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フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2023-06
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たかがテレビ064●セクマイのテレビ表象の段階は、バラエティーが先行気味

 昨晩28日の23時過ぎから、日本テレビ系「NEWS ZERO」で MtFトランスジェンダーの性転換手術までの日々を半年間取材した映像が、15分近くにわたって放送されました。

 半年にわたる取材をギュッと15分に濃縮したせいでしょうか。全体的に展開が細切れであっという間。まるで「お手本」のように、性同一性障害をマスメディアが描く時に必要だと思われる全ての要素を、オーソドックスに真面目に丁寧に盛り込んだという印象の作りでした。「性同一性障害」という言葉を漠然と認識している人たちに、そのディテールを確認させようとしたのかな?という感じ。

 ただ、これまでにも数多く見てきたこの手の報道、大体が「MtF」なんですよね。「FtM」のものって、民放の報道番組ではあんまり見た覚えがない。ドラマでは「金八先生」とか「ラストフレンズ」で描かれていますが、こうしたドキュメンタリー的な描写では、民放の場合は大抵が「MtF」です。その方が企画が通りやすいとでもいうのでしょうかね?

 あと、マスメディアで報じられる際には相変わらず「トランスジェンダー」という言葉が使われません。当事者が自分のことを名乗る時の定番が使われず、いわゆる世間に認知されている呼び名である「性同一性障害」という言葉が優先され続けているということ自体、まだまだ、こういう「お硬い系」のニュース番組はセクマイを「発見」して「紹介」している段階でしかないわけですね。当たり前に「ともに生きている」という扱われ方がされる日が来るのは、いつの事なのでしょう?歩みが遅すぎやしませんか(笑)。

 バラエティ番組では特に昨年の中盤あたりから、トランス系のタレントが「居て当たり前」であり、むしろ引っ張りだこの状態になっています。確かに彼女らも「トランスジェンダー」とは呼ばれずに「性同一性障害」だと説明されるわけですが、他の人たちと同じ立ち位置で和気あいあいと一緒に「遊んでいる」姿がテレビに映し出されているというのは、「居て当たり前である」というイメージを喚起するのに、とても大きな効果をもたらし続けていると思います。そういう意味では今、バラエティ番組の方がセクマイ表象の段階的には「先」を行っていると言えるでしょう。

 昨晩のニュースで描かれた「性同一性障害」の彼女が「ヘテロの友人」とカラオケボックスで遊ぶ姿は、まるで「特別のこと」であるかのように特記事項的な扱い方で「紹介」されていました。・・・なんだかなぁという感じです。テレビ番組のジャンルによってセクマイ存在の日常性とか親密性の描写に違いが生じてしまっており、いわば「バラエティ先行」で世間への浸透が進んでいるというのが実情だと言えるでしょう。

 旧時代的な段階にとどまっていないで、テレビのノンフィクション系の制作者よ、もっと時代の空気を吸ってくれ!と主張しておきます。FC2 同性愛 Blog Ranking

たかがテレビ063●マツコ・デラックスさん「歌がうまい王座決定戦」で準優勝!歌手デビューしちゃえばいいのに(笑)

  今夜は「ハートをつなごう」がNHK教育テレビで放送されていたわけですが、それは録画でゆっくり見ようと思うので。19時から21時までフジテレビで放送されていたバラエティ『カスペ! お笑い芸人歌がうまい王座決定戦スペシャル』を見ていました。

 何日か前からフジテレビの番宣で「マツコ・デラックス登場!」という触れ込みで、まるでオペラ歌手のようにどっしりとした態度で歌を歌う姿が何度も流されてたので「これは見なくちゃ」と思っていたからです。つまりCMでは番組の「いちばんの目玉」として扱われていたわけですがら、マツコさんの世間での認知度や注目度も、かなりなポジションまで来てますよね。

 ゲイ・コミュニティのドラァグ・クイーン出身のタレントであるマツコ・デラックスさん。最近では正月番組にも頻繁に顔を出し、ゴールデンタイムでもよく見かけます。いわゆる「旬のタレント」として、高視聴率番組にバンバン出ています。 (東京地区では東京MXテレビ「5時に夢中!」の水曜レギュラーとして、歯に衣着せぬ発言がたくさん聞けますね。「単なる情報番組にはしたくない」というこだわりがあるらしく、よく司会者に絡んだり番組構成自体にも注文を付けたりしてて面白いです。二丁目界隈の話もよく出てきますよ。笑)

 今日の番組は、トーナメント式で「歌のうまさ」が審査されて勝ち進んでいくものだったのですが、マツコさんはどんどん勝ち進み、ついには決勝まで進んで「準優勝」に輝きました。結果的に、2時間の間に4回も、マツコさんが歌う姿がゴールデンタイムの民放高視聴率番組で放送されました。

 歌った曲は「悲しみが止まらない」「北ウイング」「シンデレラ・ハネムーン」など。画面を見ずに歌声だけ聞いていたら和田アキ子そっくりでした。ソウルフルでパワフルで芯の強い歌いっぷりで、正直驚きましたですよ。見た目的にも、「立ち姿」に貫禄があって、もしかして今日の番組をきっかけに歌手デビューの話、進むかもしれませんよ。ボイストレーニングを本格的に積んだら、けっこう素敵な歌手になるんじゃないかな。思わず僕にはマツコさんが紅白のトリでオペラ歌手のように熱唱している姿が妄想として浮かぶほどでしたから(笑)。 本人もトーク部分で「ディナーショーをするのが夢なの」って言ってましたから、ぜひこの路線も追及してほしい!

