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フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2020-07
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石原都知事の同性愛者差別発言を受けて29●語れなかったあの頃と、語りきれないこの先へ01●宝塚は夢を売るフェアリーですからっ☆☆☆ #ishihara_kougi



 「島田さんってほんとーによく笑いますね。」と半ば呆れられるくらいに笑った笑った。2月27日に石原都知事の同性愛者差別発言に抗議する有志の会が主催してパフスペースで行ったトークイベント「語れなかったあの頃と、語りきれないこの先へ」

 思春期の悩みやこれからの展望を、性的マイノリティ当事者が語るという趣向だったのですが、シリアスな内容の過去が語られたりしつつも、「今」のゲスト達それぞれがそれを振り返る語り口はまさしく「この先」に繋がる明るさを帯びているように感じられました。

語れなかったあの頃と語りきれないこの先へ1●村上裕さんの「あの頃」


語れなかったあの頃と語りきれないこの先へ2●東小雪さんと池田季実枝さんの「あの頃」


語れなかったあの頃と、語りきれないこの先へ3●増原裕子さんの「あの頃」


「語れなかったあの頃と、語りきれないこの先へ」PLAYLIST
(文字起こしテキスト付きの記事はまた改めて公開します。)

 フェ・・・フェアリーってぇ・・・!!

 それぞれのカミングアウトのエピソードについては、後半の質疑応答でさらに詳しく語られていますのでお楽しみに。FC2 同性愛 Blog Ranking



座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル奨励賞ありがとうございます。

『しみじみと歩いてる』
 
★3月に東京で自主上映会を開催します。

3月21日(祝)13:20/15:20(2回上映入替制/1200円)
会場:なかのZERO視聴覚ホール
監督:島田暁/2010年制作 77分■制作:akaboshi企画

 2006年10月から、大阪の御堂筋を性的マイノリティとその友人たちが歩く『関西レインボーパレード』に通いながら出会ったレズビアン、ゲイ、MtFトランスジェンダー、FtMトランスジェンダーそれぞれの日常生活、それぞれの違い、家族へのカミングアウト、仕事場や人間関係における葛藤、苦しみ、そして喜びを描いたドキュメンタリー。ゲイである監督の視点からまとめました。

石原都知事の同性愛者差別発言を受けて28●男のペア 女のペア 同居生活★喜怒哀楽(文字起こし付き) #ishihara_kougi



 1月14日(金)開催「石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?」の映像公開第10弾。いよいよ最終回です。

 「男のペア 女のペア」同居生活★喜怒哀楽と題し、ゲイカップル、レズビアンカップルとしての同居生活で感じる喜怒哀楽を、それぞれの人生経験や仕事と絡めながら語り合うクロストーク。しあわせを感じる瞬間とは?不安を感じる瞬間とは?

 進行は歌川泰司さん(漫画作家)、ゲストは村上裕さん(ゲイの心理カウンセラー)、佑樹さん(村上さんと同居)、池田季美枝さん(日本キリスト教団「冨貴島教会」の牧師。レズビアン)、東小雪さん(元宝塚歌劇団花組に「あうら真輝」として在団。レズビアン)。

★文字起こし作業協力 Very Thanks!:石原都知事の同性愛者差別発言に抗議する有志の会メンバー

男のペア 女のペア 同居生活★喜怒哀楽1


男のペア 女のペア 同居生活★喜怒哀楽2


男のペア 女のペア 同居生活★喜怒哀楽3●石原都知事同性愛者差別抗議15


YOUTUBE「石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?」PLAYLIST

島田暁

 まず、ゲイカップルのトークゲストとして・・・ゲイ「カップル」になりました。告知では村上裕さんだけだったんですけれども、御都合がついたということで、パートナーの佑樹さんも来ていただきました。村上裕さんはゲイの心理カウンセラーとして活躍されております。ドリームズ・カム・トゥルーのニューアルバムのテレビCMにお2人でご出演なさるなど、最近活発に露出をなさっている方々です。

 続いてレズビアン・カップルのトークゲストは、池田季美枝さんと東小雪さんです。池田さんは日本キリスト教団「富貴島教会」の牧師です。そして東小雪さんは宝塚歌劇団の元花組の男役で、「あうら真輝」として活動されていました。それでは歌川さんにあとのトークをお任せしますので、よろしくお願いします。

歌川泰司

 はい、皆さんこんにちは。今日はようこそいらっしゃいました。じゃあ、一言ずつ簡単に自己紹介を。

村上裕

 会場の皆さんはじめまして。村上裕と申します。今はゲイのカウンセラーとしてお仕事をしています。意外だと思うんですけども、今、インターネットを調べたり、メディアを見たりしたときに、ゲイであることをオープンにして、かつ心理カウンセラーとして仕事をしている人が、本当にいないです。東京にもいなかったです。なので、他の都市にもいないと思います。

 でも、ゲイの方というのはとても苦しみやすくって、僕の周りにもやっぱり、悲しい亡くなり方をした方がたくさんいらっしゃいます。自分になにか出来ないかなと思ったときに、こういう仕事を選びました。今日は、石原都知事のあの発言がとても個人的に嫌だったので、来ました。よろしくお願いします。

佑樹

 はじめまして。佑樹と申します。今日は付き添いで来たつもりなので特になにも考えていないのですが、よろしくお願いします。

池田季美枝

 こんばんは。池田季美枝と申します。千葉の市川市の富貴島教会という小さな教会で牧師と、アルバイトもしているんですけども、牧師さんをやっております。教会の人たちには普通に、レズビアンであることをカミングアウトした上で招いてもらって牧師を始めて、2年前から隣りの東小雪さんと一緒に牧師館に暮らして、普通に教会に行くようになりました。

 最初に教会の人たちにカミングアウトした時は、まぁなんか、わかったようなわかってないようなという感じで、でもまあ、なんでもいいからちゃんと牧師としてやってくれればいいですというような言い方をされたんですけども。

 いざ2人で、カミングアウトをして、2人ともレズビアンカップルとして暮らすんですということで教会に行くと、「本当に相手は女の人だったんだ」ということで、「前に言いましたけど」みたいな、今さらカミングアウトもう一回やり直しみたいなことがあったりしました。でも、牧師として赴任して4年目になりまして、地域の牧師さんたちにもカミングアウトしてるんですけども、わりとみなさん普通に受け入れてくださっております。

 ですが、私の周りの人達のような考え方を持っているクリスチャンばかりではないということも、よく知っているつもりです。レズビアンやゲイであることをカミングアウトしている牧師さんというのは、私以外にも他に何人もいらっしゃいますけども、「このクリスチャン困ったな・・・」というようなことがありましたら、御連絡いただければな、というふうに思っております。

 私も、石原都知事のあの発言は、なんかもう、なんて言うんですかね、腹を立てるのも腹が立つみたいな気持ちでおります。今日、皆さんと色々な出会い、いろんな話が出来るのを楽しみにして来ました。よろしくお願いします。

東小雪

 皆さんはじめまして。東小雪と申します。よろしくお願いします。私は石川県金沢市の出身で、高校卒業後に宝塚音楽学校というところに入り、2年間勉強をしておりました。その後宝塚歌劇団というところに入団しまして、花組に配属されて男役として2年間ほど舞台に立っておりました。

 その後東京に来たり、父が病気で実家に帰ったりしたんですけれども、2009年ですか。季美枝さんと一緒に市川市に住むようになりました。今は同じ教会にカミングアウトして、2人で暮らして2人で通っています。私たちは両親にもカミングアウトして受け入れてもらってるかなと思います。

 去年の9月にTwitter上で芸名を、「私はあうら真輝で、男役でした。私はレズビアンで、今、女性のパートナーがいます」ということをカミングアウトしました。私にとってもとても・・・レズビアンですということよりも、芸名を明らかにすることの方が勇気が要ったんですけれども、悩んでらっしゃる方や、少しでも・・・なんて言ったらいいんだろ、悩んでらっしゃる方の自己肯定感に少しでも繋がることが出来たらなと思って、今日はいろんな話をさせていただきたいな、聞きたいなと思って参りました。どうぞよろしくお願いします。

歌川泰司

 なんかあの、元宝塚ジェンヌのことを「MJ」って言うんだって?じゃあ今日は「MJ」って言っていいの?

東小雪

 「MJ」っていうのは「元」のMに「ジェンヌ」のJ。

歌川泰司

 元ジェンヌ?(笑)

東小雪

 でも、あんまり「公の」ということではなくて、暗黙の了解というか、女子高生とかにKYとか流行る前から、劇団の中では「MJ来てるよ」とか、「あの人MJだからちゃんと挨拶してね」とか。

歌川泰司

 なんか二丁目でMJって言うと「みにくい女子」とかになりそうなんですけど。そんなことはないんだね。

東小雪

 ないんです。元ジェンヌでMJです。

歌川泰司

 あのね。今日、来てる人全員が聞きたいと思うんで最初に聞いちゃうんだけど、ジェンヌ同士で出来ちゃったりするの?

東小雪

 カミングアウトしてからそれはものすごく聞かれるんですけれども。

歌川泰司

 聞かれるでしょ。

東小雪

 はい。ちょっと考えて欲しいんですけれども。未婚の女性ばかりの歌劇団で、花・月・星・宙・雪と5組ありまして、専科さんという方もいらっしゃるんですけども、それぞれ一組80人以上の方が、組子さんでいらっしゃいます。それだけで400人以上いるわけですよね。で、音楽学校の生徒が4~50人で2年間ですから、やっぱり100人くらいいるんですね。それだけ大きな共同体の中に、セクシュアル・マイノリティがいない、全員へテロということの方が不自然なんじゃないかしらというふうに私は思います。これでお答えにはなっていますでしょうか。

歌川泰司

 なるほどね。大奥の女中もほぼ100人いたんですよ。はい、ありがとうございます。まぁ素晴らしいお答えで。あの・・・あれですかね。同居って、2組ともしてるわけじゃない?。でも、同居ってわりと、同性カップルにとっては、すごいハードルの高いことだったりして。僕なんかは付き合ってすぐ同居しちゃうんですけど。だって面倒くさいじゃない?わざわざ外に出てデートしたりねぇ。デートの企画を立てるだけで面倒くさいわみたいな。そう思っちゃうから、とりあえず家にいれば、否が応でも毎日会うから、便利だから、みたいな感じなんだけど。同居をされることになったきっかけというのは、それぞれどんな感じだったんですかね。

村上裕

 同居のきっかけ。知り合った当時・・・そうですね、僕たち同居しはじめて7年経つんですけども。

歌川泰司

 そんな暮らしてんの?

村上裕

 うん。そうです。

歌川泰司

 ほんとぉ。若いのに。

村上裕

 そうですね。

歌川泰司

 ほぼじゃあお互い青春を捧げあっちゃってるじゃない。


村上裕

 そうだね・・・。

歌川泰司

 そんな、しみじみしないように。噛み締めないように。

村上裕

 あの、当時彼が僕にとても好意を持ってくれていたんですけれども、その当時僕は千葉県に住んでいて、彼が岡山県に住んでいたんですね。

歌川泰司

 遠距離だったんだ。

村上裕

 で、僕はあんまり会ったことの無い人とは恋愛関係を結べなかったので、そんなに好意を持ってくれてるんだったら、ちょっと会いに来てよと。そしたら来てくれて。で、そこで僕が彼に一目惚れをして、そっからずっと一緒に暮らしてます。

歌川泰司

 「ぼっけぇ好きだぁ~」みたいになったの?

佑樹

 え~・・・たぶん。

歌川泰司

 あ、そう。じゃあもう、「なんでもいいから一緒に居たい!」みたいになったんだ。

佑樹

 ・・・ではないです。(笑)。すいませんね。経済的な理由の方が・・・大きかったんですけど。

歌川泰司

 それはね、あるよね。支えあうということが一緒に同居すると出来るしね。

村上裕

 あとは、遠かったので。ちょうど僕たちお互いに大学生だったので、彼が来た時にはちょうど冬休みだったんですよね。一ヶ月間の猶予期間というか時間があったので、で、一緒に過ごせるかというのを確かめてみようかということで、僕が住んでいたアパートに彼が住み始めて。そしたら、無理だと思ってたんですけど、実際には居心地がよくなってしまって。で、そっから本当に・・・。

歌川泰司

 どぉいうところがよかったの~?

佑樹

 え?僕ですか?・・・いや、こっちに振ってくださいよ。

歌川泰司

 いやいや、両方で答えなさいよそんなの。まあ7年前で思い出せないかもしれないけど。

佑樹

 忘れました。

歌川泰司

 あぁ、忘れたの。

村上裕

 ・・・そうなんだ。

歌川泰司

 ごめんなさい、ごめんなさい。おうちでそこらへんはゆっくり。じゃあ、こちらのお2人は、どういうきっかけで一緒に暮らそうということになったんですかね。


池田季美枝

 私たちが出会った時というのは、ちょうど、小雪さんが東京に出てこようかなということを考えていた時期だったんですね。金沢から。それで、東京で一人暮らしをするのにもそれなりにお金が要るということで、私が牧師館に住んでいたので、2人以上暮らせる位のスペースがあったので、どうせ付き合ってお互いの家を行き来することになって家賃が二重発生するのはもったいないよということになりまして、一緒に暮らすことになったかな、というふうに思うんですけども。

歌川泰司

 一緒に暮らそうというのは、どっちから言ったの?なんか、付き合い出してからは早かったんだって?同居までが。出会ってから同居までが何日だって言ってたっけ。

東小雪

 すごく早かったので、あんまり突っ込まないでください。

歌川泰司

 会って電撃結婚のように。

東小雪

 すごく早かったですね。

歌川泰司

 あぁ本当、へぇ~。どっちから一緒に住もうと言ったの?

