フツーに生きてるGAYの日常

やわらかくありたいなぁ。

2017-07
« 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 »

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ボーイズ・ラブを読んでみる03●男二人のおいしい生活を、アートとして提示する漫画



 現在発売中の「モーニング」の表紙を、よしながふみさんの漫画『きのう何食べた?』のゲイカップルが飾ってるのですが。それを見て思い出しました。「そういえば2巻を買ったけどまだ読んでなかったっけ。」

 家に帰って読みました。・・・あ~なんか。気持ちが落ち着く~。

『きのう何食べた? 2 』

 料理を作るのが好きな弁護士をしている男と、美容師をしている男。2人の日常生活の何気ない描写を積み重ねることで描き出される世界観は、まるで「フツーに生きてるGAYの日常」そのもの。どっかのブログよりも至極真っ当に「フツー」なまま(笑)、ゲイカップルの日常生活を飾らないタッチで描き出している名作漫画です。

 些細なすれ違いや、仕事上のちょっとしたトラブルなど、彼らの生活の中ではふと「さざ波」が立つわけですが、そのたびに主人公は無心になって料理を作ることで、リセットしているかのよう。料理が生活にリズムを生みだし、その繰り返しをこなしていくことが「生活」なのだ。そんな風に感じさせてくれる描写が続きます。

 正直、料理にはあまり詳しくない僕は、レシピが細かく書き込まれているページは飛ばして読んでいるのですが(笑)、料理の過程を非常に細かくディテールまで書き込むという熱の込め方と、それを「男が男のために作っている」ということを特別視せず、ありふれた光景として描き出す姿勢は素晴らしいと思いますし、特にそういった料理の場面にこそ、作者の頑固一徹さを感じます。

 BL読者が期待しそうな「エロス」な場面は、あえて封じているのも、こだわりなのでしょう。したがってこの漫画を「BL」と分類すること自体、意見がわかれそうではありますが、「ラブ」を描き出すにはいろんな表現方法があっていいと思いますし、そもそも「ジャンル」などというものは厳密に区分けできるものでもないです。したがって、言葉上での細かいことは気にする必要なし!というのが僕のスタンスでございます。(人の数だけ分類法もある。そんな風に思いますから。)

『きのう何食べた? 1』

 あくまでもソフトにやわらかいスタイルで、主義や「答え」を読者に押し付けるのではなく、世界のありようを批評しながら鏡のように提示する。だから読者はそこから、さまざまな想像力の翼を広げることができる。そういう意味ではこの漫画、「アート」なんだと思います。FC2 同性愛 Blog Ranking
スポンサーサイト

ボーイズ・ラブを読んでみる02●世界はBLに満ちている

 いやぁ~。ゲイ雑誌とかBL雑誌ではなく、いわゆる「一般誌」である『ダ・ヴィンチ』が、ここまで言い切ってくれると爽快を通り越して疑いの気持ちすら湧いてしまいますねぇ。思わず、東スポのように小さく「!?」マークが付いているんじゃないかと探してしまいました。(←無かったです。)

 特集名は「世界はBLに満ちている~あの名作のBLサイドストーリー」

 …こちらの記事でも触れましたが、すでに日本の(いわゆる)知的先進メディアの担い手たちの世界では、セクマイに関するパラダイム・シフトはとっくのとうに済んでいて、むしろ話題として喚起するための「旬」的なイメージすら付与され始めているような気がします。「L word」ブームや「ラストフレンズ」ブーム、そして根強く拡大中の「BL本」ブーム等が、それぞれの方向からじわじわと、これまでのメインストリームを切り崩しているんですね。

 さて『ダ・ヴィンチ 2009年 02月号』のBL特集ですが、「走れメロス」や「銀河鉄道の夜」などをBL的な視点から読み返す企画があったり、太宰治「ダス・ゲマイネ」、森鴎外「舞姫」、梶井基次郎「桜の木の下には」、ドストエフスキー「悪霊」などをBL的解釈で新たに読み直して構成した新作マンガ&小説が載っています。他にも「文豪が書いたBL小説」「好きな文豪&名作別 BLブックガイド」などがあり、資料集としても使えます。こんなナイスな企画が通るとは、『ダ・ヴィンチ』にはいい編集者がいるんですね。

 いまや「BL文化」は多種多様なものが入り乱れ、かつてよく言われていたように「エロしか無いんでしょ」な~んて思っていると、担い手たちに失礼にあたるほど市場としても成熟期に入りました。その深みを探るべく、今後なるべくこのシリーズも、ちゃんと更新しようと思います(笑)。…それにしても前回、01●24時間戦えないから。を書いたのは2007年12月のことだったんですねぇ。コメント欄でオススメ作品をたくさん教えてもらったにも関わらず、不義理で本当にすみません。いくつかは買って読んでみて目から鱗が落ちたりしたのですが、日々の忙しさにかまけて流れてしまっていました。

 漫画ってお手頃な価格で手に取れますから、特に若年層への影響力は多大なものがあるでしょうし、「BL文化の成熟」は結果的には、セクマイに対する旧来のイメージにも変化をもたらしていると思います。そこには功も罪もあるのでしょうが、僕はどちらかというと「功」の方が大きくなってきているのではないかという印象を持っています。その辺についても、詳しく考えていきたいです。FC2 同性愛 Blog Ranking

ボーイズ・ラブを読んでみる01●24時間戦えないから。

 仕事で、ちょっとしたミスをした日。無事にフォローはしたものの精神的に少し疲れながらの帰り道。電車に揺られながら『きのう何食べた?』の単行本を読み始めてみたら、スーッと気分が軽くなってリラックスできました。その時に思いました。「あぁ。BLにハマる人って、こういう気分を知っているのかもしれないなぁ」と。

 マッチョじゃないんですよね、世界観が。「強さ」とか「上昇志向」を鼓舞されて追い立てられるような、いわゆる「熱血サラリーマン漫画」のギラギラした暑苦しさとは、まるで対極に位置するであろう柔らかさ。だって主人公はいつも「晩飯なににしよう。あそこのスーパーであれを買って・・・。おっ。今日は大根が安売りだ」とか、そういうことが頭の中を占めているんですよ。会社人間ではなく「生活人間」とでも呼びたくなるような肩の力の抜け加減が、読者をもリラックスさせるんだと思うんです。

 そういう生活を「男」が「男」と同居しながらやっているということ。だけど、そのことを殊更に「特殊なこと」として際立たせるのではなく、あくまでも「主人公にとってのフツーの日常生活」として描き出す。実はこれって、ものすごく高度な表現なのではないかと感じました。

 まだ全部を読んではいないのですが、この作品が醸し出す独特の「力の抜けた感じ」の魅力に、しばらくハマることが出来ることを「幸せ」だと感じています。この漫画は家で静かに読むよりも、電車の中で吊り革に掴まりながら読むのが似合うような気がします。

 「生」の真実とはきっと、なんの変哲もない日常に目を凝らすことで浮かび上がってくる。そんなことを教えてくれるボーイズ・ラブ漫画です。

★「ボーイズ・ラブを読んでみる」という新シリーズを始めます。こちらの記事にコメントをいただいたことをきっかけに、BL市場の大きさと多様性に興味を持ちました。ラフな感じで書いて行こうかな、と思ってます。FC2 同性愛Blog Ranking


HOME |

無料ホームページ ブログ(blog)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。