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フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2023-10
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J-POP勝手に★レビュー002●西城秀樹が「ヤングマン(Y.M.C.A)」原曲秘話を、あっけらかんとテレビで語れる時代

 もう、これは超~有名な話なのでご存知の方が多いでしょうが、西城秀樹の1979年の大ヒット曲『ヤングマン(Y.M.C.A)』の原曲は・・・ホモセクシャル賛美(?)な歌なのだそうで。

 

 ・・・と、突然言い出してなにかとお思いでしょうが(笑)、実は今日、夕飯食べながら録画していたテレビ番組をテキトーに見てたら、このことが取り上げられてまして。

 フジテレビで8月11日に放送された「カスぺ!芸能界の告白」という番組であり、森昌子、加藤登紀子、アグネス・チャン、南こうせつ、平松愛理ら、かつて大活躍したスターが「今だから語れる裏話」を次々と語り、スタジオで歌を披露するという企画だったわけですが、西城秀樹氏自らも当時のエピソードを語っていました。(番組HP

 なんでも、『YOUNG MAN』発売当時の女性週刊誌に「西城秀樹の新曲はホモの歌!」とスッパ抜かれて、しかも扇情的に大きく書かれたことにより、周囲からかなりのバッシングがあったとのこと。特に、ある歌番組のディレクターからは楽屋で「西城君!とんでもない曲を出してくれるねぇ~」と責められ、ショックを受けたとか。

 しかし発売してみたら大反響を巻き起こし、あっという間に1位を獲得。「Y.M.C .A」の文字を身体であらわす振り付けも含めて国民的な大ヒットになります。そしたらそのディレクター、人が変ったように手のひらを返して「いやぁ、いい曲だねぇ~」と言ってきたのだとか。西城さんは「人間不信になりました」と当時の心境を振り返っていました。

 さて、日本で西城さんが大ヒットを飛ばす前年に、原曲をアメリカでヒットさせていた「ヴィレッジ・ピープル(Village People)」は、「ゲイ」をコンセプトにメンバーが集められ、ゲイ・マーケットを意識して売り出され、しかもメンバーそれぞれが「ゲイ受けをする扮装」をあえてすることでアーティスト・イメージを作り上げた最初のグループなんだとか。

 しかも曲のタイトルである「YMCA」とは、キリスト教青年会による若者のための宿泊施設のことを指すそうで、その宿泊部屋が「ゲイの巣窟」と言われていたことを、こうしてコミカルに歌いあげているんだそうで。そんでもって「Y.M.C.A.」とはゲイを指すスラングでもあるんだって。(Wikipedia情報です~。)つまりこの歌、「YMCAに行けば男とハッテンしまくれるぜぇ~っ!」ってことを高らかに歌いあげてるようなものなんですよ(爆)。

 これを無邪気にNHK紅白歌合戦で大人から子どもまでが揃って振り付けをやっていたわけですから・・・1979年の日本って開放的だったんですねぇ~(←んなわけないだろっ!)。まあ実際には、ほとんどの人が原曲の意味をあまり意識せず、純粋に「超人気アイドルの歌」として親しんでいたわけですが、アメリカのこうした文化的背景を知っている人たちが見たら、さぞや奇異な光景に映ったのではないかとも思います。

●YouTubeより~Original YMCA Music Video 1978
 

 「ヴィレッジ・ピープル(Village People)」は、リードボーカルの人以外は皆ゲイだったと言われているそうです。プロテスト魂を前面に出さずに、いわばガテン系脱力エンターテインメントとして実現したこのセンスって本当にスゴイし後世への影響力も絶大ですね。日本でそのカバー曲をヒットさせた西城秀樹さんも、原曲の意味合いを「タブー視」する当時の風潮には「嫌な思い」をしたのかもしれませんが、今ではあっけらかんと「あれはもともとホモセクシャルの歌なんですよ」とテレビで喋ることが出来るようになったわけでして。

 いい時代になったんだなぁと、この30年の日本社会のゆっくりとだけど確実に起きている変化を実感して嬉しくなったひとときでした。FC2 同性愛 Blog Ranking
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J-POP勝手に★レビュー001●浜崎あゆみもB'zも「テキトー力(りょく)」のススメを歌う時代