 そして。これも、ひとつの「アクティビズム」のあり方ではないかなぁと、思いながら見てました。

 なにも真面目に理論や理屈を使って「セクマイの存在をわかってくださいっ!」と頭で説明せずとも、「なんだろうあの人」と思われながらも、同じ空間に存在し、同じようなルールの中で「遊ぶ」ことで、「個」としての存在が認知されて行く。その価値はとても大きいと思います。

 また、今日は同時間(20時台)のテレビ朝日「最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学」には、椿姫彩菜さんも出演していました。19時台には日本テレビで「おネエ★MANS」も放送されていましたし、今夜は地上波ゴールデンタイムの半分以上のチャンネルで、セクマイが大活躍していたわけですね。FC2 同性愛 Blog Ranking

たかがテレビ062●「ハートをつなごう」のLGBT第2弾 今夜放送

 昨年11月には、ETVワイド「LGBT」放送の2日後にパフナイトでの「言いたい放題トーク」にお付き合いくださった『ハートをつなごう』のディレクターご両人。その節はたいへんお世話になりました。

 僕としては現時点で言いたいことも書きたいことも全て出し尽くしましたのでカラカラです(爆)。そして、人の批判をするということは自分のハードルを上げるということでもありますので、結構ビビっております(←自業自得。笑)

 ところで写真では右側に座ってらっしゃる細見明日子ディレクターが担当している「LGBTシリーズ」の第2弾が、早くも放送されますよ。26日(月)と27日(火)の20時からNHK教育テレビにて。小耳に挟んだ情報では、どちらかの日程で札幌の「LGBTの子を持つ親の会」が取り上げられるとか。

 この会は、おそらく日本でいちばん古くから活動している「親の会」なのだそうで、近年のレインボーマーチ札幌では「おにぎり」を作ってブース販売するのが恒例となっています。昨年もおいしくいただきました。そして僕個人の思い出としては、2006年に初めてレインボーマーチに参加した時に聴いた、この挨拶が忘れられません。

第10回レインボーマーチ札幌2006●LGBTの子を持つ親の会のお母さんからのメッセージ
  

 カメラ廻しながらジワーッと涙が出ました(笑)。「家族との関係」って、結構自分にとってはセンシティブな問題なんだなぁと気付かされたんですよ。このお母さんたちの笑顔の裏にある様々な歩みが取材され、番組で見られるとのことなので、ものすごく楽しみです。FC2 同性愛 Blog Ranking

たかがテレビ061●NHKスペシャル「女と男」最後の場面でサプライズ!レズビアン・ゲイカップルの暮らしを提示

 こちらの記事こちらの記事で触れてきたNHKスペシャル『女と男~最新科学が読み解く性』

 最近、週末は出かけることが多く時間がなく、昨日録画でようやく見ることのできた第3夜「男が消える?人類も消える?」ですが、ぶっとびました(爆)、なんと最後にきてサプライズ!同性カップルの生活が描かれたのです。

 内容をおもいっきり大雑把に説明すると・・・「男性」のDNAのみに含まれている「Y染色体」は構造上とても壊れやすく、形がどんどん小さくなっているわ突然変異で消滅の危機にあるわで、そのうち地球上の生命から「オス」が消え行く運命にある事実が提示されます。また、人間のオスの精子はもともと質が悪いため、昨今の地球環境の悪化も原因してか、この数年で急激に「質の低下」が進行しているとのこと。まさに「オスのピンチ!」が強調されるわけです。

 このままでは少子化が進み、やがて人類は滅亡。その流れを食い止めるには最新の医療技術に頼るしかないということで、「体外受精」とか「精子バンク」などのシステムがアメリカ等で整備されてきていることを紹介。女性が、たとえ一人でも妊娠して出産し、子どもを育てるケースが増えているという事実が映し出されました。

 「男が要らない→女性だけの子育て」とくれば、そう。話の流れは必然的に「レズビアン」の子育てにも触れなきゃ嘘でしょうと思っていたら・・・しっかりと映し出されましたよ「同性愛者の家族」が!。しかも番組が取材したのは6人家族。レズビアン同士のカップルと、ゲイ同士のカップルが同居して、それぞれに子どもを育てているという大家族的な光景を、「新しい家族の形のあり方」として提示したのです!一挙にそこまでぶっ飛ぶかぁ~?というくらいの大サプライズ!。

 いやぁ~。第1回の放送ではあんなに「女」と「男」の違いを昭和のテレビ番組チックに強調しておいて保守派の論客を大喜びさせておきながら、最後の最後にここまでのサプライズを引き起こすとは・・・。ドラマとして挿入されていた筧利夫さんと西田尚美さんの、「男」と「女」をやたら古臭く強調した物語も、さすがのこの展開には「唖然」といったリアクション。すべてが最後のサプライズのために仕組まれた伏線だったのだとしたら、ものすご~く高度に計算された演出スタイルだったとも言えるでしょう。や・・・やられたっ!(爆)。

 要するにこの番組、「男(オス)」は生物学的に滅び行くのは避けられないので、人類存続のためにも、これからは医療技術で多様な形の妊娠や出産が行われるべきだという「これからのビジョン」を提示したわけです。その流れが進めば明らかに、シングル・マザーやレズビアン・マザーにとって「妊娠・出産」がしやすい世の中になるわけですし、それだけではなくゲイ・カップルが子育てをしている姿も描き出すことで「子育ての方法」に関する既成の考え方も刷新していかないと、これからの人類は生き残れないぞと、視聴者に語りかけてきたようなもんなんですね。

 ただ、こういう演出手法だと第1夜しか見なかった人と、第3夜まで連続して見た人とでは、番組から受け取る印象が180度違うという問題点があるようにも思います。第1夜や第2夜に多く見受けられた「女」と「男」の短絡的な描き分け方の強引さには、僕としては納得出来ない描写方法も多々、見受けられました。それでも、ラストシーンのレズビアン&ゲイ・カップル描写と、そこで提示された「これからの時代への希望」の描き方には大いに賛同できるので、総体的には「いい番組だった」という感想に辿り着くことになりました。