東小雪

 一緒に住もうと言ってくれたのは季美枝さんなんですけども。

歌川泰司

 そうなんだ。じゃあ、佑樹君は、一緒に2人で暮らし始めようと気持ちが切り替わる前は、男同士で同居するということは、どう思ってたんですかね。

佑樹

 ・・・いや、特になにも。

歌川泰司

 ・・・村上君はどう思ってたかなぁ?

村上裕

 これ、真面目なところですよね。同居っていうのは違う人間と暮らしていくことだと思ってたので、自分は耐えられないんじゃないかと思ってたんですよね。自分の部屋だったりスペースがないと、息が詰まって苦しくなって、別れることになるんじゃないかと思ってたんですよ。なので、できるとは思わなかったですね。同居っていうのが。

歌川泰司

 まぁやっぱりねぇ。一人でいたい時に誰かいたらウザいからねぇ。こちらの方はどうでしょうか。「一緒に暮らそう」みたいな。出会ってすぐ、デキちゃったらしいから。出会う前は、女の人同士で一緒に住むということに関しては、どんな考えだったんですかね。

池田季美枝

 ・・・一回失敗してます(笑)。

歌川泰司

 あらそうなの?そうなんだ。じゃあ「今度こそチクショー!」みたいな感じだったの?

池田季美枝

 えぇっと。チクショーという感じはなかったんですけど。でもやっぱり、一緒に居られたらいいなというところで。長い時間一緒に居られたらいいなというところで一緒に暮らし始めました。

東小雪

 レズビアンカップルにもいろんな方がいらっしゃると思うんですけど、私たちは基本的に寂しがりやさんなので、一人で居たい時に誰かがいてウザいということは、少ないかなと思います。自分のスペース絶対欲しいという方もいらっしゃるとは思うけど、私たちはわりと、一人で居ると寂しいから誰か居たほうがいいというところもあったかなと。

歌川泰司

 ウチなんかね、まぁウチの話するけどさ。なんか食べてると「なに食べてるの?」って来るわけ。なんか読んでると「なに読んでるの?」って来るわけさ。「うるさ~い!」みたいになるんだけど(笑)。「少しは放っとけ!」みたいになるんだけど。じゃあ、お互いお家の中で、個人の領域があるみたいなことは無いんだ。

村上裕

 僕たちの場合は、今は一戸建てに住んでるので、それぞれの部屋があって、会いたくなったらお互いの部屋に行くっていう。

歌川泰司

 でもこう・・・「コンコン」ってやった時に「今ダメ!」とか言われちゃったりする時もあるの?

佑樹

 ・・・まあね。

歌川泰司

 静かにぼそぼそ、「今開けるとダメだから」みたいな。

村上裕

 まあ、ありますね、いろいろ。

歌川泰司

 でもお互い顔を合わせる共有のスペースみたいなところで、毎日顔を合わせて、みたいな感じだったりするんだ。
 
佑樹

 いや、そういう感じではなく、一戸建ての3階建てなので、マンションみたいに部屋が分かれてるわけじゃないんですよ。だから僕が1階に行こうと思ったら必ず2階を通らなきゃいけないので、その時にいれば顔を合わせるだろうし。

歌川泰司

 その時になんか声をかけたりするの?

村上裕

 そうですね。なんだかんだ顔を合わせるんで。

歌川泰司

 「おはよう、今日もかわいいよ」とか?

村上裕

 あ、寝る時は一緒なので。

歌川泰司

 あそっか。どうも失礼しました~!

村上裕

 いえいえ。

歌川泰司

 あの、いや、宝塚の、タカラジェンヌと言えば、まああの、一般ノンケ的には、「タカラジェンヌをお嫁さんにさえすれば間違いが無い」って言われていて、(東さんうっと笑う)いや結構ねそういう事言う人いるのよ。こう、「暗がりで目をつぶってひとり引きぬいたとしても絶対外れないって」このほら、宝塚音楽学校の、まあ本科良くあるじゃないですか、そこで掃除の仕方からね歯の磨き方、挨拶の仕方・・・。

東小雪

(笑)歯の磨き方は習わないですよ。

歌川泰司


 ああそう、ああそうなの、じゃあ時代が全然違うのね。松あきらは習ったって言ってたよ

東小雪

 歯の磨き方ですか?」

歌川泰司

 そうそう、だから、徹底的に仕込まれて、ものすごいいい奥さんキャラに、こう、というか、ポテンシャルを培うみたいな、そういう風に噂をきくんですけど、そういうの聞いたときになるほどなとか思ったりする?

池田季美枝

 え~っと、(歌川:言わないほうが良かったかな?(苦笑)お願い、というのが上手かなって思うことはある
なんていうか、嫌味なく廻りの人にお願いするとか言えるよな、上手だよなて事はある

東小雪

 それいい事じゃないよね?」

歌川泰司

 男役だから?そんな事はない?。はい、それじゃああの、いろいろ(池田・東カップルに向けて)今同居2年目?(もうすぐ3年目。という声が)そしてこちらは7年目?だと、ある程度3年目に一個ハードルがあるようなイメージがあるじゃないですか。まあやっぱ一年目は仲良しで過ごせるんだけど、二年目ぐらいになって、三年目ぐらいに入ると、今度ルール作り戦争みたいなのとか起こる訳じゃないですか。

 「これは絶対こうして」「あたしはこれじゃないと我慢が出来ない」のとか「いやそんなうるさい事言われたって俺も我慢が出来ない!」みたいなお互い自分のルールの押し通しと交渉が起こってくるんだけど、割とエピソード的にこれは忘れられないなというのががあれば。喧嘩について

佑樹

 えーっとですね、付き合い始めの時は、僕が彼の家に転がり込んできたんですけど。大体二日にいっぺんくらいに彼が泣きまして

歌川泰司

 付き合い始めの頃に?なんでそんなに泣かしてたの?

村上裕

 すごく忘れっぽいので、例えばこういう事をしないで欲しい、と伝えた時に、数時間後には忘れてるんですよ。
ぼろっとしてなんでやった、って言ったのに約束を破られたのが悲しかったり辛くて良く泣いてましたね。悔しくて。

歌川泰司

 (ジェスチャーをまじえて)こうぐっとエプロンで涙を吹いている時に彼はどんなリアクションな訳?

村上裕

 困ったようにみてましたね。

歌川泰司

 で、泣いて訴えたらその後は徐々に改善してきたわけ?

佑樹

 徐々に。

歌川泰司

 なんでこれは先に言ってるのこればっかりは?言われちゃう前に言わなかった?(笑)

村上裕

 そうですね、そこで覚えてくれる事もあれば覚えてくれないものもあって、結局この人を自分の思い通りに変える事は出来ないんだなって気付いたので。

歌川泰司

 あ~、大事な概念ですねそれは。思い通りには出来ない。うーんなるほど。まあそれは大事な発見でしたね。思い通りにならないことに自分がどれだけアジャスト出来るのかって考えますよね。

村上裕

 妥協点などは、ええ。

歌川泰司

 こちら喧嘩については。まだ二年目だとそんなに大きなものはきてないかな?

東小雪

 去年の今頃に、大げんかをしまして。テレビがまだ地デジ化してなくてですね、私はどうせするなら早くしたくて。TV欲しかったんです。

歌川泰司

 はいごちそうさまでしたー(笑)

東小雪

 それでもう大げんかを。

歌川泰司

 まだ喋ってるわ(笑)地デジについて喧嘩したわけね、どうして地デジについて早く反応したくなかったの?

池田季美枝

 えっ、自分がそんなにTVみないから。

東小雪

 私がTVを観るから。

歌川泰司

 じゃあどっちが勝利したの?。

(東さんが手を挙げる)

歌川泰司

 なんだかんだ言ってこっち(池田)が握ってるって感じ?

池田季美枝

 そうですね。

歌川泰司

 その時に結構ぐさっと来る会話とかあったの?大げんかというからには。

池田季美枝

 TV観ないのが私の大きな原因だったかもしれないけど、それから始まって、牧師の家庭は貧乏でいいのよとか自分の価値観の正当化とかがあったかもしれない。

歌川泰司

 すごい、大人!うちなら絶対変えるときは変えるし、変えさせないときは絶対変えさせてもらえない。仲直りする時の仕方とか、パターンとかありますか?。

村上裕

 パターンというか、仲直りするときは必ず手をつないで話をします。絶対怒ってる時はお互いを傷つけようとして話してしまうので、本当は言いたく無いことだったりとか、どうしても怒りのあまり傷つける言葉を言いやすくなってしまうんですよね。

 そうすると、傷つけあうだけの喧嘩になってしまうのがすごくイヤで、手をつないで話していると、もちろん気分は高ぶっていますけど、どことなく気持ちがほぐれるので、傷つけあうだけじゃなくて実のある話ができるような気がして、喧嘩している最中は嫌々ながらでも、手をつないで話します。

歌川泰司

 大事。いやうちもだいたいね、一緒寝をするんですけど、それで解消する事って多いんですよね。
そういった記号っていうのはちょっとおかしいかもしれないけど、一種の意識って必要って事ですよね。こちらはどうですかね?一回ぶつかっちゃったときに関係性を修復する為にこんな事してますとかしてもらってますって事ありますか?

池田季美枝

 なんとなく出来上がっちゃったルールとしてはどちらかがごめんねと言ったらいいよ、と言う。そんなのがなんとなく出来上がってます。

東小雪

 ごめんねって言われたらムカっとしててもとりあえずイイよ、と言ってあげるとかものすごく怒らせてしまった時はお茶を淹れてあげるとかそういうのがあると思います。

歌川泰司

 なるほど。じゃあですね、そろそろ時間が近づいてきているので、それぞれに、同居して良かったなというか、
この人と同居して良かったなというのをお話しいただけたらと。

村上裕

 この人だったら一生一緒に生きてゆけると思いました。僕を看取ってくれるか、僕が看取るか、そういう風に生きてゆける人だと思いました。

歌川泰司

 結構彼には、感謝の気持ちも大きい?

村上裕

 意識していつも、好きだよ・愛しているよという言葉を言いたくなったときに我慢しないで言っています。

佑樹

 喧嘩した時仲直りする時に必ず改善点を見つけてくれるんですよ。同じ事を失敗してしまう事もあるんですけど、実のない喧嘩に終わるというのが一回も無かったですね。

歌川泰司

 彼(村上さん)がわりと先回りして改善点を示しているから、自分もいつまでもガチガチにならないでちょっとゆるっとなって修復出来たみたいな場面も多かった?

佑樹

 結局改善点は二人で探っていかないといけないんだけど。

歌川泰司

 そこにはうんとコミュニケーションを取って、まあ、7年一緒にいると、積み重ねてきてるものもあるから相手の押しちゃいけないボタンもわかるしね。おんなじ事を言うにしても、こういう言い方だとこいつ聞かないからこう言おうみたいな事もわかってきて、そういう事ができている感じがするから修復するにしても二人の言葉をきくとそういう事がわりと出来てきてるんだな、って感じなんですけど。そういう感じですかね?」

佑樹

 はい、そうですね。

歌川泰司

 なるほど。ありがとうございました。じゃあ、こちら二年目のカップルなんですが。

池田季美枝

 千葉でIDAHOの呼びかけ人として二人でやってるんですけど、彼女は舞台に立った事もあるので、とても滑舌が良くて読むのも上手で、前に出て一緒に活動してくれたりですとか、カミングアウトの度合いが似ている所ですかね。両親にもカミングアウトして、一緒に話せる所とか良かったなって思います。

東小雪

 私はカミングアウトして生きる事もそうじゃないことも尊重されるべきだと思うんですけど、私が私らしく生きる為にカミングアウトしたいと思う方なんですね、彼女はそれを支えてくれるし、尊重できる関係なのがいいなと思います。

歌川泰司

 同居してそれぞれとってもいいものを心に育てたんだなって感じがするんですけどね。

佑樹

 うんうん。

歌川泰司

 今日きていらしゃる皆さんの中にはノンケの皆さんもいらっしゃると思うんですけどね、足りないと思います?この話に。どこが違うんでしょうね。私、違う所があったら教えて欲しいんですけど、確かに制度上今やっぱり結婚出来ないし、お互い同居している人同士という立ち位置に立たざるを得ないですけど、中で育てているものは制度で結ばれたものの他に大事なものはちゃんと育てていると思うんですよね。

 えっと、なので、石原都知事の今回の発言もありましたけど、私としてはちょっとびっくりしたという感じなんですけども、じゃあ一人ずつ今回の発言についてあんまり時間は無いのですが思うところを一人ずつ言ってみてください。

村上裕

 最初はハードルが高いですね。えっと、自己紹介の時に少しお話したんですけども、石原都知事の発言がすごく嫌だったというのは、遺伝子的になにかが足りないと言ったことが・・・、僕は家族がとても大好きで、感謝もしているし、愛しているし。そんな、自分が大好きな家族をバカにされた気がしました。

 遺伝子上がどうとかではなくて、自分をこの世に生んでくれて、そういったことにとても感謝していて、大好きな人を、自分だけではなく、そんな風に自分が大事だと思っている人も全て否定された気がして、それがとても悲しかったし嫌でした。

佑樹

 とりあえずTwitterで知ったんですけども。「キタァー!!」と思って、RTしときました。

歌川泰司

「キタァー!!」のあのマークも付いてたわけ?