 浜崎あゆみはデビュー11年目。B'zに関しては20年を越えるベテランでありながら、いまだにヒットチャート1位が「当たり前」というポジションをキープし続けているということ自体が驚異的。つまりは「マーケティング能力」に長けたセンスを持っている・・・あるいは、そうしたポジションをキープし続けることが「自らの使命」であることを、受け入れきっているかのようです。毎回、過剰なくらいのテンションで「勝負」を賭けてくる新曲。商業主義だのなんだのと批判もされるわけですが、ある意味ではここまで極めると、その徹底ぶりには「あっぱれ」です。

 オリコンの連続1位記録や、通算1位獲得曲数において「トップ」を争っている両者ですから、つまりは「空振り」が許されない。打率10割を求められるバッターのようなものなんですね。そのためには綿密な市場調査も行われた上でシングル曲が決定しているのでしょうし、結果的にはこの両者の新曲は、「時代の空気」を象徴し続けてきているとも言えるわけで、チェックしてます。

 そしてこの8月に発売された新曲において、そろって「同じようなメッセージ」が込められていることを発見しました。それは単純に言ってしまうならば「適当力」のススメ。つまりは「完璧を求めず、力を抜いて楽になろ~よ」ってことなんですね。不況下における「ゆるキャラブーム」や「おバカタレントブーム」に象徴される空気感を、ヒット曲のメインストリームに持ち込んでいるともいえるでしょう。

●YouTubeより~【PV】B'z " イチブトゼンブ "
 
B'z『イチブトゼンブ/DIVE』

★歌詞にみる「テキトー」ポイント (詞:稲葉浩志)

♪すべて知るのは到底 無理なのに 僕らはどうして
 あくまでなんでも征服したがる カンペキを追い求め(Oh, 血眼で)
 愛しぬけるポイントがひとつありゃいいのに

●YouTubeより~浜崎あゆみ- Sunrise ~LOVE is ALL~
 
浜崎あゆみ『Sunrise / Sunset~LOVE is ALL』

★歌詞にみる「テキトー」ポイント (詞:ayumi hamasaki)

♪僕等は完璧なんかじゃないよ だって人間なんだもの
 だけど それでいいと思うんだよね
 そんなとこが 愛おしいんだから

 振り返ってみると自分がこういうヒット曲を熱心に聴いていた中学・高校生時代には、下手な先生や親の言葉よりもずっと身近な立ち位置から「届けるべき言葉を届けてくれている」ように感じ、精神的な支柱になっていたりもしました。

 ベタなヒット曲だからと侮るなかれ。そういうものが、実はどれだけ若者の心にいつの間にか「力」を与えているかはわかりません。本当は大人たちがこういう種類の言葉を「リアルに」掛けてくれたりすると、思春期の繊細で尖りがちな気持がほぐれたりするわけですが・・・。人は距離が近ければ近いほど、なかなか「本音」を語り合えなかったり、照れて伝えるべき言葉が伝えられなかったりするものですからね。そういう心の隙間に、この手の「若者をターゲットにしたJ-POP」は見事にハマるわけです。

 さて。僕が繊細な中・高生だった時代に「テキトー力」を教えてくれた歌は?と考えた時・・・パッと浮かんできたのは、なぜかこの曲でした~。

●YouTubeより~小泉今日子 - 見逃してくれよ!
 
小泉今日子『見逃してくれよ!』

★歌詞にみる「テキトー」ポイント (詞:活発委員会)

♪ガマンをするのはソンだわ アタマばっかしでっかくなるわよ
 勝手気ままに やってやろうじゃんか
 おいしいこと やってやろうじゃんか
 ハメをはずして やってやろうじゃんか
 なるようになるわ

 バブル全盛でイケイケドンドンの精神主義的なメッセージソングが主流だった当時。この曲の「ゆるさ」は異色だったなぁ~。

 こういうのを意識的に戦略的にリリース出来てしまっていた当時の「小泉今日子」というプロジェクトの知性とかセンスって、やっぱスゴイわ。『なんてったってアイドル』だけじゃなかったんだね~彼女の「時代状況への批評精神」は。CM好感度タレントのイメージをキープしつつ、歌では好き勝手にやってるところも彼女の魅力でした。FC2 同性愛 Blog Ranking

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