 なんか、結果的にはプロデューサーの掌の上でコロコロと転がされたような気がして癪でもありますが、このサプライズは、引っかかったけど気持ちよかった!(笑)FC2 同性愛 Blog Ranking

たかがテレビ060●お笑いコンビ「シソンヌ」の同性愛ネタ

 びあん系ニュースさんからの拾いものです。お笑いコンビ「シソンヌ」が、テレビで同性愛ネタをやってます。(1月7日放送TBS『あらびき団』より)

●YouTubeより引用~あらびき団 シソンヌ
  

 要するに「同性愛的なシチュエーション」が笑われているんだけど、ぜ~んぜんムカつかな~い。むしろもっと見てみたい!(爆)。たぶん、カリカチュア(誇張)の仕方が4コマギャグ漫画のようにスコーンと突き抜けていて、「現実」に対してちゃんと批評性を持てているからなんだと思います。シュールな世界観だし。なにより、演じられている「同性愛関係にある2人」が、2人だけの小宇宙の中では幸せそうに見えるような勢いがあって、すごく爽快。

 東野幸治さんのお墨付きで、しばらくレギュラー出演が決定したようですね。この人たち、もっとどんどんテレビに出ないかな~。こういうのを世間一般が「見慣れてしまう」ことって、大事なのではないかと思うんです。「人間のおかしみ」を「お笑いという表現」に昇華させる際に「恋人同士」というシチュエーションがよく出てくるけれど、異性同士だけではなく、もっともっと同性同士も「ありふれたもの」として、たくさん表現されて欲しい~っ!。

 あ、そうそう。よく、「異性同士も同性同士も同じでしょ」とか言う人が居るけど、それって短絡的。「同性同士ならではのおかしみ」ってのも絶対にあるはずで、そこらへんを探れば笑いの鉱脈は、いくらでも見つかると思いま~す。FC2 同性愛 Blog Ranking

たかがテレビ059●それでいいのかNHK!

 こちらの記事で触れたNHKスペシャル『女と男~最新科学が読み解く性』の第一夜を見たのですが、悲しいことに予想通り。旧来の「男」「女」のパターンを疑うことなく踏襲した番組作りで、いったいいつの時代の価値観で作ってんだよ!って感じで笑えました。(本当は笑ってちゃいけないけど。)まるで、昭和中期の高度経済成長の頃の時代に戻ったような時代錯誤感。

 「脳のメカニズム」を理由に男女の違いを短絡的に語ると、原因はすべて「先天的なもの」だという誤解が生まれると思うんですよね。

 本当は、社会にすでに蔓延しまくっている「男らしさ」の強制と「女らしさ」の強制が、「後天的に」それぞれの個人の脳を「それに適応するように」発達させているとも言えるわけで。また、それに適応できずに苦しんでいる人がたくさん居るということに何の配慮もないまま、短絡的で無邪気すぎる番組作り。これはひどい。

 簡単にまとめると、「競争・攻撃」中心で生きる男性的な生き方は限界に来ているから、「コミュニケーション能力に長けている」とされる女性的な能力を男性も身につけましょうということなので、そのメッセージには賛同できるのだけど・・・。それって「男」「女」の対比で語らずとも、「競争重視型人間」と「コミュニケーション重視型人間」の対比として描けばいいことなんじゃないの?って思うんです。「男女」で語る必然性を感じない。現代は既に、そんな単純な区分けでは語りきれない複雑性が、社会のあちこちで見えてきている時代のはずなのに。

 「男100%」「女100%」では語れない、例外やグレーゾーンの存在=多様性に全く触れずに放送したこの番組・・・かなり罪深いと思う。そうだ、きっとこれは昭和のテレビ番組のパロディーだったに違いない。そうですよねNHKさん?

 この番組については詳細をまた後日、改めて書きます。FC2 同性愛 Blog Ranking

たかがテレビ058●NHKスペシャル「女と男~最新科学が読み解く性」で、セクマイの存在がどれだけ語られる?

 ♪男と女の間には~、深くて暗い川がある~♪

 工藤静香姉さんが「昭和の階段 Vol.1」でカバーしたり、桑田佳祐も歌ったりしている『黒の舟歌』をはじめ、男女間の「すれ違い」や「わからなさ」を描き出した表現は数あれど、「同性同士のすれ違い」とか「わからなさ」を普遍的なテーマとして描き出すものって、あんまり思い当たりませんねぇ。

 こういうところからも「パートナーシップや恋愛は男女間のものでしかない」という前提が強制されているような気がして、同性/両性愛者としては疎外感を感じることにすら既に「慣らされてしまっている」わけですが。NHKが今夜から3回にわたって放送する『女と男~最新科学が読み解く性』の事前PRを見ても、「う~ん、この番組って自分のことは含まれてなさそう」という感じを、僕なんかは受けるわけです。

★放送予定

第1回 惹(ひ)かれあう二人 すれ違う二人
1/11(日) 後09:00 >> 後09:50  NHK総合


…人間社会の基本構成要素である「女と男」の”仕組み”を科学的に解明する。3回シリーズの1回目は男女が引かれ合う恋のメカニズムに迫る。その鍵は快楽をつかさどるドーパミンという脳内物質だ。ドーパミンが大量に分泌されることで恋する2人が結び付いているのだが、ドーパミンの大量分泌は体への負担が大きく、長続きしない。そのため、”恋愛の賞味期間”はせいぜい3年という。また恋心が長続きしない原因は男女差にもあることが米国での研究で分かってきた。男女関係を長続きさせるには、その違いを意識し、相手の気持ちを理解する努力が欠かせないのだ。