佑樹

 あ、それはちょっと憶えてないですけど。たぶん石原都知事のあの発言っていうのは、あの位の年代の男性の基本的なというか、総合的な意見だと思うんですよね。あの位の年代の人はみんなそう思っているんじゃないかと僕は思っているんですけども。まあ、それ位です。

歌川泰司

 まあね、とか言って。そうですね。あの年代の男の人は、そういう人が多いっていうのは僕もわかってるんだけど、まぁ、あの年代のオッサンとしてあそこで発言しちゃいけなかったね。・・・うん。たしかに僕もそう思いました。はい。じゃあお願いします。

池田季美枝

 今回、同性カップルとして生きて行く上で良かったと思うことと悪かったと思うことを考えていて改めて気付いたことだったんですけれども、東さんと暮らしてっていうことはもちろんあるんですけれども、同性カップルとして生きて行く上で良かったことというのは、恐らく異性愛カップルとして生きて行くことと変わらないと思うんですよね。

 でも、それに対して、同性愛カップルとして生きる上で「あれ?」と思うことというのは、異性愛カップルに比べるといろいろあるんですよね。そのことに改めて気付かされました。だから今回の石原さんの発言にしても「足りない」ということでしたけれども、やっぱり、その、足りない部分・・・ローンや財産を共有名義に出来ないということとか、同性パートナーを法的な相続人に出来ないということとか、パートナーの生命保険の受け取り手になれない、出来たとしても限られた、大手の会社には無理だとか、そういう足りないこととかに改めて気付かされて。だから皆さんもそう思ってらっしゃると思いますけど「お前が足りないんじゃよ」というね。「お前がちゃんとやることやってねえんじゃねえか、それを人のせいにするんじゃねぇ」とか。そういうふうなことを思いました。

歌川泰司

 たくましい!こっちが男役なんじゃねえの?

池田季美枝

 すいません。

歌川泰司

 ありがとうございました。じゃあ最後、小雪さん。

東小雪

 私はこの発言はすごく、多くのマイノリティの人たちを、マジョリティの家族の方とかを含めて本当に多くの方を傷付けたと思うんですけども、私も、とても傷ついている一人で、今日こうしてたくさんの、第一部も含めて沢山の人のお話を伺えて、仲間がいる、同じように傷ついたと思っている人がいることを、皆さんと改めて考えることが出来て本当によかったと思ってるし、これからも何らかの形で声を上げ続けて行くべきだなと改めて思いました。

歌川泰司

 まあ、これからこの手のアゲインスト、これからもあるかもしれないけれども、二人で築き上げて来たものっていうのはやっぱり、そういったものに対しても強くなれる、一つの宝物なんじゃないかなと思うんで、これから11年から20年、20年から30年、うちのおバカちゃんを育てて行かなければいけないかなと思ってますんで、お互い頑張りましょう。今日はどうもありがとうございました。FC2 同性愛 Blog Ranking



座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル奨励賞ありがとうございます。

『しみじみと歩いてる』
 
★3月に東京で自主上映会を開催します。

3月21日(祝)13:20/15:20(2回上映入替制/1200円)
会場:なかのZERO視聴覚ホール
監督:島田暁/2010年制作 77分■制作:akaboshi企画

 2006年10月から、大阪の御堂筋を性的マイノリティとその友人たちが歩く『関西レインボーパレード』に通いながら出会ったレズビアン、ゲイ、MtFトランスジェンダー、FtMトランスジェンダーそれぞれの日常生活、それぞれの違い、家族へのカミングアウト、仕事場や人間関係における葛藤、苦しみ、そして喜びを描いたドキュメンタリー。ゲイである監督の視点からまとめました。

石原都知事の同性愛者差別発言を受けて27●歌川泰司さんによる「ゲイの近代史」(文字起こし付き) #ishihara_kougi



 1月14日(金)開催「石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?」の映像公開第9弾。

 第二部の冒頭では、歌川泰司さんが「ゲイの近代史」を画像スライド付きで語りました。性的マイノリティのことを全く知らない方でもわかるようにと言葉を噛み砕いて語られていたのが印象的でした。 

 なおこの「ゲイの近代史」は、歌川さんがブログ「♂♂ゲイです、ほぼ夫婦です」を通じて自主出版・販売している『ツレちゃんに逢いたい』にも同様の内容のものが掲載されています。映像の中のトークでも語っていますが、『ツレちゃんに逢いたい』は本当にオススメです。同書を読みながら僕は、いつの間にか嗚咽していました。そして、こうした本が今、増刷を繰り返すほどに自主出版で売れているという事実に希望を感じます。

★文字起こし作業協力 Very Thanks!:石原都知事の同性愛者差別発言に抗議する有志の会メンバー

ゲイの近代史1 歌川泰司さん


ゲイの近代史2 歌川泰司さん


YOUTUBE「石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?」PLAYLIST 

島田暁(司会)

 はい。それでは、ただ今より第二部、男のペア女のペアという石原都知事の発言にかけまして、そういうタイトルつけてしまったんですけれども、「同居生活喜怒哀楽」と申しまして、ゲイカップル、レズビアンカップルとしての同居生活で感じる喜怒哀楽を、それぞれの人生経験や仕事をからめながら語り合う、クロストークを行っていただきます。

 それではまず最初に、ゲストの歌川泰司さんのほうから、ちょっと映写しながらお話ししたいということがありますので、ぜひお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

歌川泰司

 みなさんこんばんは。歌川泰司と申します。今日は寒い中ようこそお越しくださいました。難しい話や真剣な話がいっぱい続いた中でですね、わたくしアホキャラ要員として呼ばれてまいりましたので、これからどうぞリラックスしてお聞きになってください。

 男同士、女同士、の同居カップルのクロストークというテーマで、同居カップルを実際にお呼びしてクロストークを行いたいと思っておりますが、その前にちょっと。

 わたくし実はマンガを描いているんですが、この前発売致しましたマンガで、ゲイのパートナーシップみたいなことが、昭和60年代からどんなふうに全然育たなくて、あるきっかけでどんなふうに育つようになって、今どんな位置にいるのかな?みたいなことを、さらっとプレゼンテーションさせていただいてからですね、クロストークのほうに移ってまいりたいと思います。大丈夫です、すぐ終わります。

1●ミュージカル ゲイの近代史

 ここに『ミュージカル ゲイの近代史』と書いておりますが、なぜミュージカルかというと、わたくしがマンガ誌上でミュージカルをやりたかったからなんですね。バカでしょ?



2●60年代 夢の高度成長期

 1960年代。私が生まれたのは1960年代ですが、それよりも年下の方もいらっしゃれば年上の方もいらっしゃると思うんですけれども、約40年から50年前ですね、日本は高度成長期の中にあって、「おぅモウレツー!」とかですね、スースースーダララッタ♪とか、そんな夢いっぱいの、「これからどんどん成長していくんだぞ」みたいな、「隣のお宅がカラーテレビを買ったからうちも買いましょう!」みたいな、「カラーテレビがあったらうちは幸せよー!みたいな」、そんな夢いっぱいの時代でしたが、ゲイの人たちは・・・ゲイという概念が当時あったかどうかはちょっとわからないんですけれども、ゲイの人たちは、「なにも自分たちにとってプラスの情報がない」という、そういった状況でした。

 親に「男が好き」なんてことがバレたら、母は泣く、父は吼える、本人はちょっと「もう死のうかな」とか考えちゃう、そんなような状況で、もちろん当時はネットもありません。ゲイ雑誌すらありません。聞こえてくるのはネガティブな情報ばっかりですよね。そんな中で自分を受け入れられるはずもなく、つらい日々を過ごしていたということですね。



3●人目を忍んで出会う

 だいたい当時は、わりと似たような苦労というか、経済的にも日本国民総体がですね、あまり格差がなくて、似たような苦労をしていましたが、ゲイピープルも似たような苦労をしていました。親に「結婚しないのか?」と迫られる、「家督を継ぐおまえが何やってんだ!」みたいな。そんなようなことでして、しょぼしょぼと、「どうしても自分は女性とは…」という人は、なんとかのらりくらりと逃げなきゃいけなかった。ちょっとは大丈夫なんじゃないかなみたいな人は、無理くり結婚してですね、無理くり子ども作って、そういった人たちがたくさんいたわけですね。

 メディア的なもので何も繋がれない人たちが、何をしたかというと、「公園のトイレ」というメディアを発明します。これ申し合わせたようにですね、世界中にあるんですね。日本だけじゃないんです。私いろんな国に行くと、ゲイが出没しそうなところに行くんですけれども、必ずトイレには、「あ、昔ココで事が起こったな」という、そんなような痕跡だのなんだのを発見しますので、コレ世界中にあります。どれだけ世界中でゲイの人たちが、大手を振って恋ができなかったか、相手が見つからなかったか、それを如実に物語っているんじゃないかなと思っております。



4●出会いの場は夜中のトイレ

 公園のトイレというものを発見した人はですね、「ここに来たら仲間に会えるしエッチもできるんだ!」と、「夢に見たエッチ」・・・、そんなことで公園に夜な夜な集まってですね、それしか道がなかったんですね。


 当時はゲイバーなんていうのも恐ろしくていけないようなところだったし、身近な近所の公園だったり「そういった人たちが来るよ」という噂も耳にした公園だったり、そういったものに集まって、とりあえずセックスの問題だけは解消していたというところですね。



5●初のメジャー社交場は日比谷公園のトイレ

 これが一番有名な、日本の「そういった」トイレです。どこでしょう?日比谷公園のトイレですね。現物を見せちゃってすみません。このトイレですね、今もうありません。一昨年前に撤去されました。それまではその当時ここで出会いを重ねてきた人たちがまだ現役で頑張っていました。それが今もうありません。別にやりなさいといっているわけじゃないんですけれども、とりあえず今はありません。



 ここに「用便以外の利用・立ち入りを禁ずる」とわざわざ書いてあります。わざわざ書かなきゃいけないくらいに、それ以外の理由で使われていたんでしょうね。



 落書きなんかも残っております。ホモ(男)大好きな26才までの・・・ほげほげ・・・167cm、85k・・・。ちょっとガチムチですね。当時はですね、電話番号なんかぺろーなんて教えちゃうと、こんなところに書かれちゃったりするみたいな、そういった関係性みたいなことっていうのがとてもじゃないけど作れなかった。そういった状況にみんながいたということですね。それは強く、忘れちゃいけないかなというふうに思っておりますけれども。



6●関係性を育てるのは難しかった

 「また会いたい。連絡先を教えてくれない?」っていわれても、「後で恐喝する気か?」みたいなことで、関係性みたいなものはとてもじゃないけど作れない。こういった場面が当時、僕は当時子どもだったんであれなんですけれども、当時ご活躍になっていた人の話では、そういった感じですね。



7●それでもつながりたい

 「それでもつながりたい!」「それでもなんとか仲間とつながりたい!」「男の子が好きだーという気持ちを誰かと共有したい!」そんな気持ちから作った、本当にアングラなんですけれども、こういった同人誌を作って発行している人もいました。このタイトルの明朝体なんかもたぶん手書きだと思うし、この絵や文字なんかもテンプレートかなんか使って手書きでやって、ガリ版で刷ったんだと思うんですけれども、この絵なんかもね、ちょっと細かいところはみ出したりなんかしてますが、これを見たときやっぱり私、「いとおしい」と思いましたね。自分が普段ね、twitterでも何でも今ゲイバナしようと思えばできちゃうんだけれども、当時はできなかった。それをなんとかしてやりたいという気持ちがここからすべてに表れている。絵なんかうまくないんだけど、技術なんかないんだけど、とにかくやりたいんだという気持ちがここに表れているんじゃないかと思っています。



8●アメリカの状況はもっと難しかった

 アメリカはもっと大変でした。アメリカはゲイ同士で集まったり、ゲイバーが政治家の点数稼ぎとかで摘発されちゃうと、みんな逮捕されちゃうんですよね。逮捕されそうになって、「お願いです。見逃してください」ってお巡りさんに言って、「ケツを蹴っ飛ばさせたら見逃してやるよ」とかいって、「はい。蹴っ飛ばしてください」みたいな。プライドもへったくれもありませんね。圧政といってもいいんじゃないかと思うんですけれども、アメリカはそういう目にあっていました。

 1969年。有名なストーンウォール事件。ある時ですね、摘発に対して、最初に反発したのはレズビアン。女性は勇敢ですね。ふざけんな!といい始めた、と。蹴っ飛ばし始めた、と。そこから、捨て身のレズビアンの一人から、一派が万波となり、ちょっと暴動になったんですけれども、これ本物の当時の写真です。そして、世界中のニュースになったわけですね。初めて自分たちの権利を主張しようとしてLGBTが立ち上がった、そういった瞬間でした。



9●70年代 新宿2丁目

 そして70年代に入ります。70年代に入りますと新宿2丁目というものがゲイタウンとしてだんだん定着していきますね。この人たちの衣装なんですけれど、これミュージカルだから着てるんですけど、当時本当にこういう格好した人たちがけっこういたんです。今の2丁目歩いてる人とはまったくちょっと違う感じで、すごいギラギラしたお姉さんがいっぱいいましたですね。そして行儀作法にとてもうるさかった。そんな印象の新宿2丁目でした。



10●70年代の男アイコン

 当時アイコンとなった男の子たち。これは三浦友和くんですけれども、頭七三ですね。そしてママチャリに乗ってますね。それでも、ゲイからはとっても人気があったんです。そして、ノンケ女子から人気があったのはジュリー!みたいな。そういう人たちが活躍してた時代ですね。



11●ゲイ自身のゲイフォビアを垣間見る場所

 新宿2丁目ができた。バンザーイ。「これからもう僕ら大手を振って新宿2丁目で青春を謳歌してやる!」、そんなふうになったか?なりませんでした。とにかく、自分を受け入れるということがまだ当時はできていなかった。ゲイ自身がね。ということは、一緒に2丁目に来ているゲイのこともやっぱり受け入れられない。「なんだとこのオカマ!」「アンタこそオカマじゃないの!」みたいな、そんなゲイフォビアにすごく色濃く影響されたやりとりが、繰り広げられることが多かったということですね。

