょっとペースが乱れながらの歌唱でした。歌い終わってから「すみません、あとで反省会します(笑)」とオチを作っていましたが、一生懸命さが伝わってきたので逆に好印象でした。
最後はやっぱり『友達の詩』。でも、こういうバラードはやっぱり静かな環境で「浸りながら」聞きたいものですね。物産展の買い物客で賑わう騒々しいシチュエーションでは、なかなか歌世界に集中できなくて残念でした(笑)。

前の人たちを見ると、握手の際に彼女に言葉をかけ、二言三言会話しているようです。なにか気の利いた言葉でもかけたいなぁと考えたのですが、結局シンプルに「応援してますっ!」の一言しか言えませんでした(爆)。でも、キラキラした目をしながらギュッと手を握り返して「はいっ!」と返事してくれたので、素直に感激してしまいました。ほんの数秒だけど目と目が合うのって、やっぱりいいですね~(笑)。

「ザ・新人歌手」といった感じの中村さんの新曲リリースイベント、まだまだ各地でやっているようですね。いろんなロケーションやステージ構成が楽しめるみたいで、通いつめているファンの方も結構いるみたいです。こういう機会は今だけかも。彼女の歌はとにかくぜひ、ナマで聴いて堪能してみてくださいね。→FC2 同性愛Blog Ranking
▼Deep東京Love~中村中ライブのある景色in葛飾

●2nd SINGLE「友達の詩」
●3rd SINGLE「私の中の「いい女」」
●1stアルバム2007年1月1日発売
●中村中公式Web
●ブログ「恋愛中毒」
●ロックミュージカル「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」
2007.2.15thu~3.4sun 新宿FACE
2007.3.15thu・3.16fri Zepp Sendai
2007.3.22thu~3.25sun 大阪・松下IMPホール
2007.3.27tue・3.28wed Zepp Nagoya
2007.3.31sat Zepp Fukuoka
2007.4.7sat・4.8sun 東京厚生年金会館 大ホール
中村中の歌世界011●明るくても軽くならない「野太さ」

中村さんの場合はこれまでのシングルも、ジャケットデザインだけではなくPV(プロモーションビデオ)が面白かったので、もちろんDVD付きの方を買いました。今回も期待を裏切らずに映像は凝ってます。冷蔵庫の中身を「ヤケ食い」している姿とか、バスルームでのキュートな入浴シーンとか(←ほんとにかわいいよ。笑)。部屋の中で悶々と引き篭もりながら、いつか外の世界へ飛び出す機会を窺っている一人の女性の日常風景が描かれています。どこか翳りのある彼女の表情が魅力的です。
歌声は、『友達の詩』の繊細な歌唱とはガラッとイメージチェンジして全篇とにかく声を張って出しています。こういう歌唱だと、下手をすると無表情になりがちなのですがギリギリのラインでなんとか表情を持たせているところに、こだわりと実力を感じます。一度聴いた時にはそれほどキャッチーには感じなかったメロディーラインですが、二度・三度と繰り返して聴いていると次第に僕の感覚の中に忍び込んできました・・・これは「スルメ・ソング」の一派ですね(笑)。
明るい曲調でメッセージソングのようではありますが、薄っぺらくならずにその背後にある様々な「重く暗い淀み」のようなものまでも感じさせる詞の世界。暗がりにいることに慣れてしまった人間がいざ明るさの中へ踏み出すためには、様々なしがらみを突き放す真の意味での強さが要る。もちろんそこには苦しみも伴う。こうしたセンスを醸し出せるのは彼女ならではの持ち味ですね。

●1st SINGLE「汚れた下着」
●2nd SINGLE「友達の詩」
●3rd SINGLE「私の中の「いい女」」
●1stアルバム2007年1月1日発売(タイトル未定)
●中村中公式Web●ブログ「恋愛中毒」
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中村中の歌世界010●なぜか手に汗握ったミュージックステーション視聴

白のロングスカートで登場したオープニングでは司会のタモリさんに「これは本名ですか?」と質問され、「ええ。残念ながら本名です」と応え、「山本山とか段田男と同じですね。」とさらに突っ込まれても「そうですね。」とマイペースに応えているのが面白かったです。
歌の前のトークでは、「考えなくても緊張しちゃうので別のことを考えようと思って、皆さんのライブを見ているのですが・・・考えられてないですね(笑)。」と、シドロモドロなトークを展開。「ヘマをしないようにしなければと思います」と、更に緊張を高める言葉で墓穴を掘っている様子が微笑ましかったです(笑)。コブクロの「風」に続いて披露された「友達の詩」は、歌詞を丁寧に語るように歌っていました。
彼女の歌い方は「歌い出し」の「つかみ」が、すごく上手いといつも思います。「♪触れるまでもなく先のことが・・・」の部分で、声の魅力と歌い方の誠実さで聴き手を惹き込むのです。あとは歌う度に異なる感情の高ぶりをそのままに、後半の展開を様々なバリエーションで聴かせてくれます。決して安定し切ることのない緊張感のある歌唱方法が魅力です。今夜は生放送の緊張感からか後半は「勢い」の加速度が激しく繊細さには欠けていましたが、こういう歌唱が出来るのはきっとデビュー仕立ての若い頃の特権でしょうから、それもまた魅力の一つではあります。思わず手に汗を握りながら、一緒に歌っているかのような気持ちで歌番組を見たのは、本当に久しぶりのことでした。これって完全に「ファン」の心理ですよね(笑)。