第2回 何が違う?なぜ違う?
1/12(月) 後10:00 >> 後10:50  NHK総合


…人間の歩んできた道筋をたどりながら、医学や教育分野などで始まっている性差に注目した新たな潮流を伝える。男女平等の国・米国の小中学校で、男女別授業を行う学校が増えている。男女の性差が生じる成長期に、それぞれの性に合った教育をしようという試みだ。また医学の分野でも病気の男女の違いを重視する動きが広まっている。これらの背景には新たな男女差が次々と見つかっていることがある。特に脳は性ホルモンなどの影響で性差が生まれていることがはっきりしてきた。脳の男女差は「男女それぞれで得意なことが違う」ことを意味する。男女に役割分担ができたのは狩猟採集時代の生き残り戦略にまでさかのぼる。

第3回 男が消える?人類も消える?
1/18(日) 後09:00 >> 後10:00  NHK総合


▽滅びつつあるY染色体▽生殖技術をめぐる最前線▽性の揺らぎによる影響ほか
…染色体から男女の性差に迫る。遺伝子学上、女はXX、男はXYと性染色体が区別されている。だが最近の研究から、男を構成するY染色体が消える可能性があるという学説が浮上。生殖技術をめぐる最前線を紹介し、性システムの危機への対応策を検証する。

 まあ、究極の「風見鶏メディア」でもあるNHKとしては、旧来のように「男と女」ではなく、タイトルに「女」を先に持ってきたことだけでも「先進的イメージのアピール」に相当するのかもしれませんが…どうせなら「男」「女」という枠組みでは語りきれない人間の性の多様性と複雑さについても、こういう企画の中できちんと語り、向き合ってほしいです。

 性がグラデーションなのだとしたら、「心の性」や「身体の性」や「誰を好きになるのか」が「100%男ですっ!」「100%女ですっ!」と言い切れる人って、それほど多くはないと思うんですよね。むしろ少数派なのではないかと。しかし、この番組のようなアプローチって、その「少数派」に向かって番組を作っているような気がしてならないんです。そして、その「少数派」を「多数派」だと思わせるカラクリに加担して、旧来の価値観を補強してしまうような気がします。しかも「科学」という権威づけを伴って・・・。それって結構危険だし、性の多様性に向き合う方向に進んでいる人類の歴史に逆行することではないでしょうかね?

 人と人とが「すれ違ったり」「分かり合えなかったり」するのって、単純に「自己」と「他者」との違いがもたらすのだという認識さえ持っていれば、いいのではないかと思うんです。「性」に原因を求めるのって、どうも違うんじゃないかという気がしますし、そういう語り方は結果的に「セクマイ」の存在を排除した短絡的なものになりがちです。排除しないのだとすれば必然的に、複雑な語り口にならざるを得ないでしょう。

 そこらへんの「複雑さ」に対して、どこまで真摯に向き合った番組なのか?あるいは、向き合うことを放棄した怠惰な番組なのか?・・・注目です。FC2 同性愛 Blog Ranking

たかがテレビ057●正月からTVでセクマイ系タレント大活躍!はるな愛さん出演ラッシュ!

  なるべく家にいるときには、溜まってる映像系の作業を進めなくてはと思ってパソコンに向かっているのですが、横目で趣味の「メディアチェック」も兼ねてTVを点けっぱなしにしています。この年末年始、ものすご~くたくさん、セクマイ系タレントが電波の中を席捲してますねぇ。

 はるな愛さん、椿姫彩菜さんをはじめ、美輪明宏さん、クリス松村さん、マツコ・デラックスさんなど。出演番組をキーワード登録しておくと、録画のためのパソコンがフル稼働してます。電源を切る暇がない。しかも出演時間がかぶっていることも、しょっちゅう。

 今日は朝9:30からの日本テレビ「誰だって波瀾爆笑」美輪明宏さんが出演し、1時間にわたってトークを展開していたのですが、同性愛関連のことについてもたくさん触れ、注目すべき発言をしていました。美輪さんがトーク番組に出る際に、そういう発言をすることは珍しいことではないのですが、今日は(パレードのことらしき)コミュニティ活動について言及していたのが「新しかった」という気がします。(後日ブログに書きます。)

 あと、昼間にフジテレビで放送された「新春クイズドレミファドン2009」という長時間スペシャル番組には、はるな愛さんとクリス松村さんが出ていたのですが、クリスさんはイントロ当てクイズで大活躍。次から次へと難問をクリアし、ついにはチームが優勝しました。そして番組中2度も、クイズを当てた喜びの中で男性タレントとキスする場面が放送されました。はるな愛さんも一度、男性タレントとキスをしました。

 周りから囃し立てられながらのキス。司会者からは「ちょっと気持ち悪いですね」と突っ込まれてもいましたが、そこには「お笑いタレント」としてのクリスさんや、はるなさんを目立たせようという「愛」がこめられていたと思います。見ていて悪意を感じませんでした。

 悪意を感じない原因はきっと、お笑いバラエティ番組の中で司会者や共演タレントから容赦ないツッコミを受けているのは、ゲイやトランスのタレントだけではないからなのだと思います。皆、対等に「笑われて」いる。むしろ、「格好悪さ」とか「ウィークポイント」とか「ほかの人とは違っている面」を、うまく「笑い」に転化できる人の方が格好良く見える。人間的な幅を感じる。そういう世界観なんですよ民放のバラエティ番組って。「ゲイ」や「おネエ」や「トランス」であることは、その番組の中では、「笑われるたくさんの要素」の一つでしかないし、むしろ突っ込まれて笑われた方がいいのです。