 それでも、無いよりはマシなんですよ。無いよりはマシなんですけれども、まだまだゲイたちが「関係性」みたいなものを作り上げていこうじゃないか、そういったところに辿り着くまで、個人個人は違いますよ、全体から見たらそういった印象をよく受けがちだった。「2丁目に来てるのがバレたら、やっぱり、自殺ものよ」みたいな、そんなこんなで、過ごしてきたわけですね。



12●ハッテン旅館

 これ真偽のほどが定かじゃないんですけれども、当時のハッテン旅館の第1号の建物がこれだという説があるんですが、要は、公園でしてたこととそう変わらずですね、ゲイがゲイに対して、期待できるものっていうのは、セックス以外その当時は期待ができなかった、関係性を作っていくっていう素地がなかった。世間にもなかったし、自分の中にもなかった。世間と自分が関連しあって、やっぱり持てないという、そういった状況だったわけなんですね。



13●つきまとう「暗い現実」イメージ

 『新宿2丁目曲がり角』という歌が出てました。牧陽子さん。カップリングは陽子の辛み節。歌詞がスゴイんです。

ツキを落とした女には 野良犬ばっかりつきまとう
新宿2丁目暗い路地 私はいつも曲がり角

 何があったの!?。この陽子という名前はなぜついてるの!?みたいな。そんなイメージで、やっぱり2丁目は、暗い場末だなっていうイメージがあったわけなんですよね。



14●薔薇族が創刊

 そしてストーンウォール事件の3年後、『薔薇族』が創刊されます。これ創刊号です。初めてゲイのメディアっていうのがこの世の中に登場しました。これは全国誌としてゲイの人たちに買われていきまして、ゲイメディアとして、ゲイがつながりあうっていうひとつのきっかけとなったものですね。



 15●アメリカではゲイリブが成長

 そして70年代はハーヴィ・ミルク氏の暗殺事件がありました。さきほど、石川大我さんがハーヴィ・ミルクのことをご紹介していらっしゃいましたけれども、ハーヴィ・ミルクがゲイのリベレーションのために闘って、市議となって、そして暗殺されたという事件がありましたね。ここから、アメリカのゲイリベレーション運動が急速に進んでいきます。世界各地でパレードが行われるようになった。そしてデモ行進も行われるようになった。権利を主張し始めたわけですね。そんなこんなで、アメリカは急激に姿を変えて行った。



16●80年代 ゲイが注目を集める

 そして80年代。私にとって80年代といえば聖子ちゃんですが、この当時メディアで、日本でもゲイが大変に注目を浴び始めた年代でしたね。映画『モーリス』なんかもやりました。見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。

 あと『同窓会』ですね。日本のテレビドラマでもゲイが登場して、ゲイがノンケのことをおかす、という。どう考えてもムリだろそれ!?みたいな、そんなドラマが作られたりもしました。ゲイっていうものが、世間の中で認識され始めたんだなという印象をゲイたちも抱いたんだと思います。

 ただですね、残念なことに、両方とも展開がすごく「やおい」っぽいんですね。なのでゲイ本人が自分の生活とか、自分の立ち位置みたいなものに照らし合わせて、希望を持っていく、関係性を作っていこうじゃないかっていう、そういった希望を持っていくっていうところには至らなかった。80年代、特に前半に関しては、そういう感じじゃないかなと思います。

 この当時からですね、伝言ダイヤルというものが登場しましてですね、ゲイたちは2丁目に行かなくても、電話線で繋がれるというところになりまして。伝言ダイアルを通して、出会いが盛んに行われたんですけれども、あと他に、薔薇族なんかで通信欄というものがありまして。今なんかね、ネットで、メールでもtwitterでも、Grinderでも、すぐにぱっとその場で、「どこにいるのー?」なんていって繋がれますけれども、その当時は、薔薇族にまず募集投稿をしてですね、そして掲載されるまで待って、そこにお手紙が来るまで待って、回送されてくるまで待って、そして手紙のやり取りをしてから会っていた、という感じなんですけれども。

 その投稿には、いろんな自分の希望、年上がいいとか、年下がいいとか、いろいろ書いてあったんですけれども、そこに書いてあるのが、けっこう「2丁目×」「2丁目の方はご遠慮ください」「おネエっぽい方は勘弁」とか。「何がおネエは勘弁よ。アンタもおネエのくせにー」とかみんな読んで言ってたんですけれども、その中にもちょっとゲイフォビアみたいなものが色濃く反映されていたんじゃないかなと思っています。



20●80年代 なんだかんだいって主役はハッテンバ

 でもなんだかんだ言って、主流はハッテンバだったんですね。ゲイたちがどこで出会ってるかというと。やっぱりこの当時になってもまだ、セックスというもの以外にはあまり期待が持てなかった。期待を持つだけの情報もなかったし、そういった時期がきていなかったということですかね。



21●90年代 パートナーシップへの希望を持ち始める

 そして、90年代に入ります。90年代になると、アメリカで急速に進んだゲイスタディがですね、日本にも輸入されてきました。そこで、ここに伏見憲明さん、ここに大塚隆史さん、ちょっとここに嫌がらせのようにバカみたいな写真を載せてみましたけれども。そして、伊藤悟さんですね。こういった方々が、初めて僕たちに対して、「キミたちそのままでいいんですよ。OKなんですよ。男同士でもいいじゃないですか。付き合っていきましょうよ」そういうメッセージを初めて発信してくれ始めた。

 僕なんかもそうでしたけれども、それまで「ゲイフォビアのフォビ子」みたいな感じでしたけれども、初めて「あ!なんかこういうのいいんだって言ってくれる人がいる」っていうことで、そこから自分自身が急速に変わっていけたんじゃないかなと思っています。そして90年代から今に至るまで、パートナーシップっていうものをやってみようじゃないかという、ゲイや、レズビアンもそうですけれども、たくさん出て来てですね、初めてここで現実的な問題にぶち当たり始めたんじゃないかなと思っています。




22●00年代 現実的な問題と向き合う

 これはクィア・ジャパン・リターンズ(QJr)ですけれども。雑誌もようやくスタートラインについたんじゃないかなというような、老後の問題だったり、生活の問題だったり、また恋の問題だったり、それから、私もいろいろゲイカップルの友達はいっぱいいますけれども、どこまでが浮気のラインかお互い全然違うとかね、今まで話し合ってもこなかったようなところでぶつかって別れたり、長続きさせるのはそれなりに大変ということをお互いかみしめながらですね、なんとか二人というのを続けていこうじゃないか、そういったようなところに、今、フェーズにいるんじゃないかなと思っています。なので、どんどんどんどん、「自分の場合はこうで」というものを、発信できる人が発信していって、いろんな情報を共有できたらいいんじゃないかなと思って、わたくしも、私は同居が11年目ですが、私も発信する1人となっているという次第です。

 ということで、以上でわたくしのプレゼンテーションが終わりました。ありがとうございました。

島田暁

 はい。歌川さんありがとうございました。歌川泰司さんはですね、マンガ作家でして、元「All About 同性愛」のガイドをなさっていまして、現在はブログ「♂♂ゲイです、ほぼ夫婦です」というブログからマンガ化された『じりラブ』というものが集英社から出されていて、『ツレちゃんに逢いたい』というのが最新刊として、ブログのほうで販売されているということです。

歌川泰司

 島田さん、『ツレちゃんに逢いたい』読んで泣いたんだって?

島田暁

 ホントに、ちょっとビックリしました。いきなり…。

歌川泰司

 なんだコイツ(笑)

島田暁

 そうですね、同性カップルで暮らしている歌川さんの生活上ぶつかったいろいろな問題が描かれていて、読んでいて思わず嗚咽してしまいました。ぜひみなさんもお読みください。

歌川泰司

 帰りに受付で売っていますので、よろしくお願いします。

島田暁

 はい、それでは第二部のトークゲストをお迎えします。じゃあどうぞ、出てきてください。FC2 同性愛 Blog Ranking



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『しみじみと歩いてる』
 
★3月に東京で自主上映会を開催します。

3月21日(祝)13:20/15:20(2回上映入替制/1200円)
会場:なかのZERO視聴覚ホール
監督:島田暁/2010年制作 77分■制作:akaboshi企画

 2006年10月から、大阪の御堂筋を性的マイノリティとその友人たちが歩く『関西レインボーパレード』に通いながら出会ったレズビアン、ゲイ、MtFトランスジェンダー、FtMトランスジェンダーそれぞれの日常生活、それぞれの違い、家族へのカミングアウト、仕事場や人間関係における葛藤、苦しみ、そして喜びを描いたドキュメンタリー。ゲイである監督の視点からまとめました。

『石原発言とメディア ~日本のマスメディアはなぜ、あの発言を許すのか?』●石原都知事の同性愛者差別発言に抗議する有志の会がトークイベント●3月5日(土)19:00開催 #ishihara_kougi

 「石原都知事の同性愛者差別発言に抗議する有志の会」では、3月12日(土)のデモに向けてトークイベントを2回開催します。先日お知らせした『語れなかったあの頃と、語りきれないこの先へ』に続いて開催する第ニ弾は、石原都知事発言を問題化できずにいるマスメディアについてのトークです。



『石原発言とメディア
~日本のマスメディアはなぜ、あの発言を許すのか?』


石原都知事が昨年12月に都庁記者クラブの記者の面前で行った同性愛者差別発言。
最初に報じたのは毎日新聞だけ。その後朝日新聞と東京新聞も報じたものの、
社会的議論を巻き起こすほどの追跡報道はなされないまま。

インターネット上では性的マイノリティ/マジョリティを問わず多くの人が問題視し、
国際人権団体も抗議声明を発表するなど、問題性を風化させないための運動が続く中、
日本のマスメディアの多くは発言の問題性を大きく取り上げないまま
今日に至っています。それはなぜなのか?

当会では、その原因を具体的に探るべくお2人のゲストをお迎えして
『石原発言とメディア』について考えるシンポジウムを開催します。
かつて中日新聞社(東京新聞)ニューヨーク支局長として国内外のさまざまな現場を取材し、
現在はニューヨーク在住ゲイ・ジャーナリストとして活躍されている北丸雄二さんと、
日本のマスメディアの性的マイノリティ描写に関心が深く、
その問題点についてこれまで活発にメディアで発言してきた三橋順子さん。
このお2人をお迎えし、性的マイノリティに関する日米マスメディア報道の違いや、
アクティビズムの違いについて論じることで、今後の活動の方向性や、
マスメディアとの関係性づくりについて考えて行きます。

3月12日(土)開催のデモのちょうど一週間前というタイミングに、じっくりと考えてみませんか?
当日は質疑応答もぜひ積極的にどうぞ!

『石原発言とメディア ~日本のマスメディアはなぜ、あの発言を許すのか?』
◆日時:3月5日(土)18:30開場/19:00開始-21:00終了
◆会場:なかのZERO学習室A・B(80人収容)
・・・中野駅南口8分
http://www.nices.jp/access/zero.html
◆入場料:1000円
・・・「石原都知事の同性愛者差別発言に抗議する有志の会」のファンドレイジングイベントです。
入場料は会場のレンタル代や、今後の会の活動実費として使用させていただきます。
会の活動をご支援くださる方のお越しをお待ちしております。

【ゲスト(敬称略)】
●北丸雄二(NY在住ゲイ・ジャーナリスト)

作家/ジャーナリスト。毎日新聞記者、中日新聞(東京新聞)ニューヨーク支局長を経て
現在はフリーランスとしてニューヨークで著述活動。訳書『フロント・ランナー』(1990年)ほか多数。
オフブロードウェイ・ミュージカル『ヘドウィグ・アンド・アングリー・インチ』
『アルターボーイズ』の日本公演用翻訳脚本担当。
★北丸雄二さんのブログ『隔数日刊Daily Bullshit』
http://www.kitamaruyuji.com/dailybullshit/

●三橋順子(MtFトランスジェンダー 性社会・文化史研究者)
都留文科大学非常勤講師、国際日本文化研究センター共同研究員、
早稲田大学ジェンダー研究所客員研究員。専門はジェンダー/セクシュアリティの歴史、
とりわけ性別越境(トランスジェンダー)の社会・文化史。
著書に『女装と日本人』(講談社現代新書 2008年)、共著に『性の用語集』(同 2004年) 、
『性的なことば』(同 2010年)、『戦後日本女装・同性愛研究』(中央大学出版部 2006年)など。
★三橋順子さんのブログ『続・たそがれ日記』
http://plaza.rakuten.co.jp/junko23/

【聞き手】
●増原裕子

「石原都知事の同性愛者差別発言に抗議する有志の会」デモチームチーフ
オープンなレズビアン・アクティビストとしての活動を、2011年より本格スタート。

●島田暁
「石原都知事の同性愛者差別発言に抗議する有志の会」代表。
映像作家。映画『しみじみと歩いてる』『竜超の現代狂養講座 同性愛とテレビジョン』ほか。
ブログ『フツーに生きてるGAYの日常』にて性的マイノリティの情報をYouTubeで映像発信。

【主催】
石原都知事の同性愛者差別発言に抗議する有志の会
ishiharakougi@gmail.com




【ゲストがこれまで出演してきたYouTube映像】

北丸雄二さん


老年期の心身の健康について(2007年)
 

セクシュアリティと政治(2007年)
 

パフナイト★セクシュアリティと政治'08(2008年)
 

パフ★シネマ●北丸雄二×尾辻かな子トーク(2010年)
 

三橋順子さん

テレビの中の性的マイノリティ(2010年)
 

メディアと性的マイノリティ(2010年)
  

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『しみじみと歩いてる』
 
★3月に東京で自主上映会を開催します。

3月21日(祝)13:20/15:20(2回上映入替制/1200円)
会場:なかのZERO視聴覚ホール
監督:島田暁/2010年制作 77分■制作:akaboshi企画

 2006年10月から、大阪の御堂筋を性的マイノリティとその友人たちが歩く『関西レインボーパレード』に通いながら出会ったレズビアン、ゲイ、MtFトランスジェンダー、FtMトランスジェンダーそれぞれの日常生活、それぞれの違い、家族へのカミングアウト、仕事場や人間関係における葛藤、苦しみ、そして喜びを描いたドキュメンタリー。ゲイである監督の視点からまとめました。

『語れなかったあの頃と、語りきれないこの先へ』●石原都知事の同性愛者差別発言に抗議する有志の会がトークイベント●2月27日(日)18:30開催 #ishihara_kougi

 「石原都知事の同性愛者差別発言に抗議する有志の会」では、3月12日(土)のデモに向けてトークイベントを2回開催します。まずは第一弾のお知らせです。1月14日(金)の「石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?」のアンサーイベントの意味も込めての開催です。



有志の会★トークイベント
『語れなかったあの頃と、語りきれないこの先へ』


思春期に「周りと違う自分」に気づいたとき、
自分のことを語る言葉を知らない・・・。
その孤独を味わった性的マイノリティは多いのではないでしょうか?