●You Tubeで「名唱」が見られます。
→中村中「友達の詩」in 音楽戦士
→僕らの音楽 中村中×岩崎宏美「友達の詩」
●1st SINGLE「汚れた下着」
●2nd SINGLE「友達の詩」
●3rd SINGLE「私の中の「いい女」」
●「友達の詩(1万枚限定生産盤)」
●岩崎宏美「Natural」
●中村中公式Web●ブログ「恋愛中毒」
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中村中の歌世界009●今夜「ミュージックステーション」で「友達の詩」披露!

さてさて、ついに本日11/10(金)20:00~テレビ朝日系「ミュージックステーション」に中村中さんが初出演。『友達の詩』を歌うようですから、さらなる大反響を巻き起こすことでしょうね。要チェックです!→FC2 同性愛Blog Ranking
中村中の歌世界008●nonsexual宣言。嘘からの解放

★日経エンタテインメント ! 2006年 11月号
-変声期を境に自分の声が嫌いになり、ピアノに向かったのが音楽活動の始まりとか。
●「そうですね。自分の声は嫌いだけど、音楽の仕事をしたいと思っていたので、ピアノ、ギター、ドラムなど楽器は一通りやりました。ドラマーとしてバンドを掛け持ちもしていましたし。」
-中村さんは「男という自覚はなく、女としての実感もない」とする表現が公式サイトにありますが、それは率直な心情?
●「GIDの人は、男の気持ちも女の気持ちも分かって便利だね」と時々言われます。でも私は「えー、そうかな」と思ってしまう。どちらかというと、両方ないというほうが近いんです。」

そういえば、彼女がはじめて公にGIDであることを公表したLGBTカルチャー雑誌「yes vol.4」の表紙には、「nonsexualを告白」という表記があります。
★ 「yes」オフィシャルサイト
でもこれって実はすごく真っ当なことを言っているのではないかと思います。そもそも「男という人格」だとか「女という人格」があるわけではないのですから。人は皆、自分という「個人」としての存在以外、何者でもないのですから。彼女の言う「ノンセクシャル」とは、既成の「○○らしさ」に自分のキャラクターが当てはまらないということを意味しているのではないかと思われます。

中村さんがカミングアウトして、こうしたことを自由に語れるようになったということは彼女を「嘘」から解放することに繋がっていると思います。カミングアウトしなければ、こうした雑誌のインタビューでも、例えば恋愛の歌について語るときに「この歌は男女の恋愛について・・・」とか、マジョリティーの男女観に合わせた「嘘」をつき続けなければならなくなりますから。(実際にそうしている同性愛者の歌手もいるでしょうね。)それはきっと、彼女の性格では耐えられないことだったのでしょう。以下、「yes vol.4」より記事を抜粋します。
-これまで、プロフィールを謎めいたものにして来たのは、ひとりのシンガー・ソングライターとして、まず作品を聴いてほしかったからだ。けれども、注目を集めればメディアに登場しなければならず、いつまでも中途半端な状態でいるわけにもいかない。歌を聴いてくれる人たちに「嘘はつきたくない」と、スタッフとミーティングを重ねた上で、今までは語らなかったことを語ることにした。
●「私には、性がないんです」
●「がむしゃらに歌ってた。歌に逃げてないとどうしようもないってこともあったのかもしれないけど。小学校1年生位までは、純粋に歌が好きな子だったと思うんだけど、だんだん歌ってないとダメになってしまうというのがわかったというか。家でも学校でも居場所がなかったから、歌にすがったのかなと思うと恥ずかしいんだけど、歌うしかなかった。歌うことは痛くないし、歌うことで傷つかないし殴られないし・・・」
-周囲と自分が馴染まないことを、受け入れていたわけではない。
●「自分がこれでいい、と思っていたわけではないけど、どうしようもないんですよ。いろいろ考えて策を練ったりするんですけど、人数が圧倒的だから負けちゃって。自分が受け入れられないのがわかって、臆病になっちゃって。全然グレてたわけではないんですよ。」
●「ケータイの掲示板で見つけたゲイ・パーティーに行ったんですね。そこで同じ悩みを抱えているいろんな人たちと会いました。最初は、とりあえずホッとしました。そんな集まりに通っているうちに、友達になれた人もいますし、そこに来る人たちが逆にかっこよく見えたりもした。そこにいるみんなが、あまりに生き生きしてたから。だから逆に強くなれましたよ」

●「yes vol.4」購入はこちらから。

→中村中「友達の詩」in 音楽戦士
→僕らの音楽 中村中×岩崎宏美「友達の詩」
●1st SINGLE「汚れた下着」
●2nd SINGLE「友達の詩」
●「友達の詩(1万枚限定生産盤)」
●岩崎宏美「Natural」
●中村中公式ホームページ
●ブログ「恋愛中毒」
NEWS!
●10月14日・21日「友達の詩」リリースイベント・・・ラゾーナ川崎プラザ2Fグランドステージ