 お笑いバラエティ番組って、実はものすご~く知的で高度な「表現」なんだなぁと思います。でも一見、そうは思えなくて「くだらなく思える」ところが、さらにいい。

 「格好つけること」とか「権威付けること」とは真逆の方法論で、実は最も人と人とを結びつける秘密に満ちているバラエティ番組。そこに今、たくさんのセクマイ当事者タレントが進出して、ほかのタレントとおもいっきり対等な立場から「笑われ」ながら、親近感を日々、獲得していることの影響力は、多大なるものがあるような気がしています。

★今後放送が予定されている「セクマイ系タレント」出演番組一覧
(僕のパソコンのキーワード登録機能が感知した情報によります。実際にはもっとあるかも。笑)

●1月4日(日)22:00~フジテレビ系
「逃走中」

 神奈川の「横浜・中華街」を舞台に逃走劇が繰り広げられる。出演は、高田延彦、有吉弘行、天津木村、若槻千夏、姜暢雄、小島よしお、陣内智則、しずちゃん(南海キャンディーズ)、パンツェッタ・ジローラモ、武田修宏、鳥居みゆき、柳原可奈子、マリエ、優木まおみ、はるな愛。スタートゲームは、15本ある鎖のうちはずれを引くとハンターが放出され、ゲームがスタートする逃走中版「ロシアンルーレット」。逃走者には逃走中ならではのミッションが課せられる。

●1月5日(月)18:55~TBS系
「爆笑問題のドッキリ パニックフェイス王2 調子にのってる芸能人お仕置しちゃうぞ新春仰天SP!」

 はるな愛・山本高広ら襲われ恥衣装変え!▽TKO木下に占い予言“相方が死亡する”▽有吉・黒沢・ナイツ・ザブングル・西川史子
出演者/木本武宏 さかなクン TKO ジョイマン ナイツ フォーリンラブ クールポコ オードリー はんにゃ まえだまえだ 黒沢かずこ 小島よしお たむらけんじ 坂田利夫 中尾彬 松居一代 はるな愛 山本高広 ザブングル 西川史子  司会/爆笑問題 エド・はるみ
・・・急に人気が出て、”調子に乗っている”タレントたちに、爆笑問題がお仕置きし、びっくりする表情を楽しむ。悪い予言が次々に的中したら、大物芸能人にコンビ結成を誘われたら、番組収録を30回もやり直しさせられたらなど、驚きの仕掛けでパニックに陥るタレントが続出する。

●1月5日(月)23:15~テレビ朝日系
「もしものシミュレーションバラエティー お試しかっ!」

 「焼き肉王決定戦」。店の人気メニューベスト10を当て、すべてを食べきるまで終わらない。第4弾で、舞台を居酒屋から焼き肉店に移して開催。出演は、タカアンドトシ、ブラックマヨネーズ、岡田圭右(ますだおかだ)ら。順番に料理を予想して注文し、1位から10位までを間違えず、出てきた料理を完食できれば賞金100万円。が、1品でも間違えた時点で賞品はなくなり、その先は、全問正解、全品完食するまで終わらない。
出演者/タカアンドトシ 清水ミチコ はるな愛 ケンドーコバヤシ ブラックマヨネーズ 岡田圭右

●1月5日(月)深夜25:59~TBS系(6日未明)
「悪魔の契約書にサイン(再放送)」

 はるな愛・性別に悩みを抱える人の相談に乗りたい!
…はるな愛が性別に悩みを抱える人と真剣相談!思い余ってマジケンカ勃発!!そして大号泣!こんなはるな愛見たことない!!(同番組にはマツコ・デラックスさんもレギュラー出演しています。)

●1月6日(火)20:54~テレビ東京系
「開運!なんでも鑑定団」

・・・ゲストは、椿姫彩菜。性別適合手術を受け、モデルやタレントとして活躍している女子大生。お宝は、30年ほど前に、父親がロンドンで購入したウエッジウッドのティーカップ六客セット。未使用のまま大切にしまい込んでいたという。また、一般鑑定には、37年前に勤めていたイベント会社の上司から譲ってもらった飛行機の模型や、大正時代に満鉄に勤めていた祖父が平壌で買い求めた焼き物などが登場する。出張鑑定は、東京都国分寺市。中島誠之助、田中大の2鑑定士が出向く。
ゲスト/椿姫彩菜  司会/島田紳助 石坂浩二 吉田真由子

●1月6日(火)21:00~TBS系
「新装回転!お笑いメリーゴーランド」

 58組無敵のショートネタ▽ノンスタ&オードリー&U字工事&モンスターM-1組が新作披露▽髭男爵…はるな…小島天津木村…友近…麒麟…我が家…サンド…超新▽爆笑チーム合作ネタ
出演者/レッド吉田 サンドウィッチマン 庄司智春 川島明 中川家 小島よしお オードリー はるな愛 原口あきまさ 神奈月 ザ・たっち 超新塾 山本高広 U字工事 モンスターエンジン 天津 友近 麒麟 我が家

●1月6日(火)深夜25:59~TBS系(7日未明)
「悪魔の契約書にサイン(再放送)」

 はるな愛・性別に悩む男性をはるな愛が全力サポート!
両親に自分が女として生きていくことを認めてもらいたい依頼者がプチ整形で大変身!!そして両親にカミングアウト!果たして両親は認めてくれるのか?(同番組には、ツコ・デラックスさんもレギュラー出演しています。)