言葉を知らないのは、社会に「性的マイノリティを語る言葉」が
あまりにも少なすぎるからなのですが・・・。

その状況がなかなか改善されない日本社会で
石原都知事は昨年12月、同性愛者に
「どこか足りない」「マイノリティで気の毒」と言いました。
行政執行最高権者の自身の責任を放棄して、
無責任にも言い放ちました。

それを受け、有志の会では
1月14日(金)にイベントを行い、第二部に出演したゲストは
同性愛者としてのライフスタイルを舞台上で語ったものの・・・
終わってみたら、語りきれなかった「この先」のことがあり、
「今、ぶつかっているシビアな現実」があることにも気付きました。

そこで、改めてトークイベントを開催します。
今度は小さな会場でのんびりとアットホームに、
周囲にも自分にも「語れなかった」思春期のことや、
「語りきれない」ほどの希望も不安も混ぜこぜな現在そして未来について
具体的に、生活者としての思いをじっくり語り合ってみたいからです。
ぜひ、お気軽にお越しください。

有志の会★トークイベント
『語れなかったあの頃と、語りきれないこの先へ』
2月27日(日)18:00開場/18:30開始-20:30終了

会費:1000円
※「有志の会」ファンドレイジングイベントとしての開催です。
入場料収入は会場使用料や、今後の活動実費に使用させていただきます。
※予約は不要です。お気軽にお越しください。
会場:パフスペース
http://www.pafspace.com/
…東京メトロ東西線早稲田駅下車、馬場下口(2or3b)より2分。
馬場下町交差点を文学部の方向(左)に曲がり3軒目のビル。
ドコモショップ横の階段を上がり3階。
■地図はこちら。
http://www.pafspace.com/riyou/riyou-3.html 
TEL&FAX:03-5991-6117(浜田)

【トークゲスト】
●池田季美枝

・・・日本キリスト教団冨貴島(ふきしま)教会の牧師。
レズビアン・カップルとして東小雪さんと同居。
「やっぱ愛ダホ!(IDAHO)」千葉アクション呼びかけ人。

●東小雪
・・・宝塚歌劇団の元花組男役。「あうら真輝」として在団。
レズビアン・カップルとして池田季美枝さんと同居。
3月19日(土)から始まる「ピアフレンズforガールズ」スタッフ。

●村上裕
・・・ゲイの心理カウンセラー。ドリームズ・カム・トゥルーのニューアルバム
『LOVE CENTRAL』テレビCMにパートナーとゲイ・カップルとして出演。
ゲイ専門のメンタルケアを提供する会社を作るのが目標。

【聞き手】
●増原裕子

・・・「石原都知事の同性愛者差別発言に抗議する有志の会」デモチーム・チーフ。
オープンなレズビアン・アクティビストとしての活動を、2011年より本格スタート。

●島田暁(akaboshi)
・・・「石原都知事の同性愛者差別発言に抗議する有志の会」代表。
映像作家。映画『しみじみと歩いてる』。ブログ『フツーに生きてるGAYの日常』

【主催】
石原都知事の同性愛者差別発言に抗議する有志の会
ishiharakougi@gmail.com

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3月21日(祝)13:20/15:20(2回上映入替制/1200円)
会場:なかのZERO視聴覚ホール
監督:島田暁/2010年制作 77分■制作:akaboshi企画

 2006年10月から、大阪の御堂筋を性的マイノリティとその友人たちが歩く『関西レインボーパレード』に通いながら出会ったレズビアン、ゲイ、MtFトランスジェンダー、FtMトランスジェンダーそれぞれの日常生活、それぞれの違い、家族へのカミングアウト、仕事場や人間関係における葛藤、苦しみ、そして喜びを描いたドキュメンタリー。ゲイである監督の視点からまとめました。

石原都知事の同性愛者差別発言を受けて26●前田くにひろさん●多様性の否定がボディブローのように教育水準の低下に影響している #ishihara_kougi



 1月14日(金)開催「石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?」の映像公開第8弾。

 第一部が終了したところで、会場にいらしていた数名の議員さんに挨拶していただいたわけですが、上川あやさんに続いて、文京区議会議員の前田くにひろさんのお話です。

石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?10●前田くにひろさん
 

YOUTUBE「石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?」PLAYLIST 

前田くにひろ

 どうも、ご紹介頂きました。東京都文京区というところで、区議会議員をしております前田くにひろです。日々、自治体の現場で仕事をしていく中で今感じていることは、ひとつ大きな問題としては、学校の先生ですね。小中学校の先生の確保が、団塊の世代がいなくなったことによって新規採用しなきゃいけないんですけれども、東京都はなかなか、人数の多いこともあって集まらないという現状があるんですよね。

 周りの教育関係者の友達とかに話を聞くと、今のトップが変わらない限りこの教育関係で働くのはヤダよね、っていうような、それとか、教職免許を持っていたとしても東京都では働きたくないというような話をする人が多いんですよね。それは本当に、自由な教育とか、多様性を認めるような教育ができない。その中で教師の良心として仕事ができないというように思う人がたくさんいるということの、ひとつの現れなのかなと思っています。

 今、東京都では、秋田県とかそういうところで教員に採用されなかった人も含めて採用しないといけないような状況に陥っているんですよね。そういったことは、石原さんのそういった姿勢に影響を受けている部分もあるのかなと思っています。そういったことは、都民の生活にボディブローとして、そういった教育の水準の低下とかですね、そういったところに影響が起きてきているのかなと思っています。

 やはり一番大きいのは、教師の中にも当事者もいるし、生徒の中にも当事者がいる。そして、納税者や住民、都民の中にも当事者がいるっていうことを、自覚して行政は進めなければいけないというふうに思っています。

 それに対して、これから働く人たちをいかに確保していくかということが、少子化社会において、重要な問題になってくるんですけれども、外資系の金融機関なんかでは、働く人に対して、そういった同性愛者とかに対する差別を発言することとか、差別行為を禁止するような社内規則を設けていたりとか、あと、働く人を採用するにあたっても、そういった当事者の枠みたいなものを設けて採用しているというような企業もあるわけですよね。

 私自身も、東京生まれの東京育ちで、この東京がすごく大好きで、これからも活力ある東京でいてほしいなと思っているんですけれども、その活力を保っていくためには、やはり多様性が、多様性のある生き方が保障されることが、ひとつの活力ある東京になっていくのかなと思っています。そういったことも含めて、今回の石原発言に関しては、都民の生活に、そういった形で、大きな影響を与えていくのかなと思っています。

 それに対して、今回このような集まる場を設けていただいた有志の会のみなさんに非常に心から感謝しますし、一番の功労者は、先ほど石川大我さんが言ったように、石原さんの発言が大きいことだなと思いますので、石原さんにも特に感謝したいなと思います。

島田暁

 功労者ですか。

前田くにひろ

 最大功労者だと思っています。これからもみなさん一緒に頑張っていければと思っています。どうもありがとうございました。

島田暁

 はい、前田さんでした。どうもありがとうございました。FC2 同性愛 Blog Ranking



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 2006年10月から、大阪の御堂筋を性的マイノリティとその友人たちが歩く『関西レインボーパレード』に通いながら出会ったレズビアン、ゲイ、MtFトランスジェンダー、FtMトランスジェンダーそれぞれの日常生活、それぞれの違い、家族へのカミングアウト、仕事場や人間関係における葛藤、苦しみ、そして喜びを描いたドキュメンタリー。ゲイである監督の視点からまとめました。

石原都知事の同性愛者差別発言を受けて25●上川あやさん●当事者の姿が見えないことには、物事は始まらない。傷つく市民がいるんだということがなかなか気付かれない。 #ishihara_kougi



 1月14日(金)開催「石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?」の映像公開第8弾。

 第一部が終了したところで、会場にいらしていた数名の議員さんに挨拶していただきました。まずは世田谷区議会議員の上川あやさんです。2003年に、MtFトランスジェンダーであることを公表して立候補し、当選して以来2期8年にわたり世田谷区議として活動して来られた上川さんですが、世田谷区において実践されている、教育現場における先駆的な取り組み等を紹介してくださいました。とても力強いスピーチでした。

石原都知事同性愛者差別発言なにが問題か?09●上川あやさん


YOUTUBE「石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?」PLAYLIST 

上川あや

 みなさん、こんばんは。今回の石原発言、私もニュースで、はじめはツイッターで気がつきまして、私も沸点を超えました。私の周りにも同性愛者、LGBといわれるような人たちがたくさんおりますし、彼らも変わらぬ市民として、等しい権利を享受するべきだと思いながら私も議会の場で自分自身が男性から女性に性別を変更したことを公表して8年間議員をしてますので、とんでもないことだなと思いました。

 たとえば今、世田谷区という東京最大の自治体。たとえば島根県とか佐賀県とか福井県、徳島県よりも人口があり、都内最大の自治体です。こういったところで私が議員活動をしておりますと、様々な変化がたしかに起こっております。ただそれは世田谷区という局地的な変化にすぎないんですね。

 世田谷区では今、全国に1730ある市区町村の教育委員会の中でおそらく唯一、「子どもたちに本来的な性の多様性とひとり一人の尊厳を教えていく」ということを公式に表明をしています。

それだけではありません。性同一性障害を理由とした差別、あるいは性的指向つまり同性愛者や両性愛者に対する差別そのものが学校の現場で起こったときには、絶対に許さない、これは世田谷区の議事録を引いていただくとそのままの言葉で出ています。絶対に許さないということを教育委員会として公式に表明しまして、これを現場の専門家を交えて対処していくということを唯一表明をしています。こういったことがたしかにあるんですけれども、そう考えていくと今回の都知事の発言、まったく世田谷区でいえば、小学校の先生に指導される小学生と同然のような、とんでもない発言だなということを、私自身は思いました。

 性的マイノリティの一人であることを公言して、公人として議員活動をしておりますと、人権の会などにも私、これまで何度も呼ばれました。たとえば、3年ほど前に開かれたスイス・ジュネーブ、国連の人権委員会が置かれている、その人権のメッカのような町で開かれた性的マイノリティの会議に参加したとき。その当時スイスの連邦国会議長はゲイ、カミングアウトしています。会議が開かれたジュネーブ市の市長さんもゲイ、ジュネーブ市の市議会議長さんは、レズビアン。80人いる市議会議員のうち16人がゲイ・レズビアン・バイセクシュアルの方々でした。そこで知り合った議員の方から言われたひと言が私は忘れられません。「このジュネーブという町では、政界に限らず、同性愛者・両性愛者がどのフィールドでも、どのレベルでも、彼らは活躍している存在だ」ということをおっしゃっていたんですね。

 一方世田谷区では、多くの職員さんが私にだけカミングアウトしてくださいます。私も同性愛者です、とおっしゃいますけれども、その次に言われる一言は決まっています。「同僚にはご内密に」って言うんですね。そういったところで私は、性的マイノリティの権利、等しい権利について議論しています。

 多くの議員、多くの市民はそんなことを言っているのは上川議員だけだと思っているだろうと思います。しかし私は知っている。多くの職員の中に同性愛者がいることをです。ですので、先だって私はTwitterでつぶやきました。くやしいからちょっとつぶやきました。今日の本会議場には、52人の議員と50人以上の部長職、区のトップレベルの官僚の人たちですね、そういった人たちがいる本会議場に、「今日は性的マイノリティの当事者が4人いました」ってつぶやいたんですね。反応してくれる議員の方、部長の方が何人かいらっしゃいました。

 ともかくも、必要なこと、当事者の姿が見えないことには、物事は始まらない。都知事のとんでもない発言だなと思いましたけれども、そういったことが許される根底には、やっぱり、そこで傷つく市民がいるんだということがなかなか気付かれない。ましてや都の職員、たくさんの方がいらっしゃって、その中にもLGBの当事者が活躍しているんだということがなかなか気付かれていないんだろうと思うんですね。

 都知事は政治家です。政治家たるもの、社会の多様な人々を支える存在として何を言うべきであるのか。ましてや彼は小説家です。小説家ならば、なぜその想像力が欠けているのか、その資質を私は非常に疑っています。ともかくも、小さなところからできることが私たちにはまだまだたくさんあります。ひとり一人の市民は決して無力ではありません。