●1月7日(水)12:00~フジテレビ系
「笑っていいとも!」

 水曜レギュラー:おすぎとピーコ

●1月7日(水)17:00~東京MXテレビ
「5時に夢中!」

 水曜レギュラー:マツコ・デラックス、中村うさぎ

●1月7日(水)18:55~TBSテレビ
「悪魔の連帯保証人」

芸能人裏プロフィル・テレビ初公開!大爆笑特技&私生活30連発!!友近プロ級超人サーブ狩野の弟は超イケメンはんにゃブサイク寝顔有吉は最強激辛キング山本高広(秘)封印ネタ!ジョイマン酒場ラップナイツ不思議な珍寝言柳原&鳥居&ハイキン&河本&フルポン
出演者/マツコ・デラックス 加藤夏希 須藤理彩 笛木優子 柳原可奈子 吉川ひなの ケンドーコバヤシ 有吉弘行 小木博明 駒田健吾 山本高広 はんにゃ ジョイマン しずる ナイツ エド・はるみ ノッチ 次長課長 おぎやはぎ フルーツポンチ ハイキングウォーキング サンドウィッチマン 麒麟 超新塾 鳥居みゆき 我が家 天津  司会/加藤浩次

●1月7日(水)19:00~日本テレビ
「ザ!世界仰天ニュース 新春から超仰天!4時間30分!美男美女まつり2009」

 世界各地の事件&出来事を紹介▽“仰天チェンジ”驚きのダイエット方法を紹介▽“ブサイク犬コンテスト”ブサイクな犬に選ばれるのはどの犬!?▽“仰天ネタNo.1当てクイズ”世界中から集めた仰天ニュースどのニュースが一番仰天か!?▽父から見たジョンベネ事件!新たなDNA検査によって身の潔白が証明!父の独占インタビューに成功▽小児がんを乗り越えた少女と10年後の奇跡▽恒例!あなたが体験したいのはどっち!?そうめんとパスタがつめの中に入るとしたらどっち!?▽有名人の痛い体験談披露 はるな愛 バナナマン
ゲスト/松坂慶子 近藤真彦 バナナマン 雨上がり決死隊 サバンナ 小倉優子 はるな愛 渡辺直美 松嶋初音 西山茉希  司会/笑福亭鶴瓶 中居正広

●1月7日(水)23:00~NHK総合テレビ
「SONGS リクエストベスト」

出演者/竹内まりや 松田聖子 高橋真梨子 美輪明宏 沢田研二

●1月7日(水)深夜24:29~TBS系
「オビラジR」

 番組のテーマは、通信と放送の連携!司会はオリエンタルラジオ。水曜レギュラー・はるな愛

●1月8日(木)11:55~日本テレビ系
「おもいッきりイイ!!テレビ」

出演者/大沢あかね 夏目三久 KABA.ちゃん 岡田圭右  司会/みのもんた

●1月8日(木)13:59~テレビ朝日
「今夜スタート!“特命係長・只野仁” みどころ」

 はるな愛が新レギュラー!

●1月8日(木)19:00~フジテレビ系
「志村けんのバカ殿様年の初めはバカ笑い!特大版」

 年の初めはバカ笑い!超特大版スペシャル!!セロの超現象に殿ア然▽さまぁ~ず人間双六で○○攻め▽新腰元に木下優樹菜&ハリセン▽優香姫ドミノで興奮▽研ナオコバカ夫婦▽水戸黄門遠山の金さん▽柄本明インチキ占い
出演者/志村けん みひろ 桑野信義 ダチョウ倶楽部 森下千里 谷澤恵里香 矢吹春奈 小林恵美 南まりか 木口亜矢 乾き亭げそ太郎  ゲスト/柄本明 研ナオコ マジック・セロ 優香 さまぁ~ず 木下優樹菜 渡辺直美 はるな愛

●1月8日(木)19:00~テレビ朝日系
「いきなり!黄金伝説。スペシャル」

 ギャル曽根が09年も新たな高速道路の人気グルメを食べ尽くしていく。今回は東北自動車道。東京を出発し、仙台向かう途中、おいしいSA、PAグルメを求めて進む。ギャル曽根をドライバーとしてエスコートするのは、陣内智則、はるな愛、バナナマン、狩野英孝、クールポコ、アントキの猪木、ジョイマンら。車を運転しながら、ギャル曽根の食べ尽くしをサポートする。仙台の牛タンや前沢牛を使ったメニュー、宮城名産のフカヒレを使ったメニューなどバラエティーに富んだ料理が登場する。ほかにも、宇都宮名物のギョーザや佐野ラーメン、栃木のイチゴ・とちおとめ、福島名産のモモ、那須高原でとれた新鮮牛乳なども。

●1月8日(木)21:00~テレビ朝日系
「[新]特命係長・只野仁」

 ひそかに会社のトラブルを解決する窓際係長を描くシリーズ第4弾。係長・只野(ただの・高橋克典)が勤める広告代理店「電王堂」に、韓流スター・ヨンジン(高橋克典・2役)のスキャンダルを暴くという脅迫状が届く。只野が来日中のヨンジンの警備に当たる中、ヨンジンが姿を消し、調査の結果、歌舞伎町に向かったと分かる。出演者/高橋克典 櫻井淳子 永井大 蛯原友里 田山涼成 近江谷太朗 三浦理恵子 梅宮辰夫 斉藤優 はるな愛 高橋克典 田中美里 岩本恭省

●1月8日(木)21:00~日本テレビ系
「ダウンタウンDXDX 新春一発目から超拡大SP」

 ゲストは、北島三郎、古田敦也、国生さゆり、田中義剛、陣内智則、内田恭子、ウエンツ瑛士、IKKO、本村健太郎、里田まい、狩野英孝ら20人。「恋愛イメージランキング」では、「恋人を内面で選びそうなのは?」「恋人との記念日を大切にしてそうなのは?」など、ゲストの恋愛にまつわるイメージ調査の結果を発表。また、「芸能界 週末ごちそうランキング」では、北島が絶賛する京都の店の鍋を紹介。陣内は妻の藤原紀香と通う大阪の店のヘルシー料理を推薦する。そして「元祖 視聴者は見た!SP」では、ウエンツが意外なお笑い芸人と仲良く買い物する姿や、初登場の内田がスーパーでの買い物姿を目撃される。

 たった5日間分を抜き出しただけでもこの有様(爆)。しかも、はるな愛さんはこの間、ゴールデンタイムの番組に毎日必ず出演することが判明しました。今夜(日曜)も19時~21時までは2番組に同時出演してましたし、8日(木)の19時からも出演番組が同時間に重なります。しかも、ドラマのレギュラー出演が始まるようです。(ゲイバーのママ役だそうです。)また、この日はドラマの番宣でテレビ朝日の生番組に多数、出演することが予想されます。

 それにしても・・・これだけの収録をこなしたとは、彼女の年末はどんなスケジュールだったんでしょうね。個人的には、月曜と火曜の深夜に再放送される「悪魔の契約書にサイン」を本放送では見逃していたので嬉しいです。この番組はゴールデンタイムに放送されているものなのですが、はるな愛さんが出演して、セクマイ関連の話題に取り組んだ内容が放送された回が2回とも選ばれた上で、再放送される機会となっています。FC2 同性愛 Blog Ranking

たかがテレビ056●テレビ東京が「リアルLの世界元年」を仕掛けてきたぞっ!

 みなさま、あけましておめでとうございます。本年も超マイペースで更新したり止まったりしそうな当ブログですが、どうかテキトーに軽い気持ちで辛抱強くお付き合いくださいませ~(←オイッ。爆)。

 ところで!。元旦の夜からいきなりテレビ東京が、とっても濃ゆ~い番組を放送するのですが、ご存知ですか?。深夜25時から放送される 『極嬢ヂカラ』という番組に、「美人レズビアン」が登場。「美女カップルの同棲生活に密着」など、昨今の「Lブーム」のイメージに則って、レズビアンが格好よく描写される模様。その描写方法も含めて要注目です!(以下、番組公式サイトより引用)

「リアルLの世界元年!」

 2008年大ブームを巻き起こしたビアンたちの刺激的なライフスタイルを描いた「Lの世界」!ドラマだけじゃ飽き足らない!男の時代は終わった!?2009年世のトレンドは「リアルLの世界」から!女性ディレクターが知られざる世界に潜入!ビアン界のドンから結婚を考える美女カップルの同棲生活に密着!!ジメジメした先入観を打ち消す、超ファッショナブルで刺激的なLたちの最前線をお伝えします!
 

 「知られざる世界に潜入」っていうのが、いかにも(いわゆる)「ノンケ視聴者向け」の文言ではありますねぇ(笑)。今度、当事者サイドからも「知られざるノンケの世界に潜入」してやろうかというモチベーションを与えてくれたりなんかして~。

 それにしても番組タイトルがすごいっすね~「極嬢」ですよ「極嬢」。どうやら「感度の高い働く都会のプレミアムな女性たち」を指すらしいのですが・・・その人たちには「未曾有の大不況」は関係ないのでしょうか(爆)。かつて工藤静香姉さんもグラビア連載ページを持っていたことのある女性誌『GLAMOUROUS』とのタイアップらしいので、ちょっと「Sっ気=攻撃性」のあるビジュアルイメージが醸し出されるのでしょう。レズビアン系カルチャー情報サイト「Tokyo Wrestling」のカイザー雪さんも出演するとのことですが、今起きているこの「Lブーム」って、まさにTokyo Wrestlingの設立コンセプトとマッチしてますよね、すごい先見性。

 2008年セクマイ的10大ニュースにも書きましたが、こういう市場に「おしゃれなイメージ」で自然にレズビアンが組み込まれて行くようになったのが、2008年の『Lの世界』のキャンペーン戦略がもたらした最大の恩恵。これまで、活動の場で「レズビアンが不可視化されている」と言われていた時代は過去のものとなりつつあります。しばらくこの勢いは止みそうもないですよ。

 いいなぁ~。ゲイにもこういうの起きないかなぁ・・・かつて、「ゲイ」が消費アイコンとして女性ファッション誌の読者層から格好よく捉えられ、たくさんの「おこげ」を生み出したという往年の「90年代ゲイブーム」の再来を願うっ!(←もちろん、功ばかりではなく罪な側面があったことも忘れてはいけませんけどね。爆)FC2 同性愛 Blog Ranking

たかがテレビ055●椿姫彩菜さん、Goro’s Barで性転換手術を語る!?

 セクマイ当事者タレントだということが広く知られていながらも、はるな愛さんのような「お笑い系ニューハーフタレント」という位置づけからは少し離れて完全に「モデル系の女性タレント」としての扱いを受けることの多い独自のポジションを獲得しつつある椿姫彩菜(つばき・あやな)さんが、11日深夜23:59から放送のTBS系「Goro's Bar」に登場します。

 テレビ欄のコピーが興味をそそられます。「性転換手術SP…ニューハーフたちに人気の整形顔とは」ですから。ふだん、あまり自分を崩すことなく「かわいい路線」で売っている椿姫さんが、どこまで自分のことを語るのかという意味でも注目。

 それにしても、はるな愛さんと椿姫彩菜さんの「売れ方」と「扱われ方」って見事に対照的で面白いですよね。はるなさんの場合はとことん、性転換した経験や年齢(若くはないこと)を自虐ネタにして「笑い」をもたらすことで人気を得ているのに対し、椿姫さんは若々しい「女性的なルックスのかわいさ」がリスペクトされる路線で人気を得ているのですから。要するに「ニューハーフ」という言葉のイメージを「おしゃれでかわいい」ものに変化させてしまったんですよね、この人の存在感が。