 私自身、性別が日本の制度上変えられない、そのために家が探せない、就職ができない、健康保険証が使えない、選挙に行けない。そういった絶望があって、闘いました。多くの市民が私を支持して、そして私は議員として2期当選、2回目の選挙では現職トップで再選を果たしました。

 社会の中でマイノリティは、決して弱い立場だけではありません。声を上げることで、その声に反応して手伝ってくださる方、支えてくださる方、応援くださる方、世の中には多様な価値観があります。その反応を引き出すために、私もみなさんと共に闘っていきたいと思いますし、この都知事の発言を無いことにしない、こういった活動を心から応援したいと思っています。がんばっていきましょう。ありがとうございました。FC2 同性愛 Blog Ranking





当ブログ内 上川あやさん出演映像

これからの多様な性&家族&ライフスタイル●14 上川あやさん①泣き寝入りはイヤだった


これからの多様な性&家族&ライフスタイル●15 上川あやさん②棚からボタ餅は落ちてこない


これからの多様な性&家族&ライフスタイル PLAYLIST(2006年12月)

上川あやさん街頭活動


上川あやさん街頭活動 PLAYLIST(2007年)
上川あやさん関連 PLAYLIST(2006年~2007年)

上川あやさんとBreak the Barrier!!トーク


上川あやさんとBreak the Barrier!!トーク(2010年)

石原都知事の同性愛者差別発言を受けて


石原都知事の同性愛者差別発言を受けて PLAYLIST(2010年)


ドキュメンタリー映画
『しみじみと歩いてる』
 

★座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル「コンペティション部門」に入賞しました。

2月13日(日)10:00よりコンペ部門4作品連続上映。(当作品は12:30より上映)前売1000円/当日1200円。
審査委員長:田原総一朗、審査委員:吉岡忍、森達也、岩井真木子、佐藤信、橋本佳子。当日19:00よりコンペティション部門公開審査会(Ustream中継あり)。
第2回 座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル公式サイト

★3月に東京で自主上映会を開催します。
3月21日(祝)13:20/15:20(2回上映入替制/1200円)
会場:なかのZERO視聴覚ホール
監督:島田暁/2010年制作 77分■制作:akaboshi企画

 2006年10月から、大阪の御堂筋を性的マイノリティとその友人たちが歩く『関西レインボーパレード』に通いながら出会ったレズビアン、ゲイ、MtFトランスジェンダー、FtMトランスジェンダーそれぞれの日常生活、それぞれの違い、家族へのカミングアウト、仕事場や人間関係における葛藤、苦しみ、そして喜びを描いたドキュメンタリー。ゲイである監督の視点からまとめました。

石原都知事の同性愛者差別発言を受けて24●第一部ラスト●今までの「足りなさ」というのに気付かされた出来事だった #ishihara_kougi

石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?08●第一部ラスト


YOUTUBE「石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?」PLAYLIST
■主催:石原都知事の同性愛者差別発言に抗議する有志の会

島田暁

 ありがとうございました。

 はい。皆さん喋っていただいたんですけれども、僕もやっぱり今回「足りない」と思ったのは、「自分達に足りない」と気付いたことがすごくありますね。こういう機会で連絡を取り合ったらこうやって総合的に情報を共有し合う場が生まれたりですとか・・・。

 でも本当はこういうことっていうのは、石原都知事の発言があろうがなかろうが、自分達で自覚的に定期的に設けるなどしていて地道に活動を積み重ねることが必要なんじゃないかと今回のことで思いました。

 なぜなら、石原都知事発言が起こった時に、僕にとってはもう、沸点を超えてるぐらいに凄い発言だと思ったんですけれども、それに対して、はっきりとした抗議活動を起こす日本の・・・たとえば「ゲイリブ団体」と呼ばれるような団体が無かった、見当たらなかった、ということで。

 僕は一介の個人ブログを書いている人間なんですけれども、個人ブログを書いている者同士で呼びかけて、それで人を集めてって言うのがこの会のきっかけになってるんですね。だから本当に普段の、総合的に皆さんで繋がり合うということの、今までの「足りなさ」というのに気付かされた出来事だったので。今後、また今日だけではなく、いろいろな機会を設けて、このような会を開いたりですとか、実際に情報を共有し合って、具体的にどんどんどんどん、国ですとか地方行政に対して、「私たちはあたりまえに生活しているんだ」ということを発信して、不利益を解消して行こうと、僕は、思っています。

 それでは皆さん、どうもありがとうございました。第一部これで終了させていただきます。FC2 同性愛 Blog Ranking



ドキュメンタリー映画
『しみじみと歩いてる』
 

★座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル「コンペティション部門」に入賞しました。

2月13日(日)10:00よりコンペ部門4作品連続上映。(当作品は12:30より上映)前売1000円/当日1200円。
審査委員長:田原総一朗、審査委員:吉岡忍、森達也、岩井真木子、佐藤信、橋本佳子。当日19:00よりコンペティション部門公開審査会(Ustream中継あり)。
第2回 座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル公式サイト

★3月に東京で自主上映会を開催します。
3月21日(祝)13:20/15:20(2回上映入替制/1200円)
会場:なかのZERO視聴覚ホール
監督:島田暁/2010年制作 77分■制作:akaboshi企画

 2006年10月から、大阪の御堂筋を性的マイノリティとその友人たちが歩く『関西レインボーパレード』に通いながら出会ったレズビアン、ゲイ、MtFトランスジェンダー、FtMトランスジェンダーそれぞれの日常生活、それぞれの違い、家族へのカミングアウト、仕事場や人間関係における葛藤、苦しみ、そして喜びを描いたドキュメンタリー。ゲイである監督の視点からまとめました。

石原都知事の同性愛者差別発言を受けて23●石川大我さん●「人のために思いを馳せる想像力」が足りない #ishihara_kougi



 1月14日(金)開催「石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?」の映像公開第7弾は、石川大我さんのお話です。

 石川大我さんはNPO法人ピアフレンズにて、10代・20代のゲイのための友だち探しイベントを主催。著書には、『ボクの彼氏はどこにいる?』 (講談社文庫)『ゲイのボクから伝えたい 「好き」の?(ハテナ)がわかる本──みんなが知らないLGBT』があります。

石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?07●石川大我さん


YOUTUBE「石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?」PLAYLIST 

島田暁(司会)

 はい、それでは第一部最後の方となります石川大我さんです。石川さんはですね、NPO法人「ピアフレンズ」という団体でですね、10代や20代のゲイのための友達探しイベントというのを約10年間続けてらっしゃる・・・

石川大我(NPO法人ピアフレンズ)

 そうです、2002年からですね。

島田暁

 はい、8年9年続いてらっしゃいました。そしてですね、著書『僕の彼氏はどこにいる』ですとか『「好き」の?が分かる本』など、どちらもターゲットとしては若者を中心とした著書などを書かれているんですけれども、そうした活動とですね、実際、国に対しての働きかけを行う活動などをだんだん行い始めているということですので、若者支援の現場から実際にそういうことを施策として反映していく、そこで得たものを反映して行くというのはどのような活動をなさっているのか、そのことをお話いただければと思います。

石川大我

 はい、わかりました。皆さんこんばんは。NPO法人「ピアフレンズ」の石川大我と申します。皆さんお気づきじゃないと思いますけれでも、このスケジュールがですね、実はゼロ分押しで今僕のところにやってきているんですね。島田さんの見事なタイムチェックにビビっていますけれども(笑)。ぴったりで来ているんですよ、実は僕のところまで。こんだけ人数がいるんだから絶対に押すだろうというふうにずっと思って、最後の僕はどんだけ縮めないといけないんだろうとヒヤヒヤしていたんですが、ゼロ分押しで来ているという奇跡的な・・・

島田暁

 たっぷりしゃべって下さい。(笑)

石川大我

 ・・・達成できるかがかかっていますから頑張りたいと思いますが。NPO法人「ピアフレンズ」はですね、10代20代の孤立するゲイユースのための友達作りイベントを2002年から開始しております。そして、僕自身は千葉県の人権施策推進委員会というところの委員としてですね、千葉県の人権指針を点検して改訂して行く。僕がいる前には作るということもやっていたんですけれども、そういったところにも関わっています。そしてまた、今日も何人かいらっしゃいますけれども、NHK教育テレビの「ハートをつなごう」のゲイ・レズビアン・LGBTの特集なんかにも出演しているという経験から今回の石原発言をとらえていきたいなと思っております。

 多くの同性愛者、僕もそうですが思春期の時期にですね自分の気持ちが同性に向くというのに気づくわけですけれども。そうした時にやっぱり適切なサポートを、学校でだったりだとか、自分を肯定的に「いてもいい存在だ」ということが、なかなか出来ず孤立をしてしまうんですね。僕自身も思春期は自分というのは自分一人だけの存在だという風に思っていました。世の中にいるいわゆる同性愛者という人は全員年上で、テレビに出てくる同性愛者というのは、いわゆるあの双子の方達だったりとかしてですね。そうすると僕は将来年上としか付き合う事しか出来ないと思っていたんですね。そうすると、「おすぎさん・・・と付き合う方がいいのか・・?(笑)ピーコさんと付き合う方が・・・・両方同じか」(笑)

島田暁

 そっか。あと、いたとして美輪さんとか・・・

石川大我

 とか色々考えたりするわけですね。それで本当に自分がいろんなところでしゃべったり、いろいろ活動しているわけですけれども。自分と同じ存在、ゲイのいわゆる一般的にいるゲイの当事者と出会うまでに生まれてから26年・・・26歳の時だったんですね。かなり遅咲きな僕だったりするんですけれども。つまりなんで26年かかったかというと、自分と同じ当事者に出会うという事が凄く怖いと思っていたし、それはつまり自分の中に差別意識というか、ホモフォビア(同性愛嫌悪)が中にあったという事なんだと思うんですけれども、

島田暁

 後から振り返ると避けてたという事なんですか?

石川大我

 考えないでおこうと思ってました。大人になったらこれは治っていく、変わっていくから、とりあえず今は何も言わないで自分の中にしまっておこうと思っていたんですね。こうした孤立とか否定的な感情というものが影響して、例えばゲイの当事者の自殺企図率、自殺を試みる率が非常に高いんですよね。ですので、こうした孤立するゲイの当事者に対して同じ仲間として「ピアカウンセリング」という名前がありますが、ピアサポートとしてのピアフレンズなんですけれども、ピアサポートとして何かできないだろうかと皆で考えた時にですね、こうしたイベントをやりましょうと思いました。

 このイベントというのはキーワードというのが3つありまして。「昼間」に「お酒抜き」で「公共の施設でやる」と。つまり、新宿二丁目というは同性愛者の街とされますけれども、どうしてもお酒を介してのコミュニケーションになってしまうんですね。でも思春期に自分が同性に向くっていうときに、やっぱり中学生・高校生はお酒の場に行く事ができませんから自分と同じ仲間に出会うのは困難なんですね。で、やっぱり自分と同じ存在である事によって、「自分はいてもいい存在なんだ」と肯定的に自分の事をとらえられるわけですけれども。そういったプロセスが圧倒的に不足している。

 それどころか学校の現場を見てみるとですね、同性が好きである事が非常にネガティブに否定的に語られる場合が多いのですね。「ホモ」といった差別語に象徴されるように男同士でくっついていると「お前らホモか」と言ってヤジが飛んで来る。家に帰ってみるとテレビでは同性が好きである事をお笑いのネタに使っている番組を見る。それに対して自分は隣で笑っている。家族も笑っている。自分も仕方なく。自分は隣に座っていて笑っている家族を見て自分も合わせて笑わなければいけない。というところで、自己否定がどんどん繰り返されて行く訳ですよね。

 で、例えば数字を紹介しますと、ピアフレンズではですね、ピアフレンズに参加する当事者に向けてアンケートをいろいろ行っていますが、厚生労働省のエイズ研究班と一緒にやったものです。80人のゲイ、バイセクシュアル男性に対して行った調査アンケートでして、「これまでに同性を好きである事によって悩んだ事がありますか?」というのがですね、86.3%あったりとかですね。あとは「同性を好きであることによって生じる生活上の困難や希望といったものを公的な機関に相談する事は出来ますか?」ということを聞いた時にですね、やっぱり「できない」というのが75.0%出て来る訳ですね。

 よく行政の担当者とか教育機関の人に言ったりすると、同性愛者の悩みを言ったりすると「いや、同性愛者の悩みって無いと思います。なぜなら自分のとこにはそういった悩みは来てないし、行政の中でもそういった声は上がりませんから、そういった問題は無いんだと思います。」とよく言われてしまう事があるんですけれども。実は当事者はこうやって、言う事が出来ない。

島田暁

 相談員が理解してなかったら、傷ついて逆にまた被害を受けてしまいますからね。「足りない」とか言われちゃったりね。「すぐ治るよ」とか言われちゃったりね。(笑)

石川大我

 そうですね、はい。それでですね、「足りない」というそのキーワードなんですけれども、一つは石原慎太郎氏には「想像力」が足りないという風に思うんですね。もっと詳しく言えば「人のために思いを馳せる想像力」だと思うんですね。つまりどういったことに傷つき、そして行政にどうして欲しいかというのは当事者がいちばんよく知っていると思うんですけれども。例えば政治家や職員が全て自分が当事者として対応する事は出来ない、という時に、やっぱりそれは想像力だというふうに思うんですね。その「想像力」がやっぱり彼には欠けていると思っております。

 例えばですね、想像力の話で言えば夏目漱石が言っている言葉を持ってきたのですが、「東京より日本の方が大きい。日本より世界の方が大きい。世界より宇宙の方が大きい。しかし宇宙よりも大きいものがある。それは人間の頭の中だ。」という風に言っているんですね。やはり想像力を持つ事で豊かな社会を築けるというふうに思っております。それとNHK教育テレビの「ハートをつなごう」の話を少しするとですね。NHK教育テレビ「ハートをつなごう」というのは、障害の問題だとかシングルマザーとか色々な社会問題を扱う福祉番組なんですけれども、この番組は僕とかですねピアフレンズの仲間が出た時に60人だった参加者がですね一気に100人になったんですね。つまりその中で、この番組で自分以外の当事者に出会ったとかですね、家族がいるこの居間では「ハートをつなごう」を見れないけど、ワンセグで部屋でわざわざ見ている。

島田暁

 家族と一緒に見る事が出来ないから?