 ちょっと前まではセクマイ関連の講演会で「ニューハーフは差別語です」などと語られてもいたのですが、今年の状況を見るに、その認識は改めた方がいいのかもしれません。

 言葉ってのは生き物ですから、時代状況によって常に使われ方や意味は変化します。今では差別語に分類されがちな「ホモ」だって、『薔薇族』世代の人たちにとっては今で言う「ゲイ」と同じ文脈で使われていたわけだし、現に今でも自らのアイデンティティを「ホモ」と言い表す人はたくさん存在しています。だから若者や活動家の論理で「ホモ」を言葉狩りして差別語だと決めつけるような頭の硬い人は、先行世代の人々の存在が見えていないわけですね。歴史を冷静に勉強し、広い視野を持つべきだと思います。

 さらにもっと前の時代においては「ゲイ」は「ゲイ・ボーイ」という水商売人を連想させ、どちらかと言うとマイナスのイメージを帯びていた時代もあったわけです。したがって、もしもその頃ブログがあったとしたら僕は「フツーに生きてるHOMOの日常」というタイトルにしていたかもしれません。セクマイ関連用語は今後もどんなふうに変化するかわかりませんし、明確な「答え」なんて有るようで無いようなものですから、今の文脈や自分の感覚だけを絶対視せずに、柔軟な姿勢で居たいものですね。

 ところで、はるなさんと椿姫さん。表と裏をなすこの2人が今「同時に人気を博している」という状況は、実は互いに相乗効果をもたらしているのではないかと思います。どちらか片方だけでは「ニューハーフタレント」のイメージが一色になり、消費されて飽きられるのも早くなりますから。一人が絶対視されるのではなく「対照的な存在」が居て相対化される方が、イメージの新鮮さが保てるような気がするんですよね。

 このままの調子で「聖」は椿姫さんの役目。「俗」は、はるなさんの役目として全うし続けながら、どうか息長~く活躍し続けてもらいたいです。FC2 同性愛 Blog Ranking

たかがテレビ054●はるな愛さん、ついに「格付けしあう女たち」に登場

 いまや「ニューハーフタレント」という言葉を「差別語」ではなく「トレンド」に塗り替えたと言っても過言ではないくらいに、テレビ界において快進撃を続けている、はるな愛さん。ついに、「PTAが最も子どもに見せたくない番組」に登場です(笑)。僕、この番組のこのコーナー大好きなんですよ、嬉しい~♪



ロンドンハーツ(標準番組表より)
11/25(火) 後09:00 >> 後09:54 テレビ朝日

衝撃はるな愛VS格付け女!!初参戦で大抗争&波乱まさかの号泣…ミソノスザンヌ&青田まで…
出演者/ロンドンブーツ1号2号  ゲスト/青木さやか 青田典子 大島麻衣 杉田かおる スザンヌ にしおかすみこ はるな愛 misono 安めぐみ 柳原可奈子

 「格付けしあう女たち」に、はるな愛と大島麻衣が初参戦する。はるなは「女として認められた」と喜びの声をあげ、「女としての恋愛経験はみなさんより多いですから」と自信を見せる。が、杉田かおるに「女、女って言う人ほど女じゃないのよ」と一蹴(いっしゅう)される。テーマは「本当は性格の悪そうな女」。順位発表には、はるなが選ばれる。が、随所に男性的な意見がうかがえ、メンバーたちはなかなかその意見に賛同できない。終始、はるなに攻撃的な杉田は「やっぱり男の意見だね」と反論。そんな杉田の攻撃にもめげず、はるなは順位を発表していく。



 「子どもに見せたくない番組」というのは、すなわち放っておけば子どもが「見てしまう魔力を持った番組」 のことを指しますね。一方では『ハートをつなごう』のように良識派を気取った番組がありつつ(←それはそれでいいんですよ、ええ。)、同時に「視聴者のデトックス」の役割を果たす、こういった番組も必要です。人間は基本的に両義的な存在ですからね。 もしかしたら・・・表層にかぶった仮面の奥にある人間性の本質をグロテスクに垣間見ることができるのは、この手の番組だったりもします。その分、お笑い芸人さんたちはいつも真剣勝負です。

 はるな愛さんは、自らの生き方が人々に「笑われる」ことをマイナスの方向に捉えるのではなく、その自虐ネタを「自分の魅力」に変えることのできる骨太な人格 の持ち主なのではないかと思います。そこが今、毎日のように高視聴率番組に引っ張りだこになるほどの、高い評価を得ている理由なのではないでしょうか。 お笑いって基本的に、自らを冷静に客観視して「分を知っている者」にしか出来ないものですからね。

 そういった意味で、テレビで大人気を得るタレントに共通しているのは、「腹の括り方が半端ではない」ということでしょうか。あの笑顔の裏には、大きな挫折を乗り越えてきた人に独特の強靭な精神が宿っている気配を感じます。エドはるみさんにしてもそうですが、今年はそういう「ド根性演歌の香りがする人」が、幅広い支持を受けているような気がします。 はるな愛さんも、ブレイクするまでには10年以上の苦節を経ていますからね。

 そんな彼女のカミングアウト・ストーリーや「自己受容に至るまでの葛藤」は、もう見飽きてしまうほどにマスメディアで報じられ尽くされています。その結果として、ものすごい波及力でセクマイの存在を毎日、人々に慣れさせ続けていることは、とても幸運なことだと僕は思います。FC2 同性愛Blog Ranking

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