石川大我

 そうですね。親にカミングアウトをしていない。自分がゲイでることを隠しているから居間のテレビではなくて自分の部屋のワンセグで見ている。といったような反応が返ってきて本当にピアフレンズの参加者がわっと増えたんですよね。で、つまりそういった事の真逆の事をやはり石原氏はしていると思います。一人の作家としてではなくて、やはり日本の首相の次に影響力があるなんて最近は・・・。

島田暁

 都知事はね。

石川大我

 はい、言われていますけれども。都知事としての発言ですから責任は大きいなというふうに思います。で、2つ目の「足りない」ですけれども。日本にはアニタ・ブライアントが足りないと思っていて、石原氏はアニタ・ブライアントとしては非常に足りている存在であったと思っている。なぜなら差別的だからということなんですけれども。

 ちょっと分からない方に説明すると、アニタ・ブライアントという人はですね、ハーヴェイ・ミルク。ハーヴェイ・ミルクをご存知ではない方に説明しますと、サンフランシスコのゲイの公民権運動の指導者で、一昨年でしたっけ? ショーン・ペン主演でアカデミ賞を獲った『ミルク』という映画がありますが。そのアニタ・ブライアントは同性愛者を学校の教師から締め出そうという条例を作ろうと運動した、国民的に人気のあった非常に美しい女性とされ、モデル出身だったんでしたっけ?だったんですよね。その試みというものに対してミルク達が公然と立ち上がって、当事者達を怒らせ団結させた訳ですよね。つまり、日本にはなかなか、ヒール役じゃないけれども、我々が団結する相手が足りなくて、あの~。

島田暁

 そう来たか。(笑)

石川大我

 私達をこれだけ集めさせて、誰かが言わないとこれだけ集まらないと思うんですね。こんだけの人達が。

島田暁

 石原都知事が足りなかった。

石川大我

 はい。ヒール役が僕は足りなかったかな、と思っていて。ある意味僕は「石原慎太郎さん、ありがとう」というふうに言ってもいいんじゃないかなと言うふうに思っているんですね。ただ、これは本当に始まりの始まりだと思っていて。やっぱり具体的な獲得目標をきちっと設定して、ただ雄叫びをあげたというだけでは駄目だと思うんですね。

 つまり我々が孤立して足りないものだらけだったというか、足りないというよりも社会的に「ない」というか「いない」存在。「た・り・な・い」というか「ない」存在だった私達だったと思うんですけれども、この10年間。僕もこの活動をして10年になりますけれども、パソコンが普及して急速に私達がつながり出している。ちょっと前までは、政府の人達、役人の人達に「私達同性愛者は何人います」と言うことすら中々困難で、「で、あなたが同性愛者だということは分かったけれども、じゃ果たして何人そういった同性愛者がいるんですか?」と聞かれた時に、結局日本に統計が何もない訳だから外国の文献に頼らざるを得なくて、そうすると「いやぁ、それは外国の話でしょ」という風に言われちゃっていたんですね。

 ただそれが、今少しずつ色んな資料があって、揃ってきて私達はどういう存在であって、どのくらい数がいて、私達はどういうところで要望があって、こういう風に変えてほしいという事を思っているかということをやっと言えるようになってきたんですよね。行政との交渉の中で。

 例えば例をあげますと、海外の同性婚の時に必要な「婚姻要件具備証明書」というのがあるんですが、それはですね、ちょっと説明をすると海外の同性婚が出来るところがありますよね。そこに例えばイギリスなんかもあって、エルトン・ジョンさんなんかがいたりする訳ですけれども、僕がもしエルトン・ジョンさんと結婚が出来たとするとですね、ま、出来る事はないと思いますが(笑)。あの~婚姻要件具備証明書というもので、つまり「日本において石川大我という人間が結婚をする用件を満たしている」というのを証明しなければいけないんですね。重婚とかそういうことを避けるために。

 で、その時の証明書というのに相手の性別欄というのがあって、その相手方の性別欄という所に、石川大我=男、相手方の性別欄に、エルトン・ジョン=男となると、それでその婚姻要件具備証明書というのを発券しないという不利益が、それに対してこれだと、実質的に法律上は海外で同性婚が認められているのに、あの~

島田暁

 日本で持ち出す資料が出ない。

石川大我

 出ないから、日本人が国際結婚、海外で同性婚をすることが出来ない。それに対して行政との交渉の中で「独身証明書」という別の証明書を出すという形で解決をして行ったという例があるんです。だから、きちんとルートとか方法なんかを踏めば世の中は変えられるということを、だんだん私達がわかってきた。それをやはり成功体験って言うんですかね。その成功体験というのが私達は実はまだ足りないので、そういった成功体験をお互いに共有する事によって、やっぱりより良い社会が出来てくるんじゃないかなという風に思っております。4分も押してしまいました、すいません(笑)。ありがとうございました。

島田暁

 ありがとうございました。FC2 同性愛 Blog Ranking





当ブログ内 石川大我さん出演映像

YOUTH TALK ABOUT JAPAN これからのパートナーシップ(2006年11月)
 
YOUTH TALK ABOUT JAPAN これからのパートナーシップ PLAYLIST

セクシュアルマイノリティを正しく理解する週間(2010年5月)
 
セクシュアルマイノリティを正しく理解する週間 PLAYLIST


ドキュメンタリー映画
『しみじみと歩いてる』
 

★座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル「コンペティション部門」に入賞しました。

2月13日(日)10:00よりコンペ部門4作品連続上映。(当作品は12:30より上映)前売1000円/当日1200円。
審査委員長:田原総一朗、審査委員:吉岡忍、森達也、岩井真木子、佐藤信、橋本佳子。当日19:00よりコンペティション部門公開審査会(Ustream中継あり)。
第2回 座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル公式サイト

★3月に東京で自主上映会を開催します。
3月21日(祝)13:20/15:20(2回上映入替制/1200円)
会場:なかのZERO視聴覚ホール
監督:島田暁/2010年制作 77分■制作:akaboshi企画

 2006年10月から、大阪の御堂筋を性的マイノリティとその友人たちが歩く『関西レインボーパレード』に通いながら出会ったレズビアン、ゲイ、MtFトランスジェンダー、FtMトランスジェンダーそれぞれの日常生活、それぞれの違い、家族へのカミングアウト、仕事場や人間関係における葛藤、苦しみ、そして喜びを描いたドキュメンタリー。ゲイである監督の視点からまとめました。

石原都知事の同性愛者差別発言を受けて22●ミナ汰(原美奈子)さん●行政の場合、それぞれの分野でしか動けない。そこを理解しながら対話をしていくことが大事 #ishihara_kougi



 1月14日(金)開催「石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?」の映像公開第6弾は、ミナ汰(原美奈子)さんのお話です。

 ミナ汰さんは、“共生社会をつくる” セクシュアル・マイノリティ支援全国ネットワーク代表。国政や教育現場に性的マイノリティの視点を入れるべく各種活動を展開中。僕はこのイベントの2日前、共生ネットの人たちと一緒に東京都庁の総務局人権施策推進課や都民の声窓口に、共生ネットが作成した「石原都知事の同性愛差別発言に対する抗議及び要望」を提出する場に同行しました。その時のエピソードも出てきますよ。

石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?06●ミナ汰さん


YOUTUBE「石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?」PLAYLIST 

島田暁(司会)

 続きましては、「”共生社会をつくる”セクシャルマイノリティ支援全国ネットワーク」という組織の代表を務めています、ミナ太さんです。国政ですとか教育の現場に性的マイノリティの視点を入れるべく各種活動を展開なさっているんですけれども、石原都知事発言に関して具体的なアクションを都庁に対して行ったりもしていますので、その話をしていただければと思います。宜しくお願いします。

ミナ汰(原美奈子)

 皆さんこんばんわ。座席がどんどん埋まってきてとっても嬉しいんですけれども、「共生ネット」という我々のグループ、「共生ネット」という愛称で呼んでいますけれども、このお配りしたチラシの中に一枚ペラの抗議文を入れました。色々な文章があると思いますけれども、その中にですね「”共生社会をつくる”セクシャルマイノリティ支援全国ネットワーク」というのが上の方に見えます。それがですね、12日。ちょうど一昨日ですね。呼びかけましてですね、「都庁に集まりましょう」と言ってですね、6名集まったんですね。6名でですね、会の内外6名で都庁の総務局人権部人権政策課と生活文化局の都市生活部の男女共同参画課と、そういったにところにですね、本当に迷路のような都庁を迷いながら南に行ったり、左に行ったりしながら、蟻ん子のようにウロウロしながら・・・

島田暁

 僕も行ったんですけれども、エレベータが、なんかね~。行っちゃった~とか。

ミナ汰

 そうですね、乗り換え乗り換えですね、行き過ぎちゃって降りたり、とても大変なところだという、いかに我々が都庁に縁がないかということがですね、普段からいろいろ区役所とか行きますよね、みんなね。そういうような身近なところであればそんなに迷うという事もないと思うんですけれども、ホントに、あそこまで辿り着くのはなかなか大変だなぁ~と思いまして。

 外からは素晴らしく見えるツインタワーの都庁なんですけれども、中に入ると本当にわかりづらいと。一番わかりづらかったのは「都民の声課」と言うのがありましてですね。その「都民の声課」というのはどうなっているのかと言うとですね、受付の方が1人だけいらっしゃるんですね。そこに全ての都民の声がですね、あらゆる都民の声がそこに集約されて、吸い込まれてですね、その方だけがあちこちに行ってこれは・・・

島田暁

 そう、渡すとまず「担当の方に確認して参ります」と言って、行ってからしばらくして帰ってきて。それが何回か繰り返されて。

ミナ汰

 そう、どこに行って帰ってくるのかもね、見えないんですよね。入れてもらえないので、もうあれはね本当に「都民の声」ですよね、行ってもですね声しか届かないというか、会いに行っても何もならないという寂しいところなんですけれども。まぁそういったシステムなども実際にこうやって足を運んで行ってみないと、問題というのが、「どこが使いにくいのか、どこが理不尽なのか、どこが無駄なのか」というのがわかりませんよね。自分なんかも改めてこの年代になって初めてやっているわけですね。

 で、「”共生社会をつくる”セクシャルマイノリティ支援全国ネットワーク」という名前はね、すごく長くて何かこう「全国ネットワーク」となっていますけれども、本当にですね、自分が政治に参加するということの実態が今になるまで自分はわからなかったんです。それはやはり個人の自分の悩み、様々な周りの、家族を作ったり、別れたり出会ったり、そういうようなことに一生懸命でですね。前の世代に対する反発とか、親の世代に対する反発とか、そういうものを全部こう消化して、なかなかですね、政治に参加するということまで辿り着かなかったんですね。

 でもですね、やっとそこまで来てですね、もうこれは来たからには進むしかないと思いまして。ま、そういうことでですね我々は都庁に要望を出してきました。これはですね、抗議も勿論なんですけれども、その後どういった要望を性的マイノリティはしたいのかと、しているのか、ということを届けようと。そういう意図でですね要望を出しました。

島田暁

 主にどういうことを要望されたのですか?

ミナ汰

 はい。主にですね、公式謝罪と撤回は勿論のことなんですけれども、まずはですね、人権週間がありますよね、
毎年人権週間というのはありますよね。

島田暁

 石原都知事発言は都庁の人権週間の期間中に行われた発言でもありました。

ミナ汰

 そうなんですよね。まずはですね、その人権部の方に見解をお聞きしたいとお尋ねしました。この返事はですね、黙っていたら帰って来ないと思うので、何度も足を運んで「いかがでしょうか」ということで、見解がまとまるまで馳せ参じようという風に思っております。

 それから再発防止に向けてですね、都知事を筆頭としまして都の職員の方全員を含めてですね、当事者支援団体、我々とか様々な支援団体がありますけれども、性自認と性指向に関する人権研修をしてはいかがでしょうと、そういう提案をして参りました。

島田暁

 再発防止というのは石原都知事発言のような発言が公人から出る事の再発防止。たしかに、いつ出るかわかりませんから。

ミナ汰

 そうですね。我々はDVDを作っているんですけれども、これはですね横浜市の男女共同参画センターの助成を受けて作ったDVDで性的マイノリティの理解のためにというのもあるんですけれども。これが去年4月に出来てもう30ヶ所ぐらいですね、上映をしてきたんですけれども。

 必ず出るのはですね、「あ~僕達すごい傷つけてたよな~」とか、それから「なんか俺達は本当にそうやってバカにしていいって思ってたけど、同性愛者って本当にいるんだよね」っていうようなね。やはり本当に身近に感じてもらえる、そういうような声をたくさん聞くんですね。ですから、気がつかなくても研修とか講座を一回聞くだけでですね、「あぁ~いるよいるよ、そういえばあった。」「俺も言った。」「あたしも言っちゃった」みたいな、そういう声を正直に出していただいて、やはり研修の効果というのはね、確実にあるのでそれをお伝えしたいと。

島田暁

 あとミナ太さん。行政の方々に実際直接会われる、あるいは議員さんにロビイングするという活動において、何を一番気をつけながら活動なされていますか?

ミナ汰

 はい、まず名刺を忘れないこと(笑)。これは自分は自由業でして名刺を持たない仕事を長年してきました。この歳になってですね、初めて「共生ネット代表」と書いた名刺を作りまして、交換をすると。そういう体験をしたんですけれども。ま、勿論それは冗談なんですけれども(笑)

 やはりですね、一番気をつけるのは、ものを話す時にですね、これから先が見えるような、その方達にとっても可能なことをですね、少しずつ出していくということなんですね。全てを改善できないと思うんですね。今までも大変でしたし、これからもやはり長い時間かかると。そういう事を前提にして、出来るところから「これはいかがでしょう」「では、あれはいかがでしょう」という感じで積み重ねて行く事がね、非常に大事なんだなと。

 特に行政の場合は本当に皆それぞれの駒でですね、それぞれの分野でしか動けない。その大きな集大成なので、そこを理解しながら対応していくと。対話をしていくと。あと、生き生きとした姿を見せるという意味で一人で行かずにですね、様々な方々と一緒にいくという事が・・・。あの、一人で行くとですね「あぁ~あなたみたいな方なんですね」という風に「代表化」されてしまう。それがとても困るんですね。自分にとっても困るし、周りにとっても困ると思うので。そうではなくて、様々な方と一緒に行って、様々な声を同時に伝えると。そういうような多角的なアプローチがいいのではないかなという風に思っています。

島田暁

 はい、ありがとうございました。僕も一昨日(都庁に)同行したんですけれども、すっごく神経が疲れましたね。短時間で相手がどういう感じの性格の人で、どういう言い方をしたら通じやすいのかとか、あまり反感を持たれずに伝えられるかという、人間を洞察するというのを短期間でガッとやらなければいけないというのを・・・。たぶんすごいフル回転していたみたいで、終わった後ドッと神経が疲れました。

ミナ汰

 本当にお疲れさまでした。ありがとうございました。

島田暁

 ロビイングって大変だなと思いましたね、そういう意味では。はい、ありがとうございました。

ミナ汰

 あの、最後にここにポスターを持ってきたんですけれども。当会ではですね、「セクマイ悩み相談ホットライン」というのをやっておりまして、毎週月曜日の18時から21時まで。必ずフリーダイヤルで待機しております。それでこちらにはですね、コミュニティに繋がっても上手く参加できなかったとかですね、様々な細かい悩みというのがですね寄せられているんですね。あと家族からの悩み、それから友人からの悩みですね。そういうようなものも寄せられていますので、皆さんチラシを、出る時にお配りすると思うんですけれども。もしニーズがあったらですね、是非これを教えていただければと思います。よろしくお願いします。

島田暁

 はい、ありがとうございました。 FC2 同性愛 Blog Ranking





当ブログ内 ミナ汰さん出演映像

カミングアウト、どうせするなら国会で!(2008年7月)
 
カミングアウト、どうせするなら国会で! PLAYLIST

パフナイト★セクシュアリティと政治'08(2008年10月)
 
パフナイト★セクシュアリティと政治'08 PLAYLIST


ドキュメンタリー映画
『しみじみと歩いてる』
 

★座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル「コンペティション部門」に入賞しました。

2月13日(日)10:00よりコンペ部門4作品連続上映。(当作品は12:30より上映)前売1000円/当日1200円。
審査委員長:田原総一朗、審査委員:吉岡忍、森達也、岩井真木子、佐藤信、橋本佳子。当日19:00よりコンペティション部門公開審査会(Ustream中継あり)。
第2回 座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル公式サイト

★3月に東京で自主上映会を開催します。
3月21日(祝)13:20/15:20(2回上映入替制/1200円)
会場:なかのZERO視聴覚ホール
監督:島田暁/2010年制作 77分■制作:akaboshi企画

 2006年10月から、大阪の御堂筋を性的マイノリティとその友人たちが歩く『関西レインボーパレード』に通いながら出会ったレズビアン、ゲイ、MtFトランスジェンダー、FtMトランスジェンダーそれぞれの日常生活、それぞれの違い、家族へのカミングアウト、仕事場や人間関係における葛藤、苦しみ、そして喜びを描いたドキュメンタリー。ゲイである監督の視点からまとめました。

石原都知事の同性愛者差別発言を受けて21●沢部ひとみさん●自分に対する、他者に対する、世界に対する信頼を、あの発言はこなごなにしちゃう。だから許せない #ishihara_kougi



 1月14日(金)開催「石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?」の映像公開第5弾は、沢部ひとみさんのお話です。

 沢部ひとみさんは80年代という早い時期からレズビアンを読者に想定したミニコミを発行。1987年に『女を愛する女たちの物語 (別冊宝島 64)』の編纂に関わるなど、日本のレズビアン関連の出版において先駆的な活動を展開されてきました。

 また、もうすぐ公開される浜野佐知監督の映画『百合子、ダスヴィダーニヤ』の原作本『百合子、ダスヴィダーニヤ―湯浅芳子の青春』を1990年に発刊。2000年代に入ってからはパフスペースにてパフナイトの企画・運営に携わり、現在はパフスクールの主宰者でもあります。

石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?05●沢部ひとみさん


YOUTUBE「石原都知事の同性愛者差別発言、なにが問題か?」PLAYLIST 

島田暁(司会)

 つづきまして沢部ひとみさんです。沢部さんは早稲田にあるパフスペースという、最初にパフォーマンスをやられたイトー・ターリさんが稽古場として開設したスペースで、今は性的マイノリティの交流スペースとしても使われているスペースで、パフスクールというスクールを主宰なさっています。また、もうすぐ公開が始まることになっている浜野佐知監督の映画「百合子、ダスヴィダーニヤ」の原作者でもあります。さまざまな活動をなさってこられた沢部ひとみさんに、まず石原都知事発言について、最初に聞かれたとき、どう思われたか、そこからお話いただければと思います。よろしくお願いします。 

沢部ひとみ

 沢部です。よろしくお願いします。わたし、こういうところに出てくるのがとても苦手で、人前に出るのが好きでないというか苦手なので、今ドキドキしてるんですね。それでうまく話せるかどうかわからないけれど、今回は出なきゃいけないと思って来ました。

 それで石原都知事の話ですけれども、すぐ思ったのは「またやったな」ということですね。「これは普通のオヤジの本音だな」と思いました。異性愛、男と女の愛情の形とか生活の形とか、そういうものしか見ていない者にとって、男同士のペアとか女同士のペアというものに違和感を持つというのは、ある意味しかたがないというか、そういうものだと思います。それは自分がいっとう最初に、ずいぶん昔70年代のことですけど、初めてMtFの人に会ったとき、本当にびっくりしたんですよね。そういうことを考えると、人間っていうものは、見知らぬもの、得体の知れないものに怖れを抱くということがあると思います。

島田暁

 MtFというのはMtFトランスジェンダーですか?

沢部ひとみ

 ええ、手術もして女の人になっていたんです。後で前は男だったと聞いてものすごくびっくりしたという経験があるんですね。そんな風に自分のことを振り返ってみても、知らないものに対してびっくりしたり怖がったりするところがあるから、異性愛の人が最初、違和感を持つというのはしょうがないと思うんです。ただそこで、これが「足りない」と言い、それを公的な立場にある都知事が言ったということ、これが問題だとわたしは思いますね。何が問題かと言うとですね、一つの集団、これはたとえば一つの30人くらいのクラスとか、村とか町とか、あるいは東京都という大きなレベル、さらに国になっていっても、一つの集団の代表が、あることについて何を言うかは、その集団の大多数の人たちがそっちに動くということなんですね。ですから、ホモフォビアを自分で持っている人、それはストレートであっても、自分が性的マイノリティであることに気がついている人でも、そこにホモフォビアを喚起するような発言をされると、そっちに動いていく。「あっ、やっぱりそうだな」と後押しされたり、「あっ、じゃあ隠さなきゃ」と思ったりする、それがいちばん危険だと思います。

島田暁

 ホモフォビアというのは同性愛嫌悪のことですね。

沢部ひとみ

 わたしは東京が好きなんですね、地方の出身なんですけれども。なんで好きかというと、「都市の空気は自由にする」ということばが昔あったけど、「みんな違ってみんないい」っていうか、多様性ということがこの都市の特徴だと思うんです。それはいいところだから、代表である都知事がそれを否定して、ばかにして言うようなことは許されないことだと思っています。

島田暁

 沢部さんはまた映画の原作を書かれるなど、それ以外にも70年代、80年代あたりからレズビアン当事者の方たちに向けたムックを制作されたり、ミニコミを制作されたりなどのお仕事をなさってきているんですけれども、そのへんについてはいかがですか?

沢部ひとみ

 『百合子、ダスヴィダーニヤ』の話をちょっとすると、これはこの主人公の湯浅芳子さんという人に今から25年ほど前に会ったんです。そのとき彼女はもうすぐ90歳だった。湯浅さんは若いときに、作家の宮本百合子と恋愛をしたんですね。百合子は当時、荒木茂という人と結婚していたんですけども、結婚生活は破綻してて、そこに湯浅さんが登場して、とても自由な生き方をしていた彼女と恋愛をして、7年間いっしょにぴったりと暮らすんです。ところがその後、日本共産党の宮本顕治と恋愛をして、湯浅さんを捨てるんですね。二人は深い深い友人、親友であり、恋人であり、家族であった。それなのに、その湯浅さんを捨てた後、小説の中で、「異常」であって「プチブル」であったというふうに排斥するんですよね。

 自分自身が結婚して、宮本顕治を守るために、異性愛を守るために。もう本当にひどいなと思って。湯浅さんは「これは小説だから」と言って、何も言わなかったんです。わたし、90歳の湯浅さんに会って、「亡くなる前に本当のことをぜひ話してほしい。本当のことを知りたい」と言って、彼女から手紙や日記をもらって、話もいっぱい聴いたし、関係者にも100人くらい会いました。それで伝記というか物語を書いたんですね。本当のことを話して、それで百合子に「さようなら」って言ってほしかったんです。「ダスヴィダーニヤ」というのは、ロシア語で「さようなら」という意味なんですけれども、湯浅さんはチェーホフとか『森は生きている』のマルシャークとかの優秀な翻訳家だったんですけれども。そういう意味をこめています。

 パフスクールというところで今いちばん力を入れているのは、「再出発のための自分史」という自分史の講座です。これはワークショップ形式でやってるんですけれども、わたしたちの人生には転職とか、生き別れ、死に別れとかがありますよね。その人生の節目節目で、自分の人生を振り返ってみる。それも何人かの人たちといっしょにふり返ってみるということをやっているんです。30代から60代までの人たちが7、8人集まって、一人ひとりの話をじっくり聞かせてもらうんですよね。そうすると、男と女というセックスの違い、しぐさや服装に現われるジェンダーの違いとか、それから性指向、セクシュアリティですね、そういう違いがあってもですね、どんなに平凡そうに見える人でも、本当によく聴いていくと、一人ひとりが全く違うんです。

 ある受講生が「ここで初めて他者に会った」って言ったんですよね。わたし、それを聴いたときに、「本当にそうだな」と思った。わたし自身もセクシュアル・マイノリティで、一人の人生はたいへんだなと、自分だけがたいへんだなというふうに思いがちなんだけれども、他者が存在して、その人にもその人の人生があって、代わってあげられないんですよ。わたしの人生も代わってもらえない。代わってもらえないということが「かけがえのない」ということなんだけれども、そういうことを知って初めて「信頼」ということが生まれるんですよね。自分に対する信頼、相手に対する、他者に対する信頼、世界に対する信頼。そういうものを石原さんのあの発言はこなごなにしちゃうんです。だから許せないと思いますね。

 パフスクールは明日から「生の多様性」をテーマにした講座を開きます。みなさんのお手元にチラシがいってると思いますので、ぜひご覧になって参加できたらお願いします。それからちょっと『百合子、ダスヴィダーニヤ』について補足しますと、会場に映画のチラシを持ってきている人たちが来ていますが、浜野さんはやっぱり湯浅さんの生き方にすごく感動して映画を作ることになったのです。資金的にすごく苦労しているようですので、みなさんぜひ応援してあげてくださいと、つけ加えます。どうもありがとうございました。

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当ブログ内 沢部ひとみさん出演映像

パフナイト「カミングアウト・レターズ~編者がパフにやってくる」(2008年)
 
パフナイト「カミングアウト・レターズ~編者がパフにやってくる」PLAYLIST
砂川秀樹・RYOJI『カミングアウト・レターズ』


ドキュメンタリー映画
『しみじみと歩いてる』
 

★座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル「コンペティション部門」に入賞しました。

2月13日(日)10:00よりコンペ部門4作品連続上映。(当作品は12:30より上映)前売1000円/当日1200円。
審査委員長:田原総一朗、審査委員:吉岡忍、森達也、岩井真木子、佐藤信、橋本佳子。当日19:00よりコンペティション部門公開審査会(Ustream中継あり)。
第2回 座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル公式サイト

★3月に東京で自主上映会を開催します。
3月21日(祝)13:20/15:20(2回上映入替制/1200円)
会場:なかのZERO視聴覚ホール
監督:島田暁/2010年制作 77分■制作:akaboshi企画

 2006年10月から、大阪の御堂筋を性的マイノリティとその友人たちが歩く『関西レインボーパレード』に通いながら出会ったレズビアン、ゲイ、MtFトランスジェンダー、FtMトランスジェンダーそれぞれの日常生活、それぞれの違い、家族へのカミングアウト、仕事場や人間関係における葛藤、苦しみ、そして喜びを描いたドキュメンタリー。ゲイである監督の視点からまとめました